決闘1
次の日、俺の授業は昨日に引き続き風の魔法の話だった。
風の属性は様々な形で攻撃することができるが、その分威力に落ちるなどという話を、延々と聞いていた。
放課後、今日もはると体育館に向かいながら、話していた。内容は授業の話である。
「今日は寝そうになって寝なくてさ…」
変な目線を感じる、俺はそう話しながら思った。
はるが気づかないあたり、俺に向かってだな。
はるは普通に綺麗で学校内で人気があり、おまけに勉強も優秀であるから、一緒にいる俺が気に入らないんだろう。
まあ、いつも通り無視しよう、そう思っていた。
しかし、物事とはそんな簡単行かない。
突然、前を歩いていた人が止まった。
身長は2mあるかないかのところの人であり、もちろん俺も止まる。
嫌な予感はするが、一応聞いておく
「どうかしましたか?」
「おまえなんかに用はねぇよ、隣のお嬢さんに用があるんだよ」
予想通りだ。
「一応、僕が先約だと思っていたのですが、はるどうなの?」
「今日は、こうと約束してたよ。この人、千秋君っていうんだけど、約束はしてないよ」
はるの知り合いらしい(多分だがクラスメイトだと思う)
「こういっていますが、どうしますか?」
「断れないだけで、はるちゃんはおまえを迷惑に思ってんだよ。気づかないのか?」
煽りのレベルが低すぎる。そんなことを言う奴は5万といるぞ。
「はるはどっちとがいい?」
「先に約束してたし、こうかな。というか、千秋君と約束してないしね」
「だそうですので、おとなしく引いてもらえるとありがたいのですが」
「それなら、決闘でもしないか?」
話を聞かないタイプだ。だが、これはこれで楽しそうであるので
「いいですよ。ついでに大きめのかけにしましょう。そうだな……負けたら、一ヶ月はるに近づかないでどうですか?」
「二人とも勝手に話を進めないで 」
「大丈夫だって、どうせ勝つし(小声)」
「は?なめてんのか?両立科のオチこぼれが!」
こいつ知ってて、喧嘩売って来たのか。ダサいにもほどがある。
「それじゃあすぐにでも、はじめましょうか」
といって俺は体育館に一人歩き出した。
そのあとを続くようにはると千秋も付いて来たのであった。
続く