沈黙の編隊 〜オーロラ作戦〜
その制作サイドのしたたかな打算はなんとなく見えたり見えなかったりするのですが、いかんせん基本コンセプトが狂ってます。
百歩譲ってヒロインが監禁されてるのが艦艇だとすると、プレイヤーは戦闘機に乗ってその艦艇に攻撃仕掛けてるってことです。撃沈したらヒロインも死んじゃうんじゃないでしょうか? そもそもヒロインはなにゆえに拉致られて艦艇に監禁され着衣を剥ぎ取られるのかも謎です。たったそれだけの理由で艦艇まで動員する自◯隊はちょっとどころじゃなく、存続にも関わる大問題になるのでは? と思わずにはいられません。制作サイドは自◯隊に対して何か深い恨みでもあるんじゃないかと勘繰ってしまいます。まあ、そんなとこにツッコんでもしゃあないのですが。
しかもコンセプトのブレブレぶりは本作の回転率からして推して知るべしです。筆者はこのゲームのデモ、割と好きで眺めてたのですが、プレイしてる場面にお目にかかった記憶が全くありません。まあ、筆者は毎日ゲーセンに入り浸る程でもなかったので、知らないユーザーはいたのかもですが、結構長い時間眺めてても誰かがコインを投入する場面には、ついに立ち会えませんでした。
つまり、筆者は本作のデモは結構見てたにも関わらず、ゲームとして稼働してるとこは一切見たことがないのです。それだけ人気のないゲームだったのです。
予想通りと言おうか、一年ほど経ってその筐体はショップから姿を消しました。もしかすると筐体の横にストーリー込みの説明書とかも張ってあったかもしれませんが、それすら記憶にありません。ぶっちゃけ、そこまで真剣に当時は見てなかったのですね。
雀ゲーで戦艦と戦うというコンセプトがはっきり言って微妙です。加えてギャルゲー風のテイストで、しかもデモを見る限り、ヒロインがどこまで脱がされるかも甚だ不明。ヘタすると頼みのお色気シーンさえマイルドな可能性があります。そんなゲーム、誰もプレイしたがらないでしょう。ただ、筆者は筐体が姿を消したあと、一回くらいはやってみてもよかったかな、と、少しは思いました。その当時は麻雀のルールすらよく知りませんでしたが。
本作はあれもこれもと欲張りにも盛り込んだものの、それがことごとく裏目に出てしまい、ユーザーを寄せ付けない孤高のゲームとなってしまったようです。制作サイドは作ってる途中で誰も気付かなかったのでしょうか?
とはいえ、そのテのカルト作はアーケードでは掃いて捨てるほどあったとも聞きます。本作などはまだマシな方だったのかもしれません。ただ、筆者のような中途半端ゲーマーが気になってるって時点で、カルトにもなりきれない、かなり残念なゲームのような気もしますが。
ネタ切れ気味とはいえ、初っ端からかなり反則的なゲームを俎上に上げてしまったことを深くお詫び申し上げます。
なお、最近本作の動画を視聴しましたところ、主人公の顔はデモ画面で確認でき、さらに搭乗していたのは戦闘機ではなくアパッチ的なヘリだったことが判明。敵もただの戦艦でもなく、艦長が美少女で勝利すればその艦長の脱衣シーンが拝める、結構まともな仕様だったようです。相当に思い出が美化されていたのだなと反省すると共にかなり間違った記憶の上で構成してしまいましたことをここにお詫びいたします。
ただ、言い訳と思われるかもしれませんが、その記憶違いが判明しましても、やっぱりあんまりプレイしたいとは思えない印象だったと付け加えておきます。
本項は今回が最後となります。次回からはもうちょっと真面目なゲームをレビューしますよ。 (ネタ振りではなく)