倉持と危険な夜(中編)
三奈 18歳 160 55
髪は長め クセっ気でややカールしている
胸が大きい
ギャル風の風貌だが純
中学受験時に倉持に家庭教師をしてもらった過去がある
度々電車で一緒する仲
うかつ…注意が足りず、ぼんやりしていること。物事の事情にうといこと。
通常、女子高生の家に上がるのはうかつな行為である。
むろん倉持も事情もなしに女性の家に上がることは滅多にない。
例え家族と同居の一軒家であってもだ。
今回の場合、三奈の家に学生時代家庭教師として何度も訪れていた+家の人がいる+贖罪+頼まれごとと条件が重なったため家に上がっているに過ぎない。
もう一つ付け加えるならば、倉持は大前提として、自分は基本的に女性に好かれないと思い込んでいる。直接告白されたことがある霞と桜以外については、優しさで交流してくれていると思い込んでいるのだ。それゆえ、傍から見れば、三奈が誘っているのは明らかであるが、倉持的にはあくまで、純粋に、分からない問題を教えてほしいという解釈になるのである。
倉持は特に疑うこともなく、二階にある三奈の部屋に案内される。
倉持(部屋の方が集中できるのかぁ。 お家の人はまだ帰っていないのかな?)
倉持「三奈さんお家の人は? 久々にご挨拶したいんだけど」
三奈「ああ、えーっと、まだ仕事中みたい」
倉持「そうなんだ。 忙しいんだね」
三奈「そ、そうそう。 そうなの」
三奈(ハプニングはあったけど… 何とか部屋に招くことができた… パパとママは2泊3日の旅行に行った… 本当はプールにも今週行きたかったんだけど仕方ない… けれど、せめて今日しっかりとクラさんに私を印象付けてやるんだから)
三奈は焦っていた。
多くのライバルたちを出し抜こうと画策していた。
そこで、帰宅中の倉持に出会おうと、待っていたのだ。
しかし、電車内では出会うことができず、シェアハウスまで来ていた。
そこからずっと倉持をつけていたのだ。
三奈(ヤバい事しているのは分かってる… けど、こうでもしなきゃ… あの人たちには勝てないの!)
特に桜と白銀、赤井の印象は強く残っていた。
三奈はおもむろに制服を脱ぎ始める。
スカートに手をかけると、スカートが自然とストンと落ちる。
三奈の青と白のストライプの下着があらわになる。
三奈「あ…」
倉持「あ… ごめん。 そりゃ着替えるよね… いったん出るよ」
三奈(…意図してなかったけど… 脱げちゃった… やっぱりクラさんのラッキースケベってすごい…)
倉持は慌てて退出する。
三奈はスカートを引っかけ、シャツをたたみ、キャミソールも脱いだ。
鏡で下着姿の自分を見る。
三奈(単純にスタイルなら… そこまで引けを取らないと思うんだけど…)
三奈はたわわな胸をグイと持ち上げたり、ヒップラインをなぞったりと自分の身体を確認する。
三奈(…足りないのは… きっと…覚悟…)
三奈はごくりと喉を鳴らす。
―――5分後
三奈はドアを開けると、少し離れたところで待っている倉持を呼ぶ。
三奈「お待たせクラさん」
倉持「ああ」
三奈は上半身にパーカー、下にホットパンツを身に着けている。
倉持(部屋着… 結構大胆だな… 指摘した方がいいか? けど、それもなんか意識しすぎててセクハラになりそうだな… 普段の服装にあーだこうだ言うのは…気が引けるし… まあ、なるべく見ないようにしよう)
部屋の中心にある座卓に向かい合うように座る。
三奈はベッドを背に座る。
倉持「さて、どの問題かな?」
三奈「えーっと、この問題 空間ベクトルなんだけど、球が入っていて難しいの」
倉持「なるほど… ベクトルかぁ… ちょっとテキストいいかな?」
三奈「はい… あ、飲み物入れてくるね… 何がいい?」
倉持「大丈夫だよ。 そんな気を使わなくても」
三奈「いいっていいって、コーヒーでいいかな?」
倉持「じゃあ、頂くよ。 ありがとう」
三奈がすくっと立ち上がる。
ぶるんと乳房が揺れる。
ドアを開けると、三奈はタタタと階段を降りていく。
倉持(さて… 結構難しいな… とりあえず図に書いて… 接平面の公式だったかな… これが使えそうだな…)
倉持は図を書きながら、解法を確認していく。
しばらくして、三奈が戻ってきた。
三奈「お待たせ。 コーヒーだよ」
倉持「ありがとう」
三奈はお盆をテーブルの上に乗せる。
一度自分の席に着いてから、身体をぐいと伸ばして倉持の方にコーヒーを乗せる。
三奈「どうぞ」
倉持「ああ、どう…も」
倉持がお礼を言うために三奈を見ると、パーカーの隙間からたわわな果実が挨拶をしていた。
そのボリュームはかなりの迫力である。
倉持(さ…最近の子は発育がいいな…)
倉持は平静を装いながらコーヒーに口をつける。
倉持(…胸が…完全に重力に従っていたけど… え…と… もしかしてノーブラ? 宇美さんもだけど、最近の若い娘は寝るとき下着付けないのかな…)
倉持は混乱するものの、何とか持ち直して、説明を始める。
倉持「えーと… 空間ベクトルに限らずだけど、ベクトル問題はまず、なるべく正確に作図をすること。 球は書きにくいけど、位置関係だけでもなるべくしっかり書いておくと分かりやすいかな」
三奈「クラさん。 球上手だね。 私なかなか上手に丸が書けないや」
倉持「まあ、慣れかな? 難しかったら、大体でもいいよ。 とにかくベクトルは位置関係が大事だから」
三奈「ふーーん。 ちょっと、移動していい?」
三奈は倉持の真横に座りなおす。
倉持は少し避けて座りなおす。
三奈「んでんで?」
倉持「えーーと…」
倉持(…左腕に… 感触が… えーーっと… これ… 直だよね… やっぱり直だよね…)
倉持のベクトルがムズムズと上を向き始める。
三奈(…ゴメンね クラさん…クラさんの優しさを利用する様なことして けど…私だってクラさんと仲良くしたいの… 何も知らず置いてけぼりはイヤなの…)