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大崎玄蕃と名を変え生き延びた武田勝頼の末裔の咆哮  作者: 吉良山猫
第4章小田原城編
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貨幣経済

いつも誤字脱字ありがとうございます。

武田勝頼は琉球王国を近代化する為に、王国民の生活を、現在の自給自足体制から貨幣経済へ移行させる必要があると考えた。


その為には、大量の貨幣が必要となる。勝頼は銅銭を軸にして、白金貨、金貨、金版、銀貨、銀版、宝石を補助貨幣として用いることに決めた。


白金貨は現状では無理だが、日の本の主要金山を抑えており、銀山、銅山もどうにかなる。宝石は東南アジアへ進出すれば安く取引きできるであろう。


問題は銅銭についてだが、これに対しても考えがある。


武田勝頼は、真田昌幸を呼び寄せる。


真田昌幸は史実で稀代の謀将と呼ばれると共に、築城や町作り、内政に優れているのは今の若さでも変わらない。


武田勝頼が側で知識を与えて教育してきたのだが、元の才能がある真田昌幸は勝頼の想像以上にそれらの知識を吸収し、昇華させている。


頼もしい限りだ。勝頼は昌幸に城や防衛力の強化、街の整備、内政、開発の総責任者と共に密命を与えた。


昌幸は流石に最後の密命には驚いたが、少し考えた後「勝頼様の命令とあれば」と少し悪そうな顔で答える。


勝頼が昌幸に命じた密命は、銅銭の製造である。勝頼の令和の時代の知識を持ってすれば銅銭の製造は可能である。


方法は堺や博多において悪銭や銅鉱石や質の悪い銅製品を買い占め、灰吹法により金や銀を取り出してそれを金貨、銀貨に回し、銅銭は現在普及している中でその時期の主流の物を作ると言うやり方だ。


これにより、莫大な利益を琉球王国にもたらすと共に、王国民にこれから発生する先に決めた内政を行う際に発生する労働の対価として銅銭を配り、貨幣経済を流通させる。


ただ、武田信玄がいるとは言え、本国相模の国、武蔵の国をこのままにするわけにはいかない為、雑賀衆5百を残し、北条氏康と山県昌景、赤備えは帰国させ、代わりの兵と鉄砲隊を連れてくるように命じた。


主力をいつまでも琉球王国に置いておく訳にはいかないからだ。当面は雑賀孫市と雑賀衆がいればこちらの守りは心配ないとの判断での入れ替えだ。


勝頼自身は王位の即位式がある為、直ぐには戻れないが今後は行ったり来たりの生活になる。


そして、勝頼が不在時の国王代理に叔父である武田典厩信繁を任命した。


能力や人柄、血筋などを考えれば信繁以上の適任者はいないと考えた為である。


武田典厩信繁と真田昌幸は琉球王国に常駐することとなる。その為、先の船で彼らの家族や郎党も呼ばせた。


琉球王国の為に、霧隠才蔵以外の真田忍軍の琉球派遣も許可した。


武田典厩信繁には首里城内にシーサーと毘沙門堂を作ることと、サツマイモといも焼酎を普及、製造、増産を行うように命じた。


サツマイモは王国民の食料として、いも焼酎は貿易用だ。


琉球王国には自慢の泡盛がある為、王国内ではそれを楽しもう。



勝頼が琉球王国の為に精力的に動いている中で、風魔葵は、サーヤと共にいた。


葵はお姉さん風を吹かせ、サーヤを妹分として可愛いがり仲良くしていた。


「葵姉様、葵姉様は凄い忍者と言う者だと聞きました。私にも自分で自分を守る為に忍術を教えて下さい」


サーヤの言葉を聞いた葵は鼻が天狗の様に高くなりながら反り返る程に胸を張り…「良くぞ言いましたサーヤ。流石は私の妹。私の修行は厳しいですよ?」


「はい、頑張ります。葵姉様」


持ち上げられた葵は悪い気がせず、毎日サーヤに修行をつけていたのである。


短剣を使った戦い方や飛び道具の使い方は葵は天才である。基本を教え込み、継続してサーヤが鍛錬すれば自身の身は守れるくらいにはなるだろうと考えた。


「葵姉様、もし大きな獣に遭遇した時はどうしたらよいのでしょうか?」


葵は考えた…自身なら火遁やその他の方法でやり過ごせるが、サーヤはまだ幼い。


「大きな獣にあったら対象から目を逸らさずにゆっくりと後退りして逃げるのです」


「もし不意をつかれたら…忍法死んだふり。たぬっ」


葵はまるで狸のように手足を硬直させたまま気絶するように死んだふりをした。


「葵姉様凄い。流石は葵姉様」


えっへんと…照れながら葵はどや顔を決め込んでいるのだが…少し離れた場所で武田勝頼と上泉信綱が最初は生暖かい目で見守っていたのだが…最後はじと目になって見ていたのを葵達は知らなかったのであった…



貨幣経済へ移行することにより、経済力がつき生活の安定に繋げます。最後勝頼達が覗いていられたのは勝頼も信綱も達人であり気配を完全に消せるためです。

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