友達
人がいない空き教室に入ると僕を呼んだ男子生徒はとまって
「同じクラスだけどまずは自己紹介した方がいいかな。俺の名前は赤月 メルト(あかつき めると)。メルトでいいよ」
メルト君は僕に名乗った後、手を出してくる。彼の見た目は赤い髪がなんかちくちくした感じにとんがってて見た目は平均くらいかな。赤い髪が本当に特徴的。うちの高校、髪に関しては何も言わないからな。意外と染めてる人も多いくらいだし。
「でメルト君僕に何用?」
僕はメルト君が握手を求めてるのをわかっていながら無視していると
「あはは。握手もしてくれないか。何か警戒してるとか?」
「別にしてないよ。ただ友達なんて作ったことないからさ」
「そっか。なら俺が初の友達だね」
何だろう。メルト君って意外とメンタル強いのか?普通握手とか返さなかったら嫌がるだろうに。
「用だったね。そうだなー。特にはないけど前々から君とは話をしてみたいと思ってたんだ」
僕なんかと?そんなパッとするようなやつでもないのに。
「僕は自分で言うのも何だけどそんな目立つようなところとかないし陰キャよりだけど」
「俺も別に陽キャじゃないから大丈夫さ。一人で空き教室で飯食ってたしね。それでたまに君が一人でお昼、弁当を食べていたのをみて君とは仲良く出来そうだとおもってね」
ふーん。そんなとこ見てたのか。確かにそれなら少しは仲良くできるかもしれないな。
「そっか。なら初友達だね」
「よかったー。けっこう勇気いるんだよね。友達づくりって」
メルト君はあんおした後に僕に言う。昨日魔法使いに襲われたから少し疑いすぎてたかな。
「メルト君が魔法使いなわけないか」
「ん?魔法使い?」
あ、やばい。思わず口に出してた。どう誤魔化そうか。
「無村くんは魔法使いを信じてるの?」
「ん、ん。ま、まぁそんなとこだよ」
僕はメルト君にそう返すとメルト君はキラキラした目をした後
「君に話しかけて本当よかった!俺も信じてるんだよ!魔法使い。ファンタジーが好きなんだ俺」
ファンタジーが好きってもしかしてゲームとか漫画とかそっち系かな?現実にいるって知って好きなのか?
「それはゲームとかアニメや漫画の話か?」
「そうだよ。俺趣味はアニメや漫画でさ。後情報収集も好きなんだ」
僕もアニメとかは好きだからその気持ちはよくわかるけど情報収集も趣味?それって
「情報収集ってどんな情報集めてるんだ?」
「もちろんアニメがいつやるかとか漫画の発売日、とかだね!後は現実に起きた不思議なこととか」