第六話 ツェン・リの理
第六話 ツェン・リの理
ツェン・リはファンタジー系落下者である。
第115世界線、剣と魔法で魔獣と呼ばれる災害を打ち倒すことで人類が生存する世界において、ツェン・リは騎士であった。
彼の世界線において騎士とは魔獣を屠る英雄だ。
ツェン・リはフォーシエット市に落下してから、センターを出るまでに幾つかの職を転々としている。喧嘩別れがほとんどだ。
計算、端末の使い方、文字、全てが難しい。だからといって開き直れるほどの傲岸さと、嘲笑に耐えるだけの卑屈さをツェン・リは持ち合わせていなかった。
銃が厳しく規制され、銃を抜いた段階で殺していいと暗黙の了解すらあるこの街で騎士剣の腕前は物を言った。
最初は酒場の用心棒のようなことをして、いつしか立つのが賭場になり、気が付けば天蛇会という広域ヤクザ組織の構成員にまで堕ちていた。
天蛇会系暴力団フ組、それがツェン・リの所属する組織の名前で、主な業務内容は『フ組』は『腑』を意味することからも女絡みのそれである。
カブキ町の三中通り近くの風俗店が主な縄張りで、規模としては中小に類されるが、女組長が女を扱う組をやっている物珍しさがあってそこそこに有名だ。
神棚と十字架と水瓶の飾られたフ組の組事務所で、ツェン・リは慣れない手つきでデスクの据え置き端末のホロディスプレイに見入っている。
ヴィンセントLSS(株)の都合のいい関係者を捜すのは簡単だったのだが、端末の操作には何年経っても慣れない。
「おや、珍しいことをしてるじゃないか」
背後から覗きこんだ女の影に、ぴくりとツェン・リは反応した。もう少しで剣に手が伸びる所だ。
「組長、脅かさないで下さい」
「随分と悪い顔をしてたんでね。ちよっとからかいたくなったのさ」
見た目には二十歳ほどの小娘に見えるが、フ組組長である松平リリーは熟達した東洋仙術系魔術師だ。派手な格好をしているのは、夏でもジャケットを着ているのは中に色々と隠しているためだ。
「たまには女でも引っ張ろうと思いまして」
「三中通りであんたに赤っ恥かかせたってぇ女の子かい。いいじゃないか、姫様なんてウケがいいよ」
「……俺がやりますんで」
「口出しすんなってぇ? ツェン・リ、あんたはあたしが拾ってやったのにその口のきき方はないんじゃないの」
リリーは笑みを作ったまま、口を半開きにしてその口内を見せつけた。見様によっては誘惑しているようだが、彼女のそれは違う。
「引っ込めて下さいよ、それ」
「ケジメ取ってやってもいいんだよぉ、ツェン・リ」
リリーの口内には太い蛇がいた。喉から内臓にまで達するという大蛇で、それはリリーの飼う蠱毒、蛇蟲である。
蟲や小動物を互いに食い合わせて最後に残る一匹を呪物として用いるのが『蠱毒』である。
「いえ、それは自分でやります」
「そうかい、あたしは金になりゃそれでいいんだけど、あんたはもうちょっと色々捨てた方がいいね」
「亡八者ですよ。今更何があるものか」
人の持つ八徳の全てを亡くした者を亡八者と呼び、それらはヤクザ者が女衒や女で食って連中を侮蔑するために使う言葉だ。同じ穴のムジナがよく言うものだ、とツェン・リは思っている。
「まあいいさ、恥はかくんじゃないよ。これ以上看板汚したら、指じゃあすまないからさ」
「はい」
ツェン・リは組長から目を離して、端末に映る人物写真を確認する。
ヴィンセントLSSの社員に一人、傘下の組から金を借りている者がいた。使いようはあるだろう。
ユーリスは相当に悩んだあげく、センターの講習と自修による資格取得を目指すことにした。
センター主催の一般常識資格講習は無料なので気楽だし、何よりプロが教えるのだから間違いを教わる心配はない。
間違い、というものはなんにでもあるが、ファンタジー系世界線での誤認の流布は甚だしいものがある。ユーリスも驚いたことだが、故郷の識者が常識として諳んじているほどのことにすら間違いが幾つもあった。こちら側でもそうだが、講師の間違いはそのまま伝わって修正が効かない。
