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04


 ダイエット作戦が始まって約3ヶ月後、俺はサッカークラブから知らせを受ける。


 マリアはまだまだデブではあるものの、監督は筋が良いと言っていた。


 マリアもやる気満々。好循環だ。真剣の前に不能なし。




――そして、夏休みに入った。私の体重は102キログラムから55キログラムまで落ち、50パーセントを超えていた体脂肪率も31パーセントまで落ちた。あと一押し。


 私は安室君の虜と伴にサッカーの虜にもなった。


 私はドMかな? 密に連携してくれる、安室君の愛の鞭が心地良かった。


 私はボランチというポジションを任される。チームの司令塔だ。


 他校との交流戦で得点をあげるなど、メキメキと頭角を現す。


 食事以外にこんな楽しいことがあるなんて!




――夏休みの終盤、俺とマリアは海に行く。


「ビキニは持ってきた?」

「ううん、皮膚がダルダルだから、セパレートじゃないよ」


 元デブあるあるだな。しかし、スタイルは良くなって顔も可愛くなった。及第点はあげよう。


「最終チェックだ。泳ごうぜ」


 ビーチは楽しかった、マリアといると自分も普通の人間なんだな、と気付かしてくれる。




――そして、二学期が始まる。


 俺の隣にはスーパーモデルの様に手足が長く、スタイルの良い、美人のクォーターが座っている。


「留学生が来た?」

「可愛い、お人形さんみたい」

「アイドル?」

「きっとモデルやってるんだよ」「脚が細なげえ」



 誰も元モビルスーツだとは気付いてないようだ。席順で理解すると思ったけど。


 クラスメートの皆が俺とマリアを取り囲む。


「皆、気付かない? この子は皆がモビルスーツと呼んでた、マリアだよ」

「嘘だろ!? 僕と付き合って下さい!」

「ごめんね。私、安室君と付き合ってるの」

「嘘だろ!? 何で強化人間と!」

「論で負けても行いで勝てだ。ニュータイプにしか解らない事があるのだよ」


――こうして、スイートな青春は過ぎ去っていった。




――私と安室君は大人になり、結婚した。私はサッカー選手となり日本各地を転戦する。


 たまに帰省できる僅かな時間やシーズンオフで安室君と3人の子どもに会う。一姫二太郎で男の子は二卵性の双子だ。


 安室君が鉄工所の跡継ぎになってくれたお陰で経済面でかなり助かってる。


 2人の初志貫徹が実を結んだ。仲良く働け笑って暮らせ。




――おしまい――

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