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2-EPILOGUE(II)
「失礼します、事件が発生しました!」
同僚の一人がドアを勢いよく開け、焦りの大声を発した。
「何事だね!?」
「たった今、山手線で人身事故が発生したようです!」
僕にも権藤総監にも聞こえる声だった。
「それは普通の事故ではないのか?」
「いや、とても人身事故が発生しないような場所での事故だったようで」
「どこで発生したのか、ご存じで……?」
僕は話を聞きたい一心で尋ねた。
「そ、それが――」
入って来た同僚はしばらく黙り――怯えたような声で言った。
「――大崎・品川間のど真ん中、車速が最高に達するポイントです……!」
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16時。
「裕誠、見ろ……コイツは……!」
家に帰って来た俺を待っていたのは、夏子の動揺する声だった。
「とても酷い事になってんぞ……!」
「何があったんだ、夏子」
俺は手を洗うのを後に回し、居間へ入り込む。
「また何か起こったのk――」
言いかけたが――テレビ画面に堂々と映るそのニュースにせき止められてしまった。
そのニュースとは――。
――天酒アオが山手線、大崎・品川間で電車に轢かれて死んだ、というニュースだった。




