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日本異世界始末記  作者: 能登守
2028年
103/266

アクラウド事変

 大陸南部

 ハイライン侯爵領

 ハイライン城


 ハイライン侯爵ボルドーは、自らの執務室で領内の収支についての書類に目を通していた。

 華西民国との新都市建設の利権は順調だ。

 妹ヒルデガルドのアンフォニー男爵領を通しての木材の売却は多大な利益を挙げた。

 マーマンの海底都市発掘による財宝の回収も順調だ。

 開港した港には地球系の大型客船や貨物船の停泊を可能として、大陸南部から西部に掛けての流通の要になっている。


 屋敷から見える港の桟橋の一つは、華西民国海軍の3,000トン級巡防船『宜蘭』が停泊している。

 同様に安全保障の観点から華西民国陸軍から2個小隊が駐留している。

 最近、華西民国は自国の治安組織名を武装警察から正式に軍に改称した。


 ボルドーには何が違うのかわからないが、日本の連中がピリピリしてたから意味があることだったのだろう。

 対抗するように日本の3,100トン級巡視船『つがる』まで停泊するようになった。


 港付近にはビルが幾つか建っている。

 日本と華西の連絡事務所や双方資本のホテル等だ。

 侯爵家資本の宿も大陸の特長をふんだんに生かし、地球人には中々の人気である。

 昨今の貴族では珍しく、ハイライン侯爵家は日本への賠償を支払っても余裕のある財政を誇っていられた。

 前ハイライン侯爵から引き継いだ館も日本やエウロパの城を参考に縄張りしたものに改築した。


 領邦軍も充実し、エルフ大公国からの支援もあり、リー・エンフィールド小銃やウェブリー・リボルバー拳銃、フリントロック式擲弾発射器まで再現させている。

 勿論、こんな物が量産され、世間に知られれば忽ち地球人や王国政府に警戒の目が向けられるだろう。

 王国ではハイライン侯爵家だけの装備として、公表等は一切していない。

 銃などの武器は、1万人に及ぶ領邦軍に行き渡る数を生産し、隠して後継の開発、生産にあたる気であった。


 カモフラージュとして、造船所では蒸気機関の船を造らせている。

 こちらは散々汽車を見せ付けられた後なので、地球側も関心は示すが、警戒の目を向けられていない。

 逆に王国政府は食い付いた目で、完成した蒸気船の献上を求めている。

 ボルドーとしても試作船程度は王国にくれてやってもいいと考えていた。

 どうせ修理などは、侯爵領の造船所でなければ出来ないのだ。


「お館さま!! 

 領境より、早馬が、ボルビック砦からのようです」


 悦に浸っているところで、家宰のリヒターが慌てて駆け込んできた。


「伝令を通せ」


 リヒターは廊下に待機していた伝令を執務室に入れた。


「何があった?」

「はっ!! 

 明け方にカークライト男爵領より、多数の侵入者があり、男爵領から侯爵領への逃亡を希望しております」

「逃散か? 

 そんなのにいちいち対応仕切れんし、男爵家と揉めるメリットが無い。

 追い払え」


 逃散とは村の住民等が集団で領地から退去し、一時的に他の領地等に逃げ込み、領主に対して税軽減や代官の罷免などを求める行為だ。

 今はどこの領地も賠償の支払いに窮しており、生産活動従事者が他の領地に転居する事を認めない傾向がある。

 転居先の領主もこれを認めると示しが付かないと、周辺領主から白い目で見られてしまう。


「それが、逃亡を求めて来たのは、平民ではなく」

「ん?」

「カークライト男爵家の一族衆が二人と騎士隊長一人と彼等に付き従う家臣団百一名とその家族、合わせて435名となります」


 ボルドーは顎が外れそうになるのをなんとか堪えた。

 平民が領地を脱走して来たのとは訳が違う。

 カークライト男爵の家臣団の4分の1が、まとめて脱走してきたのだ。


「そんなに来て男爵家は機能しているのか? 

 とにかく連中をボルビックから先に進めるな。

 領都からも兵をだす。

 それと説明を求める使者を男爵に出せ」


 リヒターがボルドーの指示を書き留め、実行すべく付近にいた家臣達を捕まえては指示を出していく。


「それと父上にも知らせてくれ」

「御隠居様にもですか? 

