入学式
読んでほしーな
「では、みなさん。しっかりと魔法学を学び、有益な学校生活を送るように」
入学式が終わった俺たちは、それぞれの教室に向かっていた。
「エイミーは3階で俺は1階か。まぁまぁ離れてんな」
「まぁでも寮の部屋は近いけどね。おかしいのよ男子と女子の寮がまぜこぜになってるとか」
「まぁでもとりあえずがんば。友達たくさん作れよ」
そう言ってエイミーと別れを告げた俺は、自分のクラスである4組の扉の前にたった。
外からも中で喋っている人たちの声が聞こえてくる。
入学前からの知り合いとか一人もいない俺からしたらこの空間は恐怖でしかない。
ガラガラガラガラ………
俺は誰にも扉を開けたことを気づかれないようにそーっと扉を開けた。
机が40個ほどあり、すでに30人近くの生徒たちがいる。
窓際でしょうもない話してる男子や、机に座って「エモい」だの「マジヤバ〜い」だの知性のかけらも感じられない訳のわからん言葉を使ってよくわからん話をしている女子など、色々な人がいる。
「俺の席は………ここか」
俺は自分の荷物を置いて席に座り、ふと横を見た。
そこには金髪で肌も焼けてる女の人が椅子の上であぐらを描きながら座っていた。椅子の意味はあるのだろうか。
するとその女の人がこっちを向いてきた。
「お、ちーっす。なんでこっち見てんの?もしかして私のこと狙ってる?やだー可愛いんですけどー。でも私君みたいな可愛い系はあんまタイプじゃないんよー。ごめんね!」
知るかよ殺すぞ。
俺が前世の姿だったらこいつだけは確実にこの手で木っ端微塵にしている。
早めに彼女には消え去ってほしいのだが、さっきから「なんか喋ってよー」ってうるさいから喋らないと進まない気がするので適当に喋るとしよう
「コンニチワー」
「こんにちわーwどうしたの急にこんにちわって、超うけるんですけどーw」
「ウケウケプチョヘンザマジ卍」
「ちょっと何語喋ってんの怖いんだけどwwまぁ面白いからいいや。君名前なんていうの?」
「ザディックッテイイマース」
「ふーん。ザディくんね、私はリーリャ。よろぴくー。てかこの学校ってクラス同じでも年齢とか違うじゃん?あたしは14歳だけど、ザディくんはいつ生まれなの?」
「大化の改新の明々後日くらい」
「ちょっと何言ってるかわからないんだけど。まぁいいわ。好きな食べ物はなんなん?」
「セセリと食パンの耳」
「な、なんか人生楽しくなさそうだね」
マジなんなんだこいつ。せっかくこっちはしっかり考えて言ってあげてるのに。
ガラガラガラガラ…………
そんなことを考えていると教室の扉が開かれた。
その扉の外から、いかにも体育会系っぽい筋肉質の大男が堂々と入ってきた。
「ここのクラスを担任するアレクサンダーだ。ところで初日ですまないんだが、魔力測定があるから廊下に並んでくれ」
来た!ついにこの瞬間が来た!
無双してやるぞ。このクラスにいる美人生徒たち!私のエデンを作ってくれ!
読んでくれてありがとう