倉持がプールに行く(第1回戦)
挿絵は今回登場しない藤壺の学生時代
通常…プールはラッキースケベが多い場所とされている。
あれだけ露出も多く、勢いのあるアトラクションがある場所なので、当然といえば当然である。
しかし、倉持のラッキースケベは通常ではない。
男性がいる状況でポロリが発生することはないのだ。
それゆえ、プールはかえってスケベりにくい環境なのである。
だが、それも平素での話。
プールに女性しかいなければ…
ラッキースケベは起こりうる。
というか起こりまくるのである。
ーとある週末
倉持は桜と宇美に連れられて、プールに行くことになった。
2人に誘われたこともあるが、ジョディからお詫びにと、招待があったのも要因である。
歩いて、プールに向かうと、途中で緑谷と筑紫と会った。
なんやかんややり取りの末、一緒に行くことになった。
そこから、話しが広がり、赤井、青野、白銀も来ることになった。
さらに歩いていると、三奈に出くわす。
三奈も参加を表明した。
プールに着くと、由紀と紅葉、それと桜たちから話を聞いていた店長までも準備万端で待ち構えていた。
倉持は全員を連れて建物に入る。
ジョディが出迎える。
ジョディは倉持を一瞥するが…
想定通りといった様子で、特にツッコむことはなかった。
もはや全員、こうなることは何となく察していた。
ジョディ「えー… まあ、貸し切りにしておいて良かったわ。 皆さん、楽しんでくださいね」
倉持は1人男子更衣室に向かう。
倉持は1番のロッカーの前に立ち、辺りを見渡す。
上着をガバッと脱ぎ、上半身を出す。
背中の傷を気にするようにさする。
バッグから全身タイプの水着を取り出すと、下着ごとズボンを一気に降ろす。
水着に足を入れて、身体にフィットするように着込む。
ゴーグルとスイムキャップ、タオルを準備してプールへ進む。
一方女子更衣室では、すでに戦いが始まっていた。
ボイン組による牽制である。
まず仕掛けたのは三奈であった。
一線引き様子を見ることにしたものの、やはりこういうチャンスにしっかりアピールしておきたいものである。
三奈は勢いよくブラジャーを取ると、そのハリ艶のあるおっぱいを見せつけるように出す。
負けていないのは青野である。
宣戦布告したての青野は遠慮なしに、その胸部の凶器を存分に披露する。
その大きさ、柔らかさは同性であっても、ついついもみたくなってしまうほどである。
誘惑に負けたのは筑紫であった。
筑紫「青野さん… さ、触ってもいいですか?」
青野は腕で、おっぱいを持ち上げ、揉みやすいように強調した。
青野「いいですよー」
筑紫「…ほんとですか… では遠慮なく…」
筑紫が青野のおっぱいと下からグイっと持ち上げる。
さらに人差し指で、ちょんちょんと先端を触る。
流れるように先端の周囲をなぞる。
青野「あ…もう、ダメですよぉ… 揉むだけです」
筑紫の後ろに緑谷と赤井が並んでいた。
緑谷は普通にたわたわと揉む。
赤井は青野の背後に回り込み、後ろから、揉みしだく。
青野「「ちょっと、赤井セン…パイ… もー、もみ…ん…あ…ん…過ぎです…あ…う」
赤井「ゴメン…一度がっつり揉んでみたくて…」
女性同士で、揉み揉み会をするとき、基本的にはおっぱいを揉むことが多い。
それは女性同士であっても、さすがに下は恥ずかしいためである。
もう少し、細かいことを言えば、お尻は別にOKな場合が多い。
だが、お尻の亀裂の奥底は見られたくも、触られたくも、逆に見たくも触りたくもないことが多い。
そのため、直揉みは嫌厭されがちである。
ということで、結局揉み揉み会で勝利するのはデカパイホルダーになってしまうのである。
しかし、この場は、揉み揉み会ではない。
女性は他の女性の全体像、シルエット、身体のラインやバランスなども見定める。
つまり、ただ、パイがでかいだけでは勝利できないのである。
ジョディは惜しげもなく、その抜群のプロポーションを披露する。
大きい胸、引き締まったウエスト、プリンとハリがある臀部に、そこからすらりと伸びる足。
その綺麗さに緑谷や筑紫は思わずうなる。
対抗するのは白銀である。
整った胸部、滑らかなウエスト、ツンと上がったヒップの曲線美。
無駄のない肉体。
いやらしさよりも、どこか芸術的な美しさがある。
桜も負けてはいない。
主張はしないものの、全体的に整っている。
柔らかさと絞りのバランスが丁度良い。
見た目は締まっているが、触ればちゃんと柔らかい。
ー余談ではあるが、この体験をもとに緑谷と筑紫が書いた百合本は、これまでの売り上げ記録をゆうに超えて大ヒットした。
しばらくはこのシリーズを書き続けた。
中でも人気が高かったのは
青×三奈の学生もの、青×白の下剋上もの、桜×白の純愛ものであった。
めいめい、水着を取り出し着替える。
女性たちの戦い、第1回戦はここで、決着を迎える。
水着…
この準備の差はでかい。
普段から泳ぐジョディは、自身の身体が生える黒のセパレートタイプの水着で攻める。
桜はクロシュタイプの水着、宇美はセパレートタイプに短パンを合わせる。
三奈も新調したばかりの水着を着る。
勝負は準備の差で決まることが多い。
急に参加することになった、どうしても過去の水着を引っ張り出すことになる。
白銀と赤井、緑谷、筑紫、由紀は似たり寄ったりのセパレートタイプやブラウスタイプのものであった。
店長はまるで素潜りでもするかのような全身タイツの水着であった。
勝負は事前準備組の勝利で終わるかと思われた…
だが、思わぬ伏兵がいた。
最年長の紅葉は… スクール水着を着ていた。
紅葉「…体型… 変わってなくて…」
小柄で微乳、スクール水着はその体型を引き立たせる魔性の装具。
合法であるが、どうしてもやばい雰囲気が出てしまう。
しかし、先ほどから、不審な動きをしている人物がいた。
更衣室では我先にとおっぱいをさらけ出していた青野が、タオルを全身で隠しているのである。
赤井「どうしたの青野さん? さっきはあんなに自信満々だったのに、もしかして水着が破れたとか?」
青野「えー、いやー。 まあ、その… そうです… でっかい、穴が開いちゃってて…」
赤井「へー、どれどれ」
赤井が青野のタオルを剥ぎ取る。
ちょうど、そこに着替えとウォーミングアップを終えた倉持がやってくる。
お尻に食い込む紺色の三角形。
前方ははちきれんばかりの胸。
もはや胸の上側は紺色ではなく白に近い。
胸の上には3年1組 青野と書いてある。
青野「…これしか持ってなくて…」
青野はプルプルと身を震わせながら、顔を赤らめる。
倉持「…か、可愛いと思いますよ」
青野「そ、そうですか?」
青野が倉持の真正面を向いた瞬間。
胸の上の白色部分が伸び、おっぱいが水着をつき破った。
まるで、乳首が倉持の顔を一目見るために、突っ込んできたようである。
倉持はおっぱいの先頭と目が合う。
青野は胸を押さえて、倉持の顔面に張り手をした。
第1回戦は青野の勝利に終わったが、まだまだ戦いはこれからである。
プールに残響する張り手の音が合図となり、第2回戦が始まった。