 よろしいので……」


 どうせ隠居してる自覚も無く、首を突っ込んで来るのわかりきっていた。


「構わん。

 それで今、父上はどこに?」








 ハイライン侯爵領

 領境アクラウド川


 元ノディオン公爵フィリップは、日本から仕入れた技術を持って建造された帆船『ギーセラー』号に乗船していた。

『ギーセラー』号は、3本のマストのうち前2本に横帆、最後尾マストには縦帆を持つ三檣バーク型帆船である。

 最高速度16ノットを誇る。

 これは王国海軍の戦列艦の最高速度を僅かに上回る。

 1貴族の私船としては最高な出来だった。

 船名をかつての恋人の名を付けたことは、フィリップの茶目っ気だ。

 当然、ボルドーもヒルデガルドも良い顔をしなかった。


「まあ、色々あったが侯爵領の輸送力は大幅に上昇した。

 平時は商船とし使い、有事は軍船となる。

 今は使い分ける余裕は無いが、平時の運用は御主に任せるぞリュード」


 旧ノディオンの店を畳み、ハイラインまでフィリップの要請に従い、追ってきてくれた商人リュードを高く信頼していた。


「お任せ下さい。

 このアクラウド川の流通で高い利益をあげてみせます。

 しかし、それもアクラウド川の安全が確保されておればです」


 ハイラインまでの道中にケンタウルスの襲撃を体験したリュードの言葉は重い。

 あの時は日本の装甲列車が通り掛かったので難を逃れた。


「それよなあ。

 侯爵領側と友好的な領邦は問題無いのだが、カークライト男爵領には些か問題があるな」


 物流の大動脈であるアクラウド川のうち3キロ程がカークライト男爵領内にある。

 先代のハイライン侯爵時代に、これを根拠としてカークライト男爵領が川船に税を掛けようとした論争が起きていた。

 この時は最終的にカークライト男爵が課税を断念するが、この論争を始めとする軋轢が積み重なり、ハイライン侯爵領とカークライト男爵領の関係は次第に悪化していた。

 ハイライン侯爵はボルドーが引き継いだ現在もそれを匂わす話を何度も持ち掛けられている。


「御隠居様、ボルビック砦から狼煙が上がっております!!」


 船長の言葉にフィリップは砦に立ち寄る命令を下していた。


 ボルビック砦はボルビック村に隣接するように造られた。

 大河であるアクラウド川向こうにある他領を監視する為にあり、50名程の兵士が詰めている。

 村の規模は200名程度であり、そこに400名を越える脱領者が押し寄せたのだから混乱に陥っていた。

 そこに侯爵領である意味一番偉い人が来てくれたのだから、フィリップに事情を説明し判断を丸投げした。

 フィリップにしても取り敢えず話だけは聞くが、最終的な判断はボルドーに任せる気だ。

 一通り、脱領者達を巡視したフィリップは、必要な物資をリュードから購入すべく検討していた。


「しかしあ奴等、男爵家の家臣にしても随分と見窄らしい格好だったな」


 男爵家は然程裕福な領地でも無かった筈だが、それを差し引いても継ぎ接ぎの服や質の悪そうな武具など目に余るものが多数見受けられた。


「カークライト男爵領は、近年不作続きな上に王家の饗応役を何度も任じられる等問題が多いと聞いています」


 リュードの言葉に頷き


「だから河川の通行税を取ろうと画策していたのか」


 二人は村の一番の宿に逗留させている脱領者の最高位だったアベル・カークライトは、男爵の従兄にあたる人物だった。

 その立場から困窮する家臣達を代表して意見具申を行ったところを謹慎を申し付けられた。

 アベルの話はリュードの話を裏付けるものだったが、男爵家の財政状況は予想以上に悪く、家臣の禄まで削減され、男爵邸の雨漏りすら直せない状況らしかった。

 さらには新京の男爵邸に住む、先代夫人の贅沢や領政への口出しがより状況を悪化させていた。

 家臣達は、アベル等の謹慎に反発して脱領を決断したらしかった。



 翌日、増援の兵を率いたボルドーが到着し、カークライト男爵領との国境に配置した。

 脱領者が尚も現れたからだ。


「責任者の三人はともかく、家臣本人には救済金を与えて、帰領を促します。

 家族にはこちらに『出稼ぎ』を許可します。

 実際にこちらも人手不足ですし、男爵側も食扶持は減らしたいでしょう。

 その際に男爵に帰領後に過酷な処罰はしないように一筆書いて頂きます」

「男爵がそれを守るかのう?」

「これ以上は責任は持てません。

 彼等の逗留費や軍を動かした費用も莫大なものです。

 男爵にこの費用を請求しないだけ、温情は掛けているつもりです」


 数日後、カークライト男爵に出した使者を通じて返答があった。


「男爵は正気か?」


 ボルドーは改めて使者が持ってきた書簡を読み返す。

 書簡には家臣とその家族の引き渡すしと、アクラウド川の男爵領を通過する船舶に対し、通行税を徴収するという布告だった。


「せっかくの機会だから番犬をけしかけてやれ」


 すでに貨物船に対し、徴税を要求する兵士が乗り込んだとの情報もある。

 華西民国も都市開発に重要な河川の通行を妨げる者には、黙っていられないはずだった。

 ボルドーの要請に答えて、巡防船『宜蘭』が一個小隊の兵士を乗せて出港する。

 もちろん戦闘は想定していない示威行動のつもりである。

 河口から上流まで遡行し、翌日の早朝に満を持してアクラウド川の領境を越えると異変が起きた。

 複数の高速モーターボートが『宜蘭』を囲むように出現したのだ。

 いずれも銃器や迫撃砲で武装していた。

『宜蘭』も波佛斯40公釐(ボフォース 40㎜ L70機関砲)やT75型20ミリ機関砲、T75班用機槍(機関銃)4門で武装しているが、武装ボートの数が20隻以上現れると、不利を悟る。


