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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第2章海津城編
33/169

落ち武者狩り

わかりやすいように今回から普通の数字も使います。

風間伊豆守の館に世話になっていた勝頼一行であったが、段蔵からの報告によると、ある一行が甲斐はずれより50騎程の人数で北を目指して落ち延びているらしい情報を手に入れた。


勝頼は信春と葵、現在集まっている勝頼付きになった風魔衆10名を引き連れてその落ち武者軍団の進路を先回りしてせん滅体制をとっていた。


そうとは知らぬ落ち武者集団は北を目指し落ち延びようとするが夜間強行軍だったのが運が悪かった。


最初いた50騎は休息をとった時には30騎までに減っていたのだ。


20騎は道中伏せていた風魔衆によって秘密裏に1人ずつ夜陰に紛れて絡めとられ引きずりこまれ秘密裏に始末されていた。


しかし落ち武者達は何故人数がそこまで減っているのか理解出来ず、主人に見切りをつけて逃亡したものだと決めつけてしまった。


今残っているのは落ち武者の一門衆と重臣のみである。流石に裏切る様な者はいない顔ぶれだ。


20騎が始末されたのは先行させた風魔衆の仕業なので先に進めば違う敵が現れる。


しかし先を進むと重臣達も姿が見えなくなり残りは13騎のみとなっていた。


残り17騎はどうなったのか?


追いついて来た風魔の5名の精鋭と葵により違う道に誘いこまれたところ次々に落馬した。


理由は道に葵達が仕掛けた何重もの隠されたロープを張った罠等に引っかかったからなのだがその後が容赦がなかった。


騎馬武者達が倒れた先には撒菱や先を尖らせた竹が埋め込まれていた為、運悪く竹に落ちた3名はその場で命を落とし、運良く?撒菱の上に倒れた5名は謎の毛玉により鋭利な爪で首を斬られて絶命した…そう忍犬網丸の仕業であった…


残りの9名は何とか落馬を免れたが空から降って来た何者かが次々に木や馬の背をつたい騎馬武者達の喉元を切り裂いた…


「小太刀二刀流…」そこには普段の間抜けな顔をした葵ではなく鋭い目をした忍びの葵の後ろ姿があった…


落ち武者達は13騎となりながらもなんとか落ち延びようとしていたが目の前に2騎の騎馬武者が道を塞いでいた為、5騎ほどがたった2騎で何ができる馬鹿にするなと襲いかかるが次の瞬間、5名ともこの世のものではなくなっていた。


当然であろう。戦国時代最強と名高い勝頼と信春が相手では並の武将では相手にならない…


落ち武者は叫ぶ…「何故お前達がここに!?ありえん…ありえん事だ」


そう武田義信に攻められた小山田信茂は家族や女衆を見捨て騎馬隊だけで北を目指して落ち延びようとしたのだ。


しかし史実の武田勝頼を裏切った小山田信茂を俺が見逃す訳がない。


好機とばかりに風魔衆と葵や信春と狩に来たのだ!俺は善人でも神様でもない…そう裏切りは許さないし恨みは忘れない…


勝頼は目が笑っていない笑顔を浮かべ答える…「これはこれは小山田殿、奇遇ですなぁ」


信春は睨みつけながら呟く。「小山田殿、一族や女衆は皆首を晒されたと聞いたがどちらへ行くつもりですかな?」


小山田信茂は青ざめている中、4騎ほどかばう様に前に出たがすぐに勝頼と信春の槍で黄泉へ旅立つ!


残り2騎は錯乱状態になり逃げ出すが…勝頼と信春が投げた槍で絶命する。


小山田信茂は慌てて…「待ってくれ!なんでもする!命だけは助けてくれ!」と懇願する。


勝頼は心から呆れ果て、最後に残った騎馬武者に信茂を斬れば許すと言ったが庇った為、斬り捨てた。


「さて最後はお前だな小山田信茂!覚悟いたせ!」


しかし往生際悪く泣き叫び言い訳をしながら命乞いをするのに嫌気がさした勝頼は信春に「後は任せた」と告げると信春は泣き叫ぶ小山田信茂の首を刎ねたのだった…


裏切り者には死を!心の中で呟く勝頼なのであった…
















勝頼は史実に関する敵は許さないと思います。

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