そういうことがあって自修を手伝ってもらう人選は考慮の結果、消去法で良太郎に決まった。
「あ、その問題間違ってるわよ。ひっ算の仕方が悪いんじゃない?」
「どうして計算機は使ってはいけないのですか」
「アレ使ったら買い物の時とか暗算できないじゃない」
センターの食堂でいつものごとく算数の時間である。
仕事が終わってから、週に三回は良太郎に勉強を見てもらう。十年も学生をしていただけあって、算術に関してはどうしてこんなに沢山の知識があるのかと驚くほどだ。
「いつもコンビニで買う前に金額を確かめておられたのは、先に計算するためですか」
「あー、うん、アタシそういうの癖なのよね。車のナンプレで掛け算して時間潰したり」
「みなさん、凄いのですね。先日お会いした蘇土様も一般常識資格一級をお持ちだとかで、驚きました」
「あのおっきい人でしょ。凄いわよね、ちらっと聞いたけど相当色々やってるんだって」
資格がたくさんあってそれを生かして自由に生きるなんて、なかなかできることではない。
「わたくしも、資格が必要なのでしょうか」
「一般常識以外で、なんかぱっと取れるもんがあったらいいんじゃない。アタシはこないだ二輪車取ったわよ。ここだと十五歳から取れるのよね」
バイクの免許は一発合格、車は十八歳から取得できる。
「……手慰みですがリュートの演奏と社交界ではダンスと、あとはここでは役に立ちそうにはありませんわ」
「貴族的ってヤツよねえ。でもナイフとフォーク綺麗に使ってるし、マナー資格とかあるんじゃなかったかしら」
良太郎は「どうだったっけ」と言って少し考えこむ。
なんにせよ今は算術だ。
「ユーちゃんさ、最近仕事の帰り遅いけどどうしたのよ」
「ええ、少し仕事を任されることがあって」
「ん、そう。まあ無理しないでね」
良太郎は、いやに疲れている様子のユーリスに微笑むと、彼女の授業を再開した。
ユーリスの疲れは日に日に溜まっていく様子で、今日も足がふらついている。
洗濯屋のバイトの待遇が少し変わった。
一番キツい仕事を任されるようになったのだ。
乾燥機の所での仕分け作業や、水を吸った洗濯物の移動。
誰から見てもキツいので女性であれば半分ずつ、みたいな内容なのにユーリスだけはそればかりをやるハメになっている。
見かねて助けに入る者は、男性社員にきつく叱責されて、ユーリス一人が厳しい環境にいることになった。
件の男性社員といえば、先日「使えねえ」と言っていた男を諌めていた男である。
社交界でもこんなことはよくある。
さっきまで庇ってくれていた相手が一転して敵に回るなんてことはいつものことだ。
倒れてしまえば楽なのだけれど、進んで損をしたがる性格がそれを許さない。
「ユーちゃん、無理したらあかんよ」
横を通り過ぎる猫耳のパートさんがぽそりと耳元でそう言った。
庇ったら自分までやられるから動けない。後ろめたさが言葉になる。それは優しさとかやましさとか、そういうもので、小さく笑みで応えるしかない。
だから、倒れてなんかやらないし、余裕の態度を貫き通す。
ユーリスはそんな自分の可愛くなさがたまらなく嫌になる。
イジメられても日々は穏やかだ。
キツい仕事を回す以外のことはできもしないので、イジメといってもユーリスの認識しているそれと比べて穏やかと言わざるを得ない。
ファンタジー系落下者というのは、学識のなさで馬鹿にされるが、死生観や生きることについては他者を凌駕している。科学技術の発展しない世界で死は身近で、暴力やそれに類する行為も現代社会と比較にならないほどに身近だ。
盗人は腕を切り落とす。
これは普通の出来事である。
罵詈雑言の類として見ても、故郷で皇帝の孫にしてやられたことに比べればなんともない。
あれ、こんなにヌルくていいの?
