セオリー? ナニソレ?
無茶苦茶短いです。
私の名はアルファ、惑星政府遺伝子研究所の所長だ。 昨夜長年の研究が実り遂に完成した、奴らだけを滅ぼす遺伝子兵器、試作1号が。 奴らとは、遺伝子変異によって生まれた新人類、”次の人”。
普通の人類より優れた能力を有しその存在を脅かす奴らだ。 私の使命とは奴らを倒す兵器を作り出す事。 そして苦労して完成させたのが試作1号「ちょっとチクッとしますよ」だ。 今日政府から来るエージェントに渡す事になっている。 これで私の人生左うちわ確定だ。
先程エージェント到着の連絡が入った。 かれこれ30分はたっているので、今頃は渡しているだろう。 と、その時突然緊急アラームが鳴り響いた。
「所長、緊急事態、侵入者です」
「何だと。 詳しく説明しろ」
「はっ、先程やって来たエージェントが次の人からのスパイだったようです」
「何故分かった?」
「数分前に正門からもう一人エージェントが来たと連絡が有りそのエージェントが言うには、本来来るはずのエージェントが死体で見付かったとの報告があり警戒するようにとの事で、先程チェックに使用した血液を再度検査すると反応が出ました。 間違いなく”次の人です”。 現在金庫内で銃撃戦が起きております。 直ちに金庫内に突入し”次の人”を排除します」
「アホか貴様。 そのまま金庫内に閉じ込めておけ。 此方から相手の逃げ道を作るな。 そうだな、一年程放置しとけ、そうすれば”次の人”と言えど骨になるだろ」
「はっ了解致しました」
その後、改良し量産した「ちょっとチクッとしますよマークII」によって人類は”次の人”に勝利した。 だが第二第三の”次の人”が出てくるかも知れない。 その時の為に頑張れ人類! 頑張れ所長! 俺達の戦いはこれからだ。
完
セオリーを無視すると恐らく大抵のアクション物は冒頭で終わります。 今回は以上です。