倉持がキャンプへ行く(BJ編 完結)
キャンプの夜 突如始まった 罰ゲームBJ とうとう決着の時
2枚のカードを配る。 その後、カードを引いて足すこともできる。 最終的にカードの合計が21点に一番近い人が勝ち。21点丁度は勝ち。 それを超えたらドボン。 ちなみに2~10はそのままの数。 J、Q、Kは10、Aは1でも11でもOK
罰ゲームはトランプを引いて、そこに書いてある指令をこなす。
参加者
倉持、白銀、青野、赤井、緑谷、筑紫、藤壺
青野(キス… 瞼とはいえ… キス 瞼にキス… 赤井さん…ナイスです)
倉持(キス…)
青野と倉持は隅へ行く。
青野「じゃ、じゃあ、倉持先輩… 行きますね」
倉持「あ、ああ」
倉持は目をつむる。
青野は倉持の頬と首に手をかけて、徐々に顔を近づける。
青野の吐息が、倉持の顔にかかる。
青野(はあ… 近い… 倉持…さん。 すき… すき… やっぱり…すきだ 今なら口にもできる…)
一瞬青野の顔が下がる。
しかし、すぐに青野は自分の顔を持ち上げる。
青野(だめ… 瞼じゃないと… うそは…つけない… 倉持さん… このまま… 止まってしまえばいいのに… ああ、でも… 鼓動はこんなにも早い… 止まりようがない。 収まらない… ああ、首筋に彼の吐息が当たる… すきだなぁ…)
青野は、倉持の右の瞼にそっと唇をつけた。
青野「はい。 終わりましたよ」
倉持「あ、ああ」
筑紫「じゃあ、次は私か… 好きな人の好きなところを5つ言う…」
赤井「頑張ってー」
白銀(…状況分析に優れるところ、博識なところ、普段は慎重だがいざというときは大胆な行動ができること、価値観が面白いところ、私を受け入れてくれるところ… かな)
青野(優しいところ、面白いところ、可愛いところ、私を肯定してくれるところ、人を否定しないところ… うーん。 まだあるけど、とりあえずこれかな)
筑紫「えーっと。 可愛いところ。臆病だけど、一生懸命なところ。寄り添ってくれるところ。優しいところ。 それと、推しが同じところ… かな」
緑谷「…」
赤井「へええ… まあ、だれか詮索するのはやめておこうかな」
青野「ですね。 それじゃあ、最終決戦行きますか。 一応優勝候補は、現在4回BJをとってる私と倉持先輩と赤井さんですね。 緑谷さんだけがBJだったら、4人が同率一位ですね」
白銀「その場合は、じゃんけんでもするのか?」
青野「まあ、せっかくなので、インディアンポーカーとかで決めませんか?」
赤井「それがいいわね」
第10回戦 初手
倉持(4とJ…)
白銀(KとA…今さら…)
青野(10とJ… どうしても…勝ちたいっ)
赤井(7とA…まあ、引いてみるか)
緑谷(5と10… 行かなきゃ…)
筑紫(AとQ… よしっ)
藤壺(8と9 キープ…かな)
青野(A…Aを引けば… 4/39… 約10% それにかける)
※実際は1/39 約2.5%である。
第10回戦 二手目 結果
倉持 ドローQ 24 ドボン
白銀 キープ 21 一位
青野 ドローA 21 一位
赤井 ドローJ 18 最下位
緑谷 ドロー9 24 ドボン
筑紫 キープ 21 一位
藤壺 ドロー4 21 一位
罰ゲーム 倉持赤井緑谷
青野「やったああああああ。 やりましたぁ。 さてさて、その前に罰ゲームしましょうねー」
倉持「えーっと、今の気持ちを告白するですか… うん…」
倉持は襟を正して、足を整えた。
倉持「楽しいです。 とても… 皆さんがどうかは分かりませんが… 私はとても楽しいです。 また、いつかこんな日が来れば… いいなと… 思います」
青野「倉持先輩…」
倉持「いやー。 最初は驚きましたけど、面白いですね。 このトランプも。 ありがとうございます。 青野さん」
青野「いやー… それは良かったですぅ」
白銀「だな。 またこんな風に集まるのもいいな」
緑谷「ですね。 とても楽しいです」
筑紫「ええ」
赤井「うんうん。 藤壺さんはどう?」
藤壺「私ですか… そうですね。 楽しいですよ。 とても」
青野「それは…良かったです」
しみじみとした空気がロッジに溢れた。
赤井「さて。 私は…下着を見せるかぁ… よし倉持さん行くよ」
倉持「え? この流れで…」
赤井の下着は、黒い紐であった。
緑谷「さーて、じゃあ、最後の罰ゲームですね。 あ…野球拳をするですね」
青野「第一回野球拳トーナメント開催ですね。 はだかんぼで負けです」
倉持「なんだってええええ」
倉持(ヤバい… というかさっきの私の発言が完全に浮いている… 最後の最後でこんな指令が出るなんて… 油断していた… まずい… 今の私はマックス状態… 野球拳なんて… 危険すぎる。 ん?)
