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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第4章小田原城編
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勝頼の悪夢

更新遅れて申し訳ありません。

勝頼は眠りの中で夢を見ていた…自身が他国に負けてしまい討ち死にし葵に2度と会えなくなる夢を…勝頼は見ての通り能力が無い訳ではないのだが運が悪い…


そんな中、勝頼は眠りながら涙を流していたらしく、葵と牙と空が心配そうに此方を覗きこんでいる。


「にゃーん」「にゃうん」


「勝頼様、大丈夫ですか?大分うなされていたようですが?」


「ああ…そうか…俺は…大丈夫だ葵、それに牙に空」


「すまんな…嫌な夢を見ていたんだ…夢でよかった」


「そんなに怖い夢ですか?」


「にゃー」


「ああ…私が討ち死にして葵達に2度と会えなくなる夢を見た…」


「私には夢がある…そしてなさなければならない事がある…しかしそれ以上に大切なのは葵…お前たちだ」


「勝頼様?」


「私にとって夢や大望も大切であるが、愛しい葵…そう家族の事が何より大切なのだ」


「だから…葵…この身が滅びるまでずっと私の隣にいておくれ」


そう言って勝頼は葵に口づけをした…


葵は無言でうなずき抱きつき返す…


勝頼はこの幸せが…この瞬間が永遠に続いて欲しいと願った。


「にゃー」「にゃおん」


牙と空が勝頼と葵の周りをぐるぐる回っている…しかしでかい山猫だなと勝頼と葵は思っていた。


牙が白っぽい山猫で、空が黄色っぽい山猫である。


最近は大鷹のルリは姿を見せない…勝頼を見限ったか?寿命が尽きたか…


ルリとは縁がなかったのだろう…


今勝頼は、小田原城では熊の毛皮を敷いた上等なな羽毛布団を使用しているが、香蘭に命じた綿花の大量確保、量産に繋がれば衣類はより良くなる。


勝頼は葵と城下の視察に向かう。


以前の小田原城と違うのは拡張工事もあるが、所々に水車や風車も見られる。


これらは色々と今後使い道があるのだ。


また城外には、菜の花や向日葵などを沢山栽培させている。油の確保だ。


以前から家畜に関しても様々な種類を集めてきたが、牛や馬の牧場だけでなく、やぎやロバ、羊なども順調にその数を増やし、最近ではアルパカなども飼い始めている。


小田原城と江戸城の間は、ローマ式に石での街道の整備を行なっている。


重油さえ手に入ればアスファルトなどは意外と簡単に作れそうだが…


とにかく、小田原と江戸は海路と陸路で整備することにより、迅速な移動を可能とするのだ。


そういえば、最近風魔早苗が亡くなった。


後で知った事なのだが、風魔早苗は葵の実の親ではなく育ての親だったらしい。


何でも葵は、下向してきていた貴族の娘と、野盗に襲われていたその娘を助けた風魔小太郎との子供らしい。


風魔早苗は、小太郎の子供達の教育者として皆の親代わりだったらしいのだ。


風魔早苗が死ぬ間際にその事を葵に語ったらしい。


墓は風魔の里の奥にひっそりと作られたとのこと。


この時代は人生50年だ、しかし勝頼は葵とよぼよぼになるまで生き抜いて見せると誓うのだった。

小田原城は要塞都市に変貌していきます。

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[一言] 早苗ぇーーーーー!!
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