子猫の大冒険 02
何処か懐かしいその歌を聞いたミィは、
少しだけ、気分が落ち着いてきました。
少しだけ気分が落ち着いたミィは、
歌の聞こえる方に進んで行きます。
すると………。
1本の木の上に、
1羽のコマドリさんが居ました。
歌を歌ってるコマドリさんの
邪魔にならないようにミィは、
木の下で、静かにコマドリさんの
歌に耳を傾けます。
それから、暫くして、
コマドリさんが、歌を歌い終えると、
木の根もとに居た、ミィの存在に気が付きます。
「(もしかして、怖がらせてしまったかな?)」
ジーっと自分の事を見つめる、
コマドリさんに、ミィは、心の中で、
ビクビクとしていました。
だけど………。
「こんにちは、子猫さん。
私の歌は如何でしたか?」
コマドリさんから、
歌の感想を聞かれました。
まさか話しかけられるとは、
思ってもいなかったミィは、
「とっ……、とっても良かったです!」と、
だけ、返事をします。
「それは、良かったです」
ミィの返事を聞いたコマドリさんは、
嬉しそうに、返事を返すと、
ミィの前まで、降りてきました。
「子猫さんは、どうして、
こんな所に居たのですか?」
コマドリさんに、
そう聞かれたミィは、
質問の意味が分からなくて、
思わず、辺りを見渡します。
ミィが居る場所は、
小高い丘の上で、1本の木があるだけで、
他には、何もありませんでした。
コマドリさんの質問の
意味を理解したミィは、
何故自分が、この場所に、
居たのかをコマドリさんに話します。
話しているうちに、
女の子の事を思い出したミィは、
また、ポロポロと涙を流します。
「子猫さん………。泣かないでください」
泣いてしまったミィを、
元気付ける様にコマドリさんが、
優しく話しかけてくれます。
「だけど………。
私には、何も出来ないんです………」
それでも、ミィの心の中は、
今も、病気で苦しんでいる
女の子の事で、一杯でした。
「子猫さん………。
こんな話は、御存じですか?」
それからコマドリさんは、
泣いているミィに、
『不思議な泉』の話を聞かせます。
ある森の奥に『ドングリ池』と
呼ばれる池があります。
その池を越えた先に
『水の澄んだ綺麗な泉』があります。
その泉には、
満月の夜にだけ見られる
不思議な現象があります。
それは………。
『逆さまに虹が掛る』事です。
逆さまになった虹が、
その泉の上に掛った時、
どんな願い事でも1つだけ、
叶えてくれると言われています。
「もしかしたら、その泉に、
お願い事をすれば、
女の子の病も治るかもしれません」
そう言って、コマドリさんは、
話を締めくくります。
コマドリさんの話を聞き終えたミィは、
始めは、半信半疑でしたが、
それでも、『女の子を救いたい!』と、
言う思いが溢れ返って行きます。
「その泉は、何処にあるのですか?」
気が付けばミィは、
不思議な泉が何処にあるのか、
コマドリさんに、質問していました。
「私が聞いた話では、
この公園を抜けた先に、
ある森の何処かに、
泉があるそうなんですが………。
それ以上は、私も解かりません………」
ミィの質問に答えられなかった
コマドリさんは、申し訳なさそうに謝罪します。
「いえ!
お話を聞かせて頂いて、
ありがとうございます!!
早速、その森に行ってみます!!」
「危険な事も多いと思いますが、
気を付けて下さいね」
「はい!
ありがとうございます!!」
コマドリさんと、
別れの挨拶をしたミィは、
早速、教えて貰った
森の方に向かって駆け出します。
この度は、
子猫の大冒険をご覧頂きまして、
誠にありがとうございます。
初の童話に挑戦させて頂いており、
色々と、至らない点も多々あると思いますが、
最後までお付き合い頂けましたら、
幸いでございますm( _ _ )m
不定期更新になると思いますが、
出来るだけ、速めに更新出来るように、
心がけて行きます!!