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子猫の大冒険  作者: ルカリナ
19/21

子猫の大冒険 19

 不思議な泉の中央に、

一人の少女が、佇んでいました。


「(何時の間に、

あんな場所に居たんだろ?)」


 ミィの見間違えではない限り、

泉が強い光で輝きだす前には、

泉の中央に少女は、居ませんでした。


「(それに………、何だろ?

凄く、懐かしい様な感じがする………)」


 何処か懐かしい雰囲気を感じさせる

少女の事が気になったミィは思わず、

少女の方を、じぃ~………っと、

見つめてしまいました。


 すると、ミィの視線に気が付いたのか、

泉の中央に立っている少女は、

ミィの方に向かって、歩いてきました。


「(わぁ!わぁ!!こっちに来る!!)」


 突然、少女が、自分の方に向かって、

歩いて来た事で、少しだけ、

戸惑ってしまいましたが、

それでも何故か、ミィは、

その場から動く気になれませんでした。


 やがて、ミィの傍に近寄った少女は、

その場で、しゃがみ込むと、

ミィに向かって、両手を差し出してきました。


 そして、少女の両手が、

ミィの体に優しく触れた瞬間、

ミィの体が、淡い光に包まれました。


「(暖かい………)」


 至る所に、茨の棘が突き刺さり、

傷だらけになったミィの体でしたが、

傷口に光が触れた瞬間、

瞬く間に、傷が塞がって行きました。


 数秒程して、光が収まった頃、

ミィの体に付いていた傷は、

綺麗に治っていました。


「(一体、何が起こったの??)」


 短時間のうちに、次から次へと、

色々な出来事が、いっぺんに、起こった事で、

ミィの頭の中は、疑問で一杯に

なってしまいました。


 そんな、ミィの気持ちを

知ってか、知らずか………。


 少女は、ミィの体から手を離すと、

微笑みながら、ミィに語りかけてきました。


「お疲れ様、猫さん。

良くこの場所まで、辿り着きましたね」


 少女の語りかけを聞いた瞬間、

ミィは、全ての疑問を一旦、棚の上に置くと、

「あなたは、一体、誰なのですか?」と、

少女に問いかけました。


 ミィの問い掛けを聞いた少女は、

「私は、この泉に棲む精霊ですよ」と、

ミィに答えました。


 少女の正体を知ったミィは、

驚きつつも、深く頭を下げながら、

「今も、病気で苦しんでいる

女の子の、病気をどうか、

治してください………」と、

お願い事をしました。


 ミィのお願い事を聞いた少女は、

真剣な顔つきになると、ミィに言いました。


「分かりました………。

ですが、病気が治るかどうかは、

女の子の気持ち次第となります。


もし、女の子が、病気を治す事を

望んでいなかった場合、

病気が更に悪化するかもしれません………。


それでも、猫さんは、

女の子の病気を治したいと、思いますか?」


 少女の話を聞いたミィは、

それでも、迷う事無く、言いました。


「はい!それでも、です!!」


 迷う事無く、断言したミィの言葉を受けて、

一言「分かりました………」と、言うと、

泉の中央に戻って行きました。


 泉の中央に戻った少女は、

両手の掌をお椀のように重ねると、

そのまま、前に突き出しました。


「(今度は何をするんだろ?)」


 少女が何をしようとしているのか、

ミィには、解かりませんでしたが、

何が起きても最後まで、見届けようと、

ミィが、考えていた時………。


 変化が起こりました………。


 空に掛る逆さまの虹が、

まるで、少女の掌の中へと、

納まろうとしているのかのように、

7色に輝く光が、少女の手の中に、

集まって行きました。


「(うわぁあああ!?)」


 少女と虹が織りなす、

幻想的で、不可思議な光景に

ミィは、興奮してしまいました。


 そして、

光が少女の掌から収まる頃………。


 7色に輝く、ドングリが、1粒だけ

少女の手の中に、握られていました。

この度は、

子猫の大冒険をご覧頂きまして、

誠にありがとうございますm( _ _ )m


物語も終盤に差し掛かって来た事で、

逸る気持ちもあるのですが、

大どんでん返しみたいな、

オチにならないように、

じっくりとやって行きたいと、

思いますので、読者の皆様には、

ご不便をおかけしますが、

宜しければ、最後まで、

お付き合いの程、

宜しくお願い致しますm( _ _ )m

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