倉持「あの…全員する必要はないのでは?」
白銀がすでにトーナメント表を作っていた。
白銀「まあ、青野さんがシードかな」
青野「やたー」
赤井「最初は白銀さんと私か―」
倉持「ええー。 ちょっと、止まりましょうよ」
青野「走り出したら止まらない… ゲームとはそういうものですよ」
白銀VS赤井
白銀「やーきゅーうーをすーるならー」
赤井「こういうぐあいにしやさんせー」
白銀赤井「アウトセーフよよいのよい」
白銀勝ち
赤井負け
赤井「くそー」
赤井はズボンを脱ぐ。
白銀「だから、なぜ下から?」
白銀勝ち
赤井負け
赤井「また負けたー」
上着を脱ぐと黒のレース付きのブラジャーが出る。
白銀負け
赤井勝ち
白銀「くっ」
白銀は上着を脱いだ。 ピンク色のかわいらしいデザインのブラである。
白銀勝ち
赤井負け
赤井「ああああ。 負けたあああ」
赤井はブラを外す。
白銀勝ち
赤井負け
赤井「強い…」
赤井は紐を外し、全裸になった。
勝者 白銀
緑谷VS筑紫
緑谷「やーきゅーうーをすーるならー」
筑紫「こういうぐあいにしやさんせー」
緑谷筑紫「アウトセーフよよいのよい」
緑谷勝ち
筑紫負け
筑紫「ああああ」
筑紫が上着を脱ぐとダイレクトに胸がポロンと出てきた。
緑谷(やっぱりノーブラだったんだ)
緑谷負け
筑紫勝ち
緑谷「わちゃー」
緑谷は上着を脱ぐ。
緑谷負け
筑紫勝ち
緑谷「うううー」
緑谷はブラジャーを外し、トップレスになる。
緑谷勝ち
筑紫負け
筑紫「あああ…」
筑紫はパンツに手をかけてするすると下していく。
勝者 緑谷
倉持VS藤壺
倉持勝ち
藤壺負け
藤壺「…」
上着を脱ぐと、直接胸が現れた。
倉持勝ち
藤壺負け
藤壺「…スケベ」
倉持「えええ」
藤壺はズボンを降ろして、全裸になった
勝者 倉持
白銀VS緑谷
白銀勝ち
緑谷負け
緑谷「ああああ」
緑谷はズボンを降ろして、何も身に着けていない下半身を露出した。
筑紫(ノーパンかぁ)
勝者 白銀
倉持VS青野
青野「フフフ、負けませんよ」
倉持負け
青野勝ち
倉持「くっ」
倉持がズボンを下した。
青野(…あっ。 背中… 正直、動体視力を使えば、勝つことはできる… けど、そうすると)
倉持勝ち
青野負け
青野が上着を脱ぎ、黒のキャミソール姿になった。
倉持勝ち
青野負け
青野はキャミソールを脱ぐ。
ぶるるるんとおっぱいが弾む。
倉持勝ち
青野負け
青野「…倉持先輩… ホック外してもらえませんか?」
倉持「え…」
倉持は青野の前に立ち、片手でホックを外そうとする。
しかし、なかなかうまく外せずもたもたする。
青野「…へたくそですか?」
倉持「…」
倉持は背後に回り、ホックを外す。
白銀(青野さん… もしかしてわざと… 外してもらうため… いや、そんな単純な理由で彼女が動くだろうか…)
随分前から倉持はもうやめようと提案したかったが、空気的にどうしても言えなかった。
もやもやを抱えたまま、青野との決着に挑む。
倉持負け
青野勝ち
青野(しまった… 勝っちゃった)
倉持は下着を下した。
雄々しくそそり立っていた。
青野「…お見事」
倉持勝ち
青野負け
青野「あーあ… 負けちゃいましたぁ」
青野はショーツの両端に手をかけてするすると降ろしていき、左足、右足と順に抜いていく。
勝者 倉持
倉持VS白銀
白銀は既に全裸になっていた。
白銀「熱いな… 思わず脱いでしまったよ」
勝者 倉持 (不戦勝)
こうして、急遽始まった第一回野球トーナメントは倉持の優勝で幕を閉じた。
