孤高の魔法使い
「あ、無村!学校ぶりだね」
「お、おう。どうしたんだメルト君。こんなところで」
僕がメルト君に聞くとメルト君は興奮気味に近づき
「実はさ、でたんだよ!」
でた?まさかお化け?
「でたってお化けが?」
「俺はお化けなんて信じてないからでても言わないよ。でたとしてそれは魔法使いの魔法にするから」
そ、そうか。これだけ興奮気味に僕にでたって言うことは魔法使いなんだろうなぁ多分。
「その出たってどんなやつ?」
「ふふん。聞いて驚かないでよ!俺がこの周辺あるいてたらさ。黒い服で背中に杖みたいなの背負ってたから話しかけてみたらさ!言ってたんだよ。こう」
メルト君が興奮気味に話していると僕とメルト君の前に黒い髪で黒い服を着た背中に杖をせおった男が急に現れた。
「ふむ。やはり一般人を囮にしたらつれたか。貴様は無村 名雲だな?」
こ、この人が魔法使いか?僕はいきなり現れた男から距離をとるがメルト君は男をキラキラした目で見ている。メルト君!危機感もちなよ!そいつ危ない奴だよ!
「サバさん!さっき会い」
「お前には用はない。邪魔はしないなら手を出さないから離れろ」
メルト君にサバと呼ばれた男はメルト君に言うがメルト君はサバから離れないでいた。
「そんなつれないこと言わないでくださいよ!俺魔法使いと」
「どけ」
サバは背中の杖をメルト君に向けるとメルト君を近くにあった壁のあるほうにとばす。
「メルト君!」
「おい。お前は無村 名雲かと聞いているじゃないか?質問には答えろ」
サバは僕に聞くと僕はメルト君が壁に激突した方を見てメルト君の様子を見る。本当なら近づきたいがこれ以上やつを刺激するのはよくないから
「そうだよ。僕は無村 名雲だよ。それで僕に何のよう?」
「ふん。我輩の名はサバ。孤高の魔法使い サバだ。魔術協会からの命により貴様を殺す」
サバは杖を向けながら僕に名乗る。僕のことを狙っているのは魔術協会とやらの命令なのか。
「こんな一般人を殺しても徳なんてないですよ」
「それを決めるのは貴様でも我輩でもない。お偉いさんだ。我輩はただ命令を遂行するのみ」
サバは杖をくるんとひとふりまわすと外は暗かったはずなのに一面白い景色の場所に変わる。これは多分魔法結界か?
「我輩は弱者をじわじわ殺すなど性にあわん。だから一撃で終わらせてやる。避けてくれるなよ」
僕はサバが魔法結界をはった瞬間、黒井さんからもらった氷の結晶を握りしめる。すると僕の正面に氷の塊が現れて僕はとりあえずそれをサバに向かって放った。