超過勤務はセンターの目があって課すことができないのか、寝ないで死ぬまで働け、なんてこともないので三日ほどで慣れてしまった。でも、たまにぶっ殺したくなる。
目下、頭痛の種は他にある。
「ユーちゃん、あーそーぼー」
こんなことになったと良太郎に言ったら、ルーミーが来るようになった。しかも、爆音を轟かせるバイクで。
「あら、ルーミーさん。わたくしも今仕事が終わった所ですから、もう少しお待ちになって」
「いいじゃん。もうタイムカード押したっしょ?」
「後片付けを致しますので、もう少し」
「ふーん、鉄骨運べっつーんだったら手伝うからさ」
「大丈夫です。少しだけですので」
ルーミーは、これでもユーリスを守っているつもりらしい。
フォーシエット市、特に産業道路沿いでルーミーは悪名を轟かせている。年齢が近い少年少女からすれば、歩いていたら道を開けるのは常識、というくらいに。
簡単な掃除の後に着替えたらルーミーの乗ってきたバイクの後ろに乗せてもらうのが最近の常だ。
ルーミーの乗るガソリン燃料バイクは、俗にハーレーと呼ばれるスピードの出ない大きいもので、相当にチンピラ風の改造がなされている。
「これ、お高いんでしょう?」
「んー、こないだ喧嘩したら貰ったから知らない。ゼッドってヤツだったんだけど、三人がかりできてさ、良太郎いなかったらちょっと面倒だったかも」
よくよく見れば、キーには『ZED』とネームの入ったキラキラしたキーホルダーがついている。大切なものを奪われるのは敗者の常だ。
「まあ、それは大変でしたのね。決闘に三人がかりだなんて」
「よくあるよくある」
社交界に集まる騎士の話もだいたいこんなものだった。命まで奪わないこの世界はやはり優れている。
ルーミーの後ろに乗ったら、鉄の馬のいななきがどるるん。
これはこれで心地よい。
海沿いの道を行けば、信号待ちで汗だくになる。
「で、大して効いてねえって?」
「はい、すいません」
「まあいいや、今月の利子はいい。それじゃあ元金いってみようか」
「いや、それが」
「んー、だったら女連れてくるくれえしねと、……な」
ツエン・リの拳が男の腹に突き刺さった。
殴っただけだが、彼の手はまさしく突き刺さるかのように男の腹に吸い込まれた。
小さく声を上げてうずくまると、男はひぃひぃと息をしている。本気で殴られると人はこうなる。
ヤクザの事務所とはこういう暴力で出来ている。
ヴィンセントLSS(株)で働くこの男は、人の良い博打好きだ。
飲まない買わない、されど打つ。
博打打ちが借金をこしらえたらそれが止むことはない。彼らは負けた時のことなど覚えていないからだ。結果として、収入を上回る借金をこさえて、事務所に通されるほどの待遇になる。
「勘弁して下さいよぉ」
「あの子をいじめてくれって頼んだのはよぉ、俺の気持ちを分かってほしいからなんだ。でも、分かってくれねえ」
「……は、はい」
「いや、いいや。どうせ外道の亡八者、理由なんかいらねえ。気に入った女をどん底まで堕としめてやりたいだけよ」
ツェン・リの瞳は男を見ていない。ポケットを探って煙草を取ると、矢継早に吸い始める。
「適当に言って、ユーちゃん連れてこいよ。明日、撮影の連中呼んどくからな」
「え、いや、でも」
「じゃあ金ぇ返しやがれよ」
ケツを蹴り上げると、男は泣き笑いのような声を上げた。
ツェン・リはその声に釣られて笑いながらも、落下してすぐに務めた工場での忘れたい思い出を噛みしめる。
