正当防衛
主人公は転生時から何故かもっている小刀があります。
自分が四郎という武士の四男だとわかった俺は、毎日本を読み漁り勉強と武芸に励んでいた。
家はこぎれいだが屋敷は小さく住んでいるのは女中2人のみで、母は父の近くに小さい家を与えられてすごしているらしい。女中は母のことを姫さまとよんでいるので何処かの武家の姫なのだろうと思う。 警備の兵や傅役がいないことを考えれば俺は重要度のない立場なんだろう……
しかしこれからどうするか?チートが何かはわからないが、俺には京大出身大学教授として生きてきた40年の知識とひたすら剣術を色々やってきてなかでも特に気に入り極めたあの佐々木小次郎の巌流の腕前がある。 幸いなことに欲しいものは女中に言えば暫くすると届けてもらえる。
俺は約4歳ながら小太刀を持っている。ただ不思議なのは転生時に一緒に転生したのか数百年はたっているかと思われる小太刀で名を小烏丸という。何故だか知らないが名前はわかる。俺はいつものように愛用の小烏丸を腰にさし庭で木刀を使い剣術の稽古をしていた……。
その時女中の悲鳴が鳴り響いた!
「キャー狼藉者じゃ、四郎さまお逃げになってください!」
どうやら落ち武者が5人程屋敷に紛れ込んだらしい!俺は逃げるより体が先に動いていた!そして大声を放つと女中の前に木刀を構えて立っていた!
「曲者め!貴様ら何者だ!」
しかし彼らはボロボロで矢が刺さっているものや傷だらけの者達であった。
「我らは小笠原家中のもの!童といえど姿を見たからには生かしておくことはできん!」
運が良いのか悪いのか?俺は木刀で挑んだが相手は侮りリーダー格の1人しかかかってこなかったのと相手の刀が刃こぼれでボロボロになっていた為木刀でも十分に立ち会えた。そして相手の脳天に一撃お見舞いした後脇から小烏丸を抜き相手の喉元に突き立てた!
「次は誰だ?」
返り血で血まみれになった顔で俺は睨んだ!その時賊は…
「化け物じゃーひぃぃぃぃお助けを!」
賊は逃げていった。しかし化け物扱いとは酷い!確かに剣術を極めたとはいえ小さな体ではかなり辛かったのにと俺はため息を吐いた。
しかし小笠原?ここがどこ領なのかは知らないが小笠原ではないことがわかった。俺はため息を吐いた……やれやれ、やはり源氏とかの名門には生まれないよな……はは……そして女中の1人がこのやりとりを何処かに報告にいったのを俺は知らなかった……しかし気になることがあった。
逃げた狼藉者があの眼、あの眼は憎っくき怨敵とそっくりじゃーといっていたことに。 まったく身に覚えがないが目つきが悪いのはほっとけ!と思った四郎なのだった……
狼藉者がみた目つきは誰か憎い敵のそれと同じで恐ろしかったのだと思います。