予選1
そして、当日の朝俺は少なからず、緊張していた。こんな緊張は5年以上は感じたことないと思うほどに
朝は普通に朝食をとり、はるの家の前でまふを待つ。そうしていると、
「おまたせ」
といい、はるが来た。歩きながら、はるが
「珍しいね。こうが先に来るなんて」
それはかなり珍しいことで1年に1回あるかないかの珍しさである。 (喉が潰れた日は先に学校いった。)
「ちょっとだけ緊張してた。相手とかも気になってな。」
魔法剣技祭では対戦相手はその場で決定する。
「さすがに、はる達と初戦は当たりたくないしな」
「ルールもちょっときになるよね。」
基本的には、フィールドの場外などが条件だが、ツーマンセルや一人ずつ戦い2勝した方が勝ちなど、ルールは豊富である。
そんなことを話しながら、電車に乗った。今回の会場は市で1番の大きさを誇る会場で、同時に2戦行うらしい。
正直、対策もあるのではる達とは被らないでほしい。
駅を出ると、けいが眠そうな顔で立っていた。絶対にわざとである。無視しようとすると、肩を掴まれ
「待てよ」
とどすの利いた声で言って来た。
それから、俺とはるとけいの3人で歩いて会場まで行った。途中のバス停でゆきなちゃんとはるが約束したらしいので待っていると、5分も経たないうちにバスが到着して、ゆきなちゃんと4人で、向かった。
そこからは10分もしないで到着。
開会式が1時間後にあるので、それまでは4人で準備運動をした。もちろん無言な訳はなく、はるが
「初戦の自信はどう?」
「初戦の相手によるが、新技を使うつもり予定だよ」
と俺は答えた。
「ちょっと待って、いきなり使うなんて聞いてないぞ!」
とけいが答える
「まあ、言ってないしな。1番使うからな。」
「新技なんて考えてたんですか。どんなのなんですか?」
とゆきなちゃんが聞いてくるが、俺は
「試合の時の楽しみにしててくれ。そっちこそどうなんだよ。」
「当たり前だけど、相手によるよ。最大限の調整はしたつもりだよ。」
はるたちに勝てる見込みが減るばかりである。
そんなこんなであっという間に時間は過ぎ、開会式の始まる時間が近づいてきたので会場に向かったのである。
今日中にもう1話公開します。
こうペアの戦闘編です。