「機関、後進全速、侯爵領側まで退がれ!!」


『宜蘭』が侯爵領側まで退くと、それ以上は追ってこない。


「何だあいつらは、どこの所属だ!!」


 武装ボートの奥に一際大きな船がおり、旗が幾つかはためいていた。

 一つはカークライト男爵家の紋章が描かれた旗。

 二つ目の旗はどこのものかわからない。

 他の四つの旗にはいずれも三日月が描かれている。

 判別出来たのは一つだけだ。


「月星章旗!?

 馬鹿な、連中は西方大陸アガリアレプトにいる筈だ」


 西方大陸で、米軍と共に戦っている筈の第1河川哨戒部隊だった。



 G級フリゲート『ゲティス』のスピーカーを通し、飛行艦板に一人の男が姿を現した。

 突如、ハイライン侯爵領の沖合いから姿を現した『ゲティス』は、河口からアクラウド川を遡ったのだ。

 モーターボート群と対時する華西民国の巡防船『宜蘭』、日本国の巡視船『つがる』、ハイライン侯爵家の武装帆船『ギーセーラー』号の前に回り込み、その主砲を3隻に向けて動きを封じる。

 膠着状態に陥る中、飛行甲板に立つ男がマイクを片手に演説をぶっている。


『我々は十年待っていた!!

