子猫の大冒険 09
それを聞いたミィと、リスさんは、
クマさんにお礼を言うと、
早速、クマさんの体を上って、
窓の所まで移動を開始しました。
そして、クマさんの体を使って、
到着した窓から、恐る恐る、
ミィが小屋の中を覗いてみましたが、
小屋の中には、誰も居ませんでした。
「(何でだろ?道具が、
一杯置いているだけで、
他には何もないな………)」
人が居ない事で、
思い切って中を覗きこんでみると、
壁一面に置かれてる棚には、
色々な形に加工された木や
木を加工する為の道具が、
置かれていましたが、
生活に必要な物は、
何もありませんでした。
「多分、ここは、人間さんが、
森の中で仕事をする為に建てた小屋だね」
生活する為の必要な物が、
何もない事に、ミィが不思議に思っていると、
一緒に小屋の中を覗いていた、
リスさんが、作業用の小屋だと言う事を
ミィに教えてくれました。
「うん。これだけ道具が揃っているなら、
橋の向こう側に渡れそうだ!!」
小屋の中を一通り見渡していた、
リスさんは、そう呟くと、
クマさんの元に向いました。
ミィもリスさんの後を追って行くと、
先にクマさんの元に辿り着いていた、
リスさんが、クマさんに
お願い事をしていました。
「今から小屋の中にある道具を使って、
橋を直そうと思うんですが、
僕たちでは、道具の持ち運びが出来ません。
なので、クマさんには、橋の近くまで、
道具を運んで、貰いたいんですが、
もう少しだけ、協力して貰っても良いですか?」
「それぐらいなら、構いませんよ」
リスさんの急なお願い事にも、
クマさんは、良いよと言ってくれました。
「ありがとうございます!
それでは、今から言う物を、
橋の近くまで、運んで下さい!!」
そして、小屋の中に入った、
リスさんは、棚に置いてあった、
板の様に切られた木を見つけると、
クマさんに運んで貰いました。
量が量だったので、
何回かに分けて、クマさんが、
板を運んでいるのを見たミィは、
自分も手伝おうとしました。
「あ!ちょっと待って!!
猫さんは、これを橋の所まで運んで!!」
いざ、ミィが板を運ぼうとした時、
リスさんは、壁に掛けてあった、丈夫なロープを
銜えると、ミィの近くに落としました。
「ロープも持っていくんですか?」
何故、ロープが要るのか、
不思議に思ったミィが、
リスさんに問いかけました。
「うん。
見た所、ロープも大分痛んでいたからね。
床板を新しくしても、橋を渡っている途中に、
ロープが切れちゃうかもしれないから、
一緒に交換しようと、思っているんだよ」
リスさんの話を聞いたミィは、
床板以外にも、向かう側にまで、
伸びているロープもボロボロに、
なっていた事を思い出して、
「確かに、それは、ありえるかも」と、思いました。
「分かりました。
それでは、私は、ロープを運びますね」
「お願いします」
リスさんに、そう言うとミィは、
ロープを口に銜えると、
橋の近くまで持って行く為に、
移動を開始しました。
この度は、
子猫の大冒険をご覧頂きまして、
誠にありがとうございます。
初の童話に挑戦させて頂いており、
色々と、至らない点も多々あると思いますが、
最後までお付き合い頂けましたら、
幸いでございますm( _ _ )m
不定期更新になると思いますが、
出来るだけ、速めに更新出来るように、
心がけて行きます!!