七人を相手にして四人の手足をへし折って、一人殺すところで警察に捕まった。
あいつを殺しにいくべきか今も迷う。
尊厳を奪われているのに、どうして取り返してはいけないのか。
この世界が大嫌いだ。もっと、単純でいい。力には力で、悪意にも力で。故に、力無きを守る力に誇りがある。
ツェン・リの今に、何も無い。
夜半、麺類が食べたくなる。
蒸し暑い夏の夜だと冷たい麺が良い。
高野は蘇土とカブキ町で待ち合わせて、良太郎のオススメだといううどん屋に出向く所だ。
三中屋台通りは毎夜のごとく繁盛していて、目的の店に入ったのはすでに夜の十一時を過ぎるころだった。
「おつかれー」
「おつかれー」
と、二人で口にして米醸造酒、つまりは高野の故郷で言う所の日本酒のグラスをかち合わせた。
フォーシエット市でも、日本酒を頼めば小皿にグラスを乗せてそこに酒を注ぐ。小皿にまで零れたものを含めて一杯だ。
表面張力でぷるぷるしているグラスに口をあててズルズルやった後、小皿に溜まった酒をグラスに入れるか、もしくは小皿を先に飲むかで性格が分かる。
蘇土と高野はオーソドックスに小皿の零れはグラスに注ぐタイプであった。
「毎年九月の半ばまでは暑いな」と、蘇土。
「ああ、今年は特に暑いですよねえ。しめ鯖頼みまーす」
「イッ、シメいっちョ」
「ああ、ユーちゃんも大変そうだったぜ」
と、蘇土は思い出したように言う。
高野は「あ、面白い」と思ったのだが、そこは気づかないフリで、
「ああ、洗濯屋ですからね。アレはもう暑いしキツいしで最悪」
「高野さんが持ってった仕事だろ?」
「いやあ、女ばっかの職場で客商売とかって今のユーリスさんじゃしんどいでしょ。最初はああいうとこで庶民に慣れてもらうのもいいと思って」
ファンタジー系、というだけで断ってくる業者も多いのが現実だ。
「それはいいが、他にも聞いたぜ。フ組のと喧嘩したとか」
「ああ、あれには参りました」
「だろうな。組長の松平は鬱陶しいぞ」
「あれ以上はなんもないとは思うんですけど、センターから圧力かけると強くなりすぎちまうんで」
高野はため息を吐いて、自身が刑事でないことへの苛立ちを隠す。
店主がしめ鯖と冷やしうどんを運んできた。うどんは大根おろしにすだちというシンプルなものだが、なかなか美味そうだ。
「お、美味そうだな」
「良太郎はこういう食べ物とか強いんですよね。サジョウの親父さんも感心してましたし」
「あそこの暴力娘はなあ……。ユーちゃんとよく遊んでるみたいだが、こないだは単車を人から貰ったとか訳の分からんことを」
「ルーミーは、うん、まあ考えないほうがいいですよ。それに、ユーリスさんはそれに染まるタイプじゃないでしょ」
「そうだろうがな。トラブルとかあんだろ」
「つーか、最近ユーリスさんと会いました?」
「あ、いや、まあ少しな。メシくらいは食った」
言葉を濁した蘇土に、高野はにやにやと笑う。
「おいおい、そんなんじゃねえぜ」
「いや、あと一年あったら淫行じゃなくなりますよ。それくらい我慢できるでしょう」
「だからちげーよ」
しめ鯖、実際には鯖によく似ただけの魚を使ったものだが、漬かりは浅いが味がやけに良い。鯖が良いのか、それとも漬け方か。
「あー、鯖もうどんも美味いですねえ」
「勝手に誤解しとけよ。酒おかわり頼む」
「イッ、お酒ツいかっ」
店主の早口にも独特の味がある。
