沈黙の編隊
当エッセイ初のアーケードゲームであります。しかも筆者はプレイしたことすらありません! ただゲーセンで馬鹿みたいにデモムービーを眺めてただけです。このプレイせず、デモだけ鑑賞っていうスタイルはお金のないゲーム少年ならよくやった遊びじゃないかな? 遊びと言えるかは甚だ微妙ですが、筆者にとってはれっきとした娯楽だったのです。
そりゃ本音をいえばストⅡや餓狼伝説をプレイしたい。お小遣いの残量など考えず、心置きなく硬貨を投入したい。もし格ゲーがメダル落としゲームのメダルでプレイできたなら、筆者はメダル落としゲームで散財していたことでしょう。(最近知ったけど、あれ絶対プラスにならんシステムだわ。当たり前だけど)
こう書くと筆者は同情でも寄せられそうな経済的弱者と思われてしまいそうですが、お笑い芸人にありがちな絵に描いたような貧乏、ていうほどでもなく、裕福でもなかったけど、ゲームができない程でもない、普通の家庭だったと思います。
主な理由は筆者がただ単にドケチで吝嗇でどうしようもないシブチン野郎であることに起因するところ大なのであります。その性癖はいい大人になった今でも自覚できるほど改善されてないので、やはり持って生まれた性格なのでしょう。早い話、アーケードゲームに現金を投入するのは効率が悪いという打算に他ありません。それならその分を家庭用ゲームに振った方がオトクと判断したまでなので、筆者はそれなりに楽しく見る専やってたのです。
実際、見る専やってたらなかなかデビューしようという気にはならないものです。そもそも常連のテクがすでに半端ない。そんな所に筆者のようなヘタクソが参入しても迷惑かけるか、カモられるか、鼻で笑われるか。まあ、どれも被害妄想なんだけど、中二の頃って、その被害妄想や薄っぺらな見栄がことさら大事だったりするものです。なによりお金かかるし。
しかもプレイしてて上級者に乱入でもされようものなら瞬殺されるのは火を見るより明らかです。そのままリアルファイトに移行、なんて武勇伝を打ち立てる度胸も腕っ節もありませんでしたし。
勇気をだして初めてプレイした時はまともにフェイロンを動かすことすらできませんでしたから。結果、常連のオーディエンスとして自分もプレイヤーになった気分を味わうくらいしかできなかったのですね。
そうなるとデモムービーを眺めるというのも十分娯楽足りえるわけです。
ま、本音を言えばいよいよネタが尽きてきて、そろそろ当エッセイも終了が近くなってきたので延命工作してるってのが実情なのではありますが。でも、本作は筆者が眺めたゲームの中でも出色のネタゲーだったのです。