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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第2章海津城編
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忍び寄る亡霊の影

小山田信茂を討ち取った勝頼は海津城へ帰還します。今回は武田義信に関係する話となります。

小山田信茂を討ち取った勝頼達はこれ以上の長居は無用であった為、首は武田義信の元に風魔衆に届けさせ亡骸は放置し、武具や生き残った馬は捕らえ戦利品として海津城へ持ち帰った。


首は届けると言っても、現在武田義信が攻め滅ぼし留まっている岩殿山城の城門前に塩漬けにして首桶を放置するというやり方である。


岩殿山城攻めに苦戦していた筈の義信だが、枯骨と名乗る旅の老僧と出会い自陣に取り込むと、今までの苦戦がまるで嘘のように数日で攻め滅ぼすことに成功していた。


これに気を良くした義信は側近として枯骨を側に置き重用する事となる。


枯骨は顔は病で醜く爛れてしまったという理由で常に頭巾を被っていたが、間から覗く眼光には義信の傅役の飯富虎昌でさえ、ゾクリとくる凄みがあった。


飯富虎昌は得体のしれぬ何か嫌なものを枯骨に感じていた為、義信に枯骨に対して用心したほうが良い、この世のものとは思えぬ何か恐ろしさがあると何度も讒言するのだが、義信は虎昌の声に耳を貸さないどころか虎昌や他の家臣達を遠ざけますます枯骨を重用するようになっていったのである。


義信は枯骨と茶の湯をかわす際に枯骨が焚く香の香りを嗅ぐと何やら心地よい気持ちになり時に頭が澄み上がるように冴え渡り、時に疲労が回復して力が湧き上がり、時に心地よくリラックスでき心身が安らいだ…


こうしている際に枯骨は義信に色々なことを話していたのだが…最初は家臣の言葉にいくらか耳を貸したり、枯骨の話に対して疑問に思ったことに関して反論や意見もしていた義信であったが次第に枯骨の言葉以外信じられないようになっていき枯骨の言葉を何でも信じていくようになってしまった。


そう義信は完全に枯骨の思うがままに堕ちてしまったのである…


「頃合いだのう…我がことが成せり…」


枯骨が義信に焚いていた香の正体はケシから抽出した今で言うアヘンであった…冷たい視線を義信が居た場所に落としながら口元を緩める枯骨なのであった…

最近多忙すぎ疲れ果てていますが食べ物を本当に美味しそうに食べる女子とか見ると筆者は癒されます。腹減ったとかお腹さすっていたらチョコレートとかあげたくなってしまいますね(笑)

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