赤井「さて、本題に戻りましょうか。 じゃあ、BJの優勝者の青野さん。 なんでも指令どうする?」
青野「はーい…」
青野「…うーん」
青野「また、来年も… 再来年も… こうしてみんなで集まって遊びませんか? って…どうでしょう… 難しいですかね? へへ」
白銀「いや、しよう。 また来年も、再来年も、その次も次も」
赤井「だね。 こうやってバカ騒ぎするのも楽しいよ」
こうして、BJ大会は幕を閉じた。
―夜更け
みんなが寝静まったころ、倉持と藤壺は夜風に当たっていた。
藤壺「…」
倉持「どうでした?」
藤壺「楽しかった… なんかこんなバカなことするの久しぶりでさ… 面白かったよ」
倉持「なら、良かったです」
藤壺「…」
倉持「…」
藤壺「けど、私は次の参加は無理かな…」
倉持「…」
藤壺「辞めなきゃ… けじめをつけなきゃね」
倉持「…」
藤壺「あんないい人たちを… 私は不幸にしようとしたんだ… どうやっても、償えないよ…」
倉持「…」
藤壺「だから、せめて、謝罪して、そのうえで、辞めるよ…」
倉持「…藤壺。 せっかくです… ゲームをしませんか?」
藤壺「ゲーム?」
倉持「インディアンポーカーなんてどうです? えーっと、2が最弱で、最強はA、そのうえがジョーカー… ただしジョーカーは2に負ける… で、どうですか? それで、負けた方は自分の手持ちのカードの指令を受けるってことで」
藤壺「いいですよ」
倉持「じゃあ、どうぞシャッフルしてください」
倉持と藤壺は同時に頭にカードを掲げる。
藤壺(2… 最弱のカード… 負けるのはジョーカーのみ… 確率的に私がジョーカーを引けるわけないし…勝ちだわ)
倉持「いいですか?」
藤壺「ええ」
倉持「せーの」
倉持2 藤壺ジョーカー
藤壺「え…ジョーカー? そんな…」
倉持「それじゃあ、この場合は… 私から『指令を出しますね』」
藤壺「ああ」
倉持「じゃあ… 正直に話してください。 藤壺…さん。 あなたはどうしたいですか?」
明けの陽光が徐々に昇ってくる。
チチチと小鳥のさえずる音が、朝が近いことを知らせる。
済んだ空気が充満する。
夏といってもさすがに朝は少し肌寒い。
藤壺はうつむいたまま、肩を小刻みに震わせる。
藤壺「人と…一緒にいたい。 私を…受け入れてくれる人と… こんなこと…いえる立場じゃないと思うけど… 許されたい… 許されて… それで… また、楽しみたい… バカなことして… もちろん。 アンタとも… まあ、できれば…だけど」
青野「できます! 勝者の命令は絶対ですから」
白銀「当然だ」
赤井「もう、そんなに気にしてないわよ」
藤壺「…皆さん。 眠っていたはずじゃあ」
白銀「あれだけ、騒いだんだ… なかなか興奮して寝付けないんだよ」
青野「ですよねー」
倉持「藤壺… 顔を上げて…」
逆光により、藤壺の表情の細部は見えなかった。
しかし、みな彼女の表情を容易に想像できた。
藤壺「…みんな。 ありがとう。。。 ごめんなさい… ごめん」
青野「いいんですよ」
青野は藤壺を抱きしめる。
白銀も重なるように抱きしめる。
赤井は後ろから背中をさする。
明けの明星が彼女たちをうっすら照らす。
藤壺の鳴き声は、森の静寂が吸い込んだ。
藤壺編 本当に完結
そこに酔いがさめた金剛がやってくる。
金剛「お前ら… 何でみんな裸なんだ? 夏とはいえ、風邪ひくぞ」
罰ゲームの効果は朝まで有効という取り決めであった。




