終焉
武田勝頼改め、足利勝頼の勢いに間違いがないことを悟った毛利家は、自領の全てを献上しての降伏という形をとり足利家の傘下になることを求め、それが認められた。
足利家に抵抗する全ての者達は九州へと逃れ、そこが最終決戦の地となった。
圧倒的な火力による、足利家と上杉家の前に、九州勢は、ただただその数を減らすばかりである。
九州勢の有力な武将達は、風魔葵と風魔衆により、暗殺され活躍の場もなく屍となっていく。
日の本の全てはもはや九州の一角を残して足利家の傘下にあった。
九州勢は、最後の砦である府内城に追い詰められていたのだが、そこに篭城などという甘い言葉はなかった。
大砲による一斉射撃により、城は形を残せないくらいに崩壊していったからである。
全ての決着にとばかりに、大量に注ぐ大砲の弾の中、ここまで逃げ延びてきた武将達も全て肉片となり討ち死にした。
最後は大友家が意地を見せ、城に火を放ち、全てが灰塵と化してここに日の本の乱世は終了したのである。
海外に目をやりながらも、日の本の統一はなされ、足利幕府の繁栄は未来永劫つづくのであった。
足利勝頼と風魔葵は夫婦共に末長く仲良く暮らし、息子達に家督を譲った後に、二人で世界に旅立ち、その最後は誰も知ることはなかったと言う。
こうしてこの物語は終わりを告げたのであった。
勝頼の最後の言葉は、葵、心から愛しているであったと言う…