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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第2章海津城編
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海津城での会談

主人公はチートスキルサーチアイで作物や種子なども探しその場所を助五郎に教えて手に入れてます。品種改良のない時代でも突然変異の作物を見つけられることになっています。

海津城の大広間にて勝頼、景虎を上座に、山県昌景、真田幸隆、長尾政景、直江景綱がハの字型に座っている。


「お初にお目にかかる、私が海津城の武田四郎勝頼だ」


「長尾政景に御座いまする」


「同じく直江景綱で御座いまする」


勝頼は見た目は若いが景虎の件の手前、また海津城の威容さと城下町の繁栄、そして勝頼から発する凄まじい覇気に二人はより丁寧に挨拶をする。


「景虎殿、改めて我が重臣を紹介致します」


景虎とは家臣達の前では殿つけでお互いを呼ぶことにしてある。


「山県三郎兵衛昌景に御座いまする」


「同じく真田幸隆に御座いまる」


「改めまして私は長尾景虎です」


景虎は今までの経緯を、勝頼は景虎が海津城に来てからの経緯を家臣団に話した。


驚きのあまり四名は暫く言葉を発することが出来なかった。


しかし必死の表情で長尾政景が訴える。


「なりませぬぞ!景虎様!景虎様は越後になくてはならないお方!越後に戻っていただかなければ困りまする」


涙ながらに訴える政景を横に直江景綱も続く。


「我ら家臣一同景虎様に忠誠を誓っております。これがこの証に御座いまする」


直江景綱は懐より書状を取り出すと景虎に差し出す。それは家臣団の景虎への忠誠を誓う血判状であった。


景虎は俺の方をちらりと目で見る。


俺はコクリと頷いて話す。


「敵地であるこの地までわざわざ追いかけて来たこと、そして血判状、彼等の忠義は無下にはできないでしょう景虎殿」


「勝頼殿がそこまで言うのならば分かりました、戻りましょう。ただ一つ条件があります」


「戻って頂けるのであれば我ら何なりと受け入れましょう」


二人は平伏して答える…目には涙を浮かべながら。


「分かりました。条件とはこの勝頼殿を私の婿として認めることです」


「かしこまりました。家中の者は我らが必ず説得してみせまする」


こうして長尾景虎の越後帰還と勝頼との婚約が決まったのである。問題は俺の方だ…父への報告もそうだが俺は四男であり、武田家の家督を継ぐことはできないので行動は制限されてる。いっそ長尾家に婿に入ってしまうか?などと考えるがどちらにせよ今は時期早尚…


今は力を蓄えて自分の身体の成長を待とうと思った。


景虎とは文のやりとりと定期的に勝頼が春日山城へ逢いに行くことで話がまとまった。


その際に俺は一つだけお願いをした。造船の知識を手に入れ知っているので港で船を作らせてほしいと。


最初は難しい顔をしていたが、越後国内の稲作に勝頼が持つ種の選別方や田んぼの形の整備、稲を植える技術、害虫対策、用水路の整備法を教えることと飢え対策でサツマイモ栽培を広めることを見返りに港を借りることに成功した。


しかし景虎は血判状の異変に気付いた…


「大熊の名がないな?」


箕冠城主、大熊朝秀は北条を通じて謀反を起こしていた。本来なら武田家を通じて謀反を起こし、敗れて武田領へ落ち延び最後は俺に忠義を尽くした人物だ。あの剣聖とも一騎打ちで互角に戦ったという人物だ。川中島の合戦が起きず武田と長尾が対立関係にない為、北条行きか討ち死にフラグが立ってしまったのだろう。


「申し上げにくいのでございますが大熊朝秀ご謀反です。」


景虎は激高した。そして箕冠城を今すぐに討伐すると宣言した。俺は思った。惜しいなと!


「待たれよ景虎殿」


「いくら勝頼殿と言えども止めても無駄じゃ!それに我が身内のことじゃ」


口調が変わっている…相当怒っているなと思った。


「いや勘違いしないでくれ。ただ私も連れて行って頂きたい」


「これは我らの問題、それに武田の手を借りては色々と問題があるのがわからんのか」


「わかっております。だから私は偽名を使い手勢200にて陣借りをさせて頂きたい」


「わかった!勝頼殿の好意感謝いたす」


そして昌景に城を任せ幸隆を連れ少し他と違う部隊100、鉄砲隊100を引き連れて出陣することになった。


勝頼は密かに四種類の鉄砲を開発させていた。一番目は今回連れて行く普通の最新式火縄銃、二番目は伊達氏の騎馬鉄砲隊の馬上筒、もう一つ江戸時代になってから広まった火縄を使わなくても撃てるタイプの鉄砲。そして最後は秘密兵器なのと流石にまだ量産には至っていないが世界をひっくり返せる代物だ…フフフフフ

主人公は様々な兵器を開発しています。だんだん重要な局面で登場してくると思います。

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