子猫の大冒険 07
音が響いて来た瞬間、
ミィは、慌てて、床板から
足を離しました。
「(こんなの、絶対に渡れないよ!!)」
先程の感動は何処へやら………。
小柄な自分が、少し体重を加えただけで、
今にも壊れてしまいそうな橋を見たミィは、
不安な気持ちで、一杯になりました。
そんな橋を渡らないといけないのかと、
思ったミィが、リスさんの方を見て見ると、
何かを考えているのか、
思案顔を浮かべているリスさんが居ました。
それを見たミィは、
リスさんの邪魔にならないように、
リスさんの元から少しだけ離れると、
自分も何か出来る事が無いのか、
考えて見る事にしました。
ですが、専門的な事が分からないミィでは、
打開策を思い浮かべることが出来ずに、
ただ、時間だけが過ぎて行きました。
「…………ですか?」
それでも、ミィが考えを巡らせていると、
何か聞こえたような気がしました。
「(ん?リスさんかな??)」
初めは、リスさんが話しかけて来たのかと、
思ったミィは、リスさんの入る方を向いて見ました。
「(気のせいだったのかな?)」
だけど、橋を見つめて、
何かを考えているリスさんをみて、
気のせいかなと思ったミィは、
また、考える事に集中します。
「………たんですか?」
それでも、暫くすると、
再び、何かを囁く声が聞こえてきました。
「(やっぱり、声が聞こえるな?)」
何度も繰り返し、
声が聞こえて来た事で、
自分の気のせいではないと、
思い直したミィは、声の主を探す為に、
辺りを見渡してみる事にしました。
すると………。
1本の樹の後ろから、
此方を伺っている、
クマさんがいました。
「(ん?
あそこに居るクマさんは、
何をしているんだろ??)」
ミィが疑問に思うのも当然の事で、
クマさんは、周りにある樹と比べても
大変、細い、樹の後ろに、
自分の大きな体を隠そうと、
懸命に体を丸めていたからです。
そんなクマさんの事が、気になったミィが、
小首を傾げて、クマさんの様子を伺っていると………。
「どうかされたのですか?」
顔の半分を樹の後ろから出した
クマさんが、ミィに問いかけてきました。
「(あ!この声は、クマさんだったのか!!)」
クマさんの声を聞いたミィは、
自分に問いかけていた声の主が、
クマさんだったと言う事に気が付きました。
「あの!どうかされたんですか!?」
何時まで経っても、自分の質問に
答えてくれないミィに、
痺れを切らせたのか、
クマさんは、大きな声を出して、
再び、ミィに質問をしてきました。
大きな声を出した瞬間、
クマさんは、樹の後ろに顔を隠しつつ、
ミィの事を見つめました。
「ご、ごめんなさい!
この橋を渡ろうと思っていたんですが、
あまりのボロボロ具合に、
どうやって、渡ろうか考えていたんです!!」
クマさんの声を聞いて我に返ったミィは、
慌てて、クマさんの質問に答えます。
「この、橋を渡るんですか?」
ミィの質問を聞いたクマさんが、
ボロボロになった橋と、ミィを
交互に見比べて、小首を傾げます。
「はい………。
この先に見えている森の奥に
用事があるので、どうしても渡りたいんです!!」
川の向こう側に見えている
森の奥に行きたいと、
ミィがクマさんに伝えました。
すると………。
「そ、それだったら、
何とか出来るかもしれないですよ!!」
「それは、本当ですか!!」
まさか、この状況をクマさんが、
打開してくれるとは、思っても見なかったミィが、
勢い良く、クマさんに話しかけます。
「絶対とは、言い切れませんが、
何とかなるかもしれません………」
ミィの剣幕に驚いたクマさんが、
大きな体を更に小さく縮めてしまいましたが、
ミィの質問にハッキリと答えてくれました。
この度は、
子猫の冒険を
ご覧頂きまして、
誠にありがとうございます。
そして、そして、
子猫の冒険の
『ブックマーク』及び『評価』を
して頂きまして、誠にありがとうございますm( _ _ )m
この場を借りて、
お礼、申し上げますm( _ _ )m
まさか、
こんなに早く評価などを頂けるとは、
夢にも思っていなかったので、
新年が明けて、直ぐに、
変な声を出して、喜んでいましたw
予定では、
そろそろ中盤に入ってる
筈なのですが………。
締め切りに間に合うのか??
な、何はともあれ、
全力で頑張って行きますので、
最後までお付き合いの程、
宜しくお願い致しますm( _ _ )m