 しかし、我等に新天地を与えるとした約束はいまだに履行されない。

 よって、我々は同志達ともに同胞を迎い入れる為の新約束の地を手に入れる為に決起した。

 このカークライト男爵家と同盟を締結し、ハイライン侯爵家に対し、宣戦を布告する旨である。

 約束を果たさなかった地球側政府並びに独立都市は手出し無用に願おう!!』





 大陸東部

 新京特別行政区

 大陸総督府

 この紛争の第1報を聞かされた秋月総督の第1声は「忙しい時に勘弁してくれ」だった。

 巡視船『つがる』からの中継映像を見て頭を抱える。


「あれはいったい何者だ?」

「マフメット・カサル中佐、外人部隊トルコ連隊連隊長を務めていた人物です。

 彼と同連隊は西方大陸アガリアレプトで、米軍の指揮下で戦っている筈です。

 連隊は河川哨戒部隊として組織されていました。

 先の皇国との戦争で、顔を合わせたことがあります。

『ゲティス』はトルコ海軍のフリゲートで、転移が行われた2015年時に日本に親善訪問して巻き込まれた艦です」


 大陸方面隊総監の高橋陸将が答えた。

 高橋陸将は皇国との戦争では、大陸派遣隊の司令官として参戦している。

 その際に組織されたのが外人部隊である。

 転移当時、日本国内にいた訪日外国人達の扱いは当然問題となった。

 観光客だけでなく、第1次産業とインフラ以外あらゆる産業が壊滅状態であり、外国人労働者も殆どが路頭に迷うことになる。

 食扶持ちと国内の不穏分子を減らし、有効活用したかった政府は、発見された大陸探索への第1陣として、各国大使館に彼等を外人部隊として組織させる。

 今現在の華西民国国防軍や各独立都市の警備隊もこの時に組織された部隊が中核となっている。

 在日米軍やロシアのサハリンの保管基地の在庫を吐き出せて、軽歩兵程度の装備は集められた。

 任務は探索だけでは済まず、皇国との戦争にも投入された。

 兵役や実戦を経験した経験を持つ彼等は、自衛隊が戦争に『馴れる』まで、貴重な時間を稼ぐのに貢献した。

 彼等の外人部隊としての徴用は、残された家族や同胞の安全や生活の保障を日本国政府がすることで成り立つ。

 マスコミ等は『人質』を取ったと非難したが、開き直った政府は


「じゃあ、どうしろというんだ!!」


 と、逆ギレのコメントの後にこれらの非難を黙殺した。

 戦後の外人部隊は二つの道に別れる。

 大陸という新天地に独立都市を建設の条件を満たした国の部隊は、外人部隊を部隊ごと離隊した。

 彼等には独立都市の警備隊や治安部隊という席が用意されたが、多くの者は一般市民として社会に復帰を果す。


 一方で独立都市を建設する市民を集められなかった国の部隊は、指揮系統を米軍に移管して西方大陸アガリアレプトの戦線に投入された。

 その規模は独立都市が建設される事に縮小の一途を辿っている。


「アミティ島の米国大使館と綏靖島の多国籍軍総司令部に詳細を問い合わせろ。

 相変わらず我々に情報を流そうとしない。

 それとトルコ連隊だけじゃないな?」

「大きなところだとウズベキスタン連隊がいますね。

 川沿いに展開している部隊がそうです。

 山岳連隊として組織されてます。

 後は、掲げてる旗から確認できるのは、カザフスタン中隊、キルギス中隊、アゼルバイジャン小隊、トルクメニスタン分隊の姿が確認できます。

 声明通りのテュルク民族連合のようです」


 彼等の背後にいる在日・訪日国民と日本人配偶者は一万千人に及ぶ。

 最大のトルコ・コミュニティで約六千人。

 ウズベキスタンコミュニティで約四千人。

 残りの三か国コミュニティで1100名程度である。



「独立都市の規定数五万人には遠く及びませんから約束を破った訳じゃありません。

 条件に満たなかっただけです」


 秋山補佐官の言葉に秋月総督も頷く。


「彼等が納得しないのが問題だな。

 ほっとくと他の中東、アフリカの連中にも火が付きかねん。

 他の外人部隊がどこにいるかも照会しろ」

「どちらにせよ、こちらからは仕掛けられません。

 交戦しない限りは彼等は同盟軍です。

 華西民国はともかく、『つがる』は後退させましょう」


 高橋陸将の指摘に全員が沈黙する。


「つまり華西を矢面に立たせて、テュルク民族連合にハイライン侯爵領を切り取り自由にさせろと?」

「独立都市を用意する要求を飲むわけにもいかないのでしょう?

 ハイライン侯爵家の力が増していたのは懸念の一つでした。

 連中に一戦やらせて、削ぐのも悪くはありません。

 ハイライン侯爵軍も王国屈指の戦力です。

 航空戦力も装甲車両も無いテュルク民族連合ともそこそこ戦えるでしょう」


 日本はあくまで傍観者に撤する。

 その上で両者の戦力が削がれたところで、停戦を呼び掛ける。

 巡視船を派遣していたのはあくまで航路の安全を保つためのもので、ハイライン侯爵領に対する防衛の義務はもともと負っていない。

 日本が政治的に取れる方針は、これが最良と思われた。

 だが在華西日本国大使館の相合元徳大使から事態の急変が報告された。

 報告を受けた杉村外務局長が疲れきった顔で、内容を発言する。


「華西民国が事態解決の為に、第2機械化旅団並びに海警艦隊に動員命令が下りました。

 空港ではH-6(轟炸六型)爆撃機も準備に入ってるようです。

 華西は本気です」


 華西民国は新都市建設の供給源を失うわけにはいかない。

 日本と違い、僅かだが地上戦力まで侯爵領に派遣していたのは伊達ではなかったのだ。

 すでに先遣隊二個中隊が、在日・訪日シンガポール人を華西国民として受け入れた際に手に入れた旧シンガポール海軍のエンデュアランス級ドック型輸送揚陸艦『レゾリューション』に乗艦して、新香港の郡港を出港している。


 だがテュルク民族連合も本気のようだった。


「総督、現状の華西民国の戦力では勝てないかも知れません。

 華西の海警船はいずれも機関砲を搭載していますが、『ゲティス』には、SM-1や対艦ミサイルのハープーンが40発装備されています。

 地上戦力もハイライン侯爵領まで距離がありますし、数でも劣ります。

 華西が虎の子の『常州』や第1機械化旅団を派遣すれば勝負にはなると思いますが」


『ゲティス』は、旧アメリカ海軍のオリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート『ジョン・A・ムーア』を購入し、兵装の近代化と最適化が図られている艦だ。

 海警船が3隻程度では話にならない。

 第2自動車化旅団は、華西民国の植民都市陽城市、窮石市に駐留していた部隊だ。

 戦力的には2700名程度に過ぎない。

 首都新香港防衛の要である第1機械化旅団や江凱II型(054A型)ミサイル・フリゲート『常州』は、さすがにこんな局地戦で失えないのか、動員されていない。


「自衛隊で派遣できる戦力は?

 ようやく第17後方支援連隊が到着して防衛態勢は整ったのだろ?」


 年が明ける前に本国で編制、訓練をしていた第17後方支援連隊の大陸到着した。

 浦和市駐留することになり、第17師団が全部隊が揃った。

 それに合わせて本国では第18師団の基幹部隊の編制が始まっている。


「建設中の都市の防衛に手一杯で、陸自と警察は出せません」

「海自もアミティ島の監視と航路防衛で、護衛艦が足りません」

「沈めていいなら空自の第9航空団は全機だせます」


 先手が打てない以上は結局は手詰まりだった。

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