転生
年号は複雑なので西暦で統一させて頂きます。
転生
四郎様…四郎様…神よりお前に3つのチート能力を授けるという夢をみていた弘樹は呼び声で目を覚ます。
「四郎?ここはどこだ?」
目を覚ますと板張りの天井が見えてくる…目の前には老人がいて心配そうな顔をしている。周りの話を聞くとどうやら医者らしく自分はどうやら三日三晩意識を無くして寝込んでいたらしい。それにしても周りの人の格好がおかしい。まるで時代劇の世界に迷い込んでしまったかのようだ。そして俺は自分の異変に気がついた。4歳児くらいの子供の体になってしまっている…何がおきた?もしやネットでよく物語になる転生というやつか?何故俺が…以前の記憶はあるが転生直前のことは思い出せない。神様が3つのチートを授けるといったことだけは覚えている。弘樹は混乱するなか頭を整理して尋ねた。
「今は何年だ?」
医師らしき男は天文19年と答えた。まじか…ここは戦国時代ではないか?大変なことになってしまった。
「俺は四郎なのか?」
「?はい貴方は四郎様です」
俺の名前は四郎らしい…高知県に住んでいた俺はここが土佐だと思い尋ねてみる。
「ここは土佐か?」
「?ここは信濃でございます」
信濃?信濃といえば長野県か?何故俺が信濃に転生した?しかも天文19年といえば甲斐の虎が信濃侵攻してる時ではないか?もしかして俺既に死亡フラグたっている?服装からみて武士の子供らしいが…
「私の父は誰なんでしょうか?」
現実に戻り言葉遣いを改める。誰の子かによって運命がある程度決まってしまう。嫌な予感がした。自分の元の姓は大崎だが大崎で大名といえば東北の大崎くらいだ。多分先祖返りでもしたのなら俺は信濃の下級武士の倅といったところか…
「お父上の名前は今は教えることができません。ただ立派な御領主様です。あなた様はその四男でございます。」
父の名前は教えられない?訳ありなのか隠し子なのか…しかし四男とは終わった…俺の人生終わった…せいぜい寺に預けられるか父や兄達の下人が良いところであろう…転生時から終わっている。しかし俺は誰なのだろう?大名なら木曽や村上や小笠原あたりが思いつくが普通の武士なら全く思いつかない。しかし領主というくらいなので下級武士ではないのだろう。俺は誰だ?体が病み上がりなのか俺はそのまま睡魔に包まれていった…
主人公は父親とあったことがなく女中と暮らしてきた設定といたします。