「飲むの早いですね」
「ストレスだよ。仕事でな、今ガキを預かってんだが。こいつが口うるさいのさ」
「あ、面白い感じですね。教えて下さいよ」
実は、と蘇土が話すことは預かったガキが男であるという時点で普通の愚痴になってしまった。どうにも、剣術家のご子息の武者修行だなんだという話らしい。
畑違いの公務員である高野の聞きかじる所では、蘇土隆明という人はフォーシエット市内では一部業界での有名人だ。特に、犯罪の関わる所での。
「普通の愚痴じゃないですか」
「家に帰ったら見知らぬクソガキが健康食を食って勝負しろと迫ってくるんだぜ。そんなクソガキの面倒を見ながら別の仕事までしてるのさ。たまらんぜ」
別の仕事、というものに関しては一言も漏らさない。そちらは守秘義務のかかる話のようだ。
「まあまあ、仕事じゃあ仕方ないですよ。それより、フ組って天蛇会系でしたっけ?」
「小さい組だが上は天蛇会だ。女で食ってるヤツらが集まって作ったんだが、頭がちょっとな」
「おかしい?」
「その通りだ。松平リリーっていう化け物女がやってんだが、東洋系魔術師で巫蠱だ。ソーサラーズから追い出されたクチだよ」
蘇土は吐き捨てるように言う。
「なんでしたっけ、虫とか使う気持ち悪い系ですか」
「食ってる時にやめようぜ。……高野さんよ、やる気か?」
「いやいや、俺はそういうの苦手なんですけどね。ヤクザ相手に引けるような仕事じゃないもんでどうしたものかと」
管理センターは中央よりも強い影響力が限られた面に存在する。
落下現象が始まって以来、その矢面に立ち続けたのは彼らだ。警察も中央の役人も、彼らのその一面には黙るしかない。そして、彼らはそれだけのことをしている。
「噂通りだな、あんた」
「よして下さいよ。警察官資格が取れなくて続けてる内に辞められなくなっただけです」
「はは、いいさ。センターに乾杯だ」
「かんぱい」
二度目の乾杯をやる時の酒というのは、いつだって小一時間が長くなる。
九月は暑いままに過ぎていくが、十日を過ぎた辺りで風が涼しくなった。
曇天で、いまにも降りだしそうな空があった。
車から降りた男に殴られた良太郎は、一発でのされて空を見上げている。鼻先がじりじりと痛くて焦げ臭い。体が動かない。
「ガキの喧嘩じゃねえんだ、卑怯とか言うなよ」
鼻が折れているかもしれない。
体は痺れている。目の前にいる男の手には電磁ナックルが嵌められていた。
「く、クソったれ」
「じゃあな、カマガキ」
ああ、この声、あのヤクザ野郎だ。
不意打ちで気を失ったルーミーと逃げ出そうともがいているユーリスの姿が見える。二人は車に押し込められていって、良太郎は動きたいのに体は痺れて動かない。
車が走り去って、しばらくしてからなんとか起き上がることができた。
鼻はやはり折れていて男前が台無しだ。
「ぐ、こんなの久しぶりじゃないのよ」
手のひらで鼻を元の位置に戻すと、痛みで目の前が真っ白になった。涙が滲んで倒れたくなる。
「いだっ、痛ァッ」
ルーミーと一緒に乗ってきた単車は路肩に転がったままで、まだなんとか走れそうだ。
ハーレーのエンジンをかければどるるんという鉄のいななき。
「あいつ、ぶっ殺す」
フ組、という名前だけはあの日の取り調べで聞いている。事務所にまで行けばなんとでもなるだろう。
故郷で一度やって、死にかけたことがある。だけど、そんなのはどうでもいいことだ。
今は、友達を助けに行かねばならない。