子猫の大冒険 06
移動を再開したリスさんを見たミィも、
『何時までも、むくれている訳にもいかない』と、
先を行くリスさんの後を追い掛けて行きます。
「見えて来た!
あそこに見えているのが、
目的の橋だよ!!」
リスさんの教えてくれた先を見て見ると、
向こう側にまで伸びている立派な橋がありました。
「あの橋を渡るんですね」
「そうだよ!!っと、言っても、
まだまだ先は長いんだけどね」
リスさんは、そう言うと、
苦笑いを浮かべます。
リスさんの表情を見たミィは、
不思議な泉のある場所は、
自分が考えているよりも、
ずっと、遠い場所にあるんだなと思いました。
それでも、病気で
苦しんでいる女の子の為に、
ミィは、先を進みます。
それから、暫くして、
橋を見つけたリスさんが、
ミィに声を掛けてくれました。
「見えて来た!
あそこに見えているのが、
向こう側に渡る為の橋だよ!!」
リスさんの声に釣られたミィが、
先を見て見ると………。
「凄く、大きいです………」
遠くからでも分かる位、
目の前に見える橋は、
ミィにとって、衝撃的な物でした。
ミィが知っている橋と言えば、
町の中にある石橋くらいでした。
町の中にある石橋でも、ミィにとっては、
立派な物でしたが、今、目の前にある、
川の上を跨ぐ様に架けられた橋は、
それ以上の物に思えました。
ですが………。
「う~ん………。
ちょっと、不味いかもしれないな………」
ミィにとっては、
凄く立派に見える橋でしたが、
リスさんの感想は違う物の様でした。
「何が不味いんですか?」
何が不味いのか、気になったミィが、
リスさんに尋ねてみましたが、
リスさんは、首を傾げるだけで、
ミィの質問に答えてくれませんでした。
「取り敢えず、橋の近くに行ってみましょうか」
そう言うと、リスさんは、
橋の方に向かって、移動を再開してしまいました。
「リスさんは、何を悩んでいたんだろ?」
結局、リスさんが、
何を悩んでいたのか分からないまま、
ミィは、橋の近くまで行く事になりました。
「(あれ?何か橋の様子がおかしい様な………?)」
まだ遠目に見えているだけなので、
ハッキリした事は分かりませんでしたが、
橋に近付くにつれて、リスさんが、
何を気にしていたのか、ミィにも
何となくですが、分かった気がしました。
そして、橋まで辿り着いた時、
ミィの疑問は、確信に変わりました。
何故なら、長いロープと木で作られた、
その橋は、至る所が、ボロボロだったからです。
「(大丈夫………、なのかな………?)」
余りのボロボロ具合に、
不安になったミィは試に、
前足を橋の床板に乗せると、
そのまま、体重を預けて見ました。
すると、ミィの前足が乗った
床板からメキメキと言う音が、
響いてきました。
音が響いて来た瞬間、
ミィは、慌てて、床板から
足を離しました。
この度は、
子猫の冒険を
ご覧頂きまして、
誠にありがとうございます。
そして!そして!!
新年、明けまして、
おめでとうございますm( _ _ )m
2019年も、変わらず、
お付き合いの程、
宜しくお願い致しますm( _ _ )m