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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第4章小田原城編
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葵の正体

いつも誤字脱字ありがとうございます。

風魔小太郎と武田勝頼は小田原城で酒を酌み交わしていた。


その場には武田勝頼の義父である北条氏康もいた。


酒は勝頼が用意した清酒であり、つまみは小田原湾でとれた刺身と勝頼が作ったイカ飯だ。


「婿殿、このイカ飯と言うもの誠に美味いな」北条氏康が笑みを浮かべる。


「婿殿、ここまで美味いものは儂も食べたことがござらんぞ」風魔小太郎も頷く。


「驚くのはまだ早い」勝頼は伊勢海老をマヨネーズと味噌と酒を合わせて焼いたものをチーズでとじ胡椒を振りかけたものを持って来させる。


「こ…これは…帝でもこの様な物を食べたことはあるまいて…」北条氏康があまりの美味さに驚愕する。


「田舎者で無知な儂でもわかりますぞ…この美味さは毒でござる」風魔小太郎が悶絶する。


「義父上達に喜んで貰えるのは、その子たるこの勝頼、何よりも嬉しく思いまする」


「こたび義父上達にお渡ししたい物がありまする」


勝頼が合図して出てきたのは見事な脇差が2振りであった。


「此度の旅で京の都で、刀剣等を買い集めていました」


「私は刀剣が趣味でして…その中でも名工吉光の脇差で素晴らしいのも手に入れましたので、実父信玄、妻である政虎…いや今は将軍より名を頂き輝虎でしたな…そして義父上達と葵と私で使いたいと思いましてこれを使って欲しいのです」


「むう…これはまた見事な…」北条氏康が唸る。


「これ程の美しい刀身は中々お目にかかれませんな…」風魔小太郎もうっとりしている。


両名が本当に我等が貰っても良いのかと同時に問うが「家族だから持っていて頂きたいのです」


勝頼が強く押し切ると2人とも感動してしばらく言葉がなかった。


そんな中で勝頼は風魔小太郎を見ながら話す。


「義父上、此度は早苗殿の件に関してお悔やみ申します」


「婿殿…かたじけない」


「葵から聞いたのですが…最後に早苗殿から出自に関して…」


「…………」


「家族に隠し事は無用でしたな…実は葵は五摂家である二条晴良様の隠し子の姫と某の間に産まれた藤原家の血も引く姫でござる」


「やはり…そうであったか」


「義父上…よくぞこの秘密をこの勝頼に話してくださった…感謝致す」


風魔小太郎が…「葵…そこにいるのであろう。父の目はごまかせぬぞ」


屋根裏から葵が降りてくる…「父上…今の話は誠ですか?」


「誠だ。今川家に隠し子を預ける名目でお主の母であるえり姫を下向させた後に、今川家に潜入していた儂が野盗に襲われた姫を助けて産まれたのが葵だ」


「二条家の姫と儂は駆け落ちをしたが…葵を産んだ際に亡くなったのじゃ…それを早苗が我が子の様に育ててくれた…」


「そうだったのですか…」葵が泣き出したので勝頼が抱きしめた…


「私は2人のお母様がいたのですね…」


「ああ…今度墓に案内する…」


風魔葵の目には光る物があり、勝頼は強く抱きしめるのであった。

葵は五摂家の血を引くお姫様でした。

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