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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第5章関東統一編
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佐竹義重

いつも誤字脱字ありがとうございます。

現在と違い、戦国時代はその年の天候や災害などにおける生活への影響は大きかった。


また、作物が不作の年には冬を越せずに餓死をする者達も多く見られた。


農業改革や、漁業改革、肉食への考え方の意識改革を行い成功している武田勝頼の領土内では餓死者は大分減ったが、他の大名家の領地ではそうはいかなかった。


北に近付くほど冬は厳しく、佐竹義昭の領内も冬は極寒だった。


令和の時代に比べて戦国時代は気温が十度以上低く、防寒具や寝具も粗末な物であったのである。


武田勝頼は綿花や羽毛を使った寝具を作ることにより、親族や重臣達の寿命を伸ばすことに成功する事となる。


武田方の親族や武将達は人生五十年ではなく史実より長生きなのである。


しかし、それは武田勝頼の周りに限ったこと…配下や傘下でない者達の寿命は史実通りだ。


佐竹義昭の領内はその中でも他の北方に位置する大名家の中でも異常があった。


佐竹義昭は年貢が納められない農民からは、女子や子供を取り立てた。


佐竹義昭は極度の美女好きであった…彼の孫にあたる人物は領地を転封になった際に領内にいる美女を全て新しい領地に連れ去った為、元の領地からは美人がいなくなったとかそうでないとか…


佐竹義昭は年貢を払えない者達から徴収した女子や子供達の処遇として、不細工な女性と男の子は奴隷として全て売り払い金とした。


では、売られなかった美女達は幸せだったかと言えばそうではなかった。


好みの美女はお手つきにした後、家臣への褒美として渡したり、飽きるまで遊んだ後娼館へ払い下げた。


また好みでない美女達は、年齢関係なく他家への工作要員として忍びや間者に仕立て上げさせた。


佐竹義昭は女子供を骨の髄までしゃぶり尽くして利用していたのである。


年貢を払えない者達は、餓死の可能性が高い…だから口減らしとして領主のこの行為を仕方のないことだと思っていた。


酷い環境の中で生死の狭間に晒された時、人は感覚が麻痺しおかしくなるのである。


だからこそ、領民達は生き残る為に美人な子供を作ろうとし、美人を優先して不細工には慈悲の心は無かった。


その結果、美形の男子や女子を拐い自らの子に美人が産まれたようにする為に彼らは人としての心を失っていった。


美女は多いが、性格の悪い美女が多い地域と化していたのだ。


そして徴収されて、忍びや間者にされた美女達はその中でも善の感情がなく、残虐で狡猾…生きる為には何でもやる恐ろしい集団になっていた。


そして今回小田原城へ行った旅の一座はそんな美女忍び集団であり、その手綱を握り同行しているのは、勝頼が前世の記憶から鬼佐竹として優秀で知られる為、何とか配下にしたいと思っていた佐竹義重である。


まあ史実と違い歪んだこの時代の佐竹義重を知ったら流石に勝頼も配下にしたいとは思わない筈だが、勝頼と言う歴史の特異点がいる影響で史実が変わってしまったり、史実通りであったりと混乱しているのは事実であった。


佐竹義重の能力を認める勝頼と違い、佐竹義重は勝頼を嫌悪し、確実に殺す為に父である佐竹義昭に内密に小田原まで来ているのである。


旅の一座として小田原城にこの度遂に声がかかったことにより、佐竹義重は不気味な笑みを浮かべるのであった…

いつもコメントありがとうございます。励みになっています。流されず独自の作風貫く為に滅多に返信しませんが心より感謝しています。

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