表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

メテオライト・インパクト

 そんな奇跡の時間も、終了まで残り2分を切ってしまった。月を囲む光の輪が偏り始め、どこかもの悲しい気持ちになる。外に出ていた周辺住民の人たちも、ぞろぞろと各々の家に戻り始めていた。


「……しまうか。」


 カメラを三脚から外して脚を折り畳み、とりあえず床に置いて、金環日食の終わりを見届ける。


 輪がどんどん欠けていく。ああ、さらば最初で最後の金環日食よ。250年後も生まれ変わって、必ずこの目に焼き付けてーー


「ーーなんだあの点は……?」


 僕は見つけた。少しづつ姿を現した太陽に、謎の黒い点が浮かび上がっているのを。それは決して黒点ではなくて、徐々に形を変えながら大きく成長していくのが分かる。


 いや、成長というか……何か、近づいてきてるような……。

 こんな感じのシーンは、いつかの映画で見たことがある。タイトルは確か、"僕の"……いや"君の……何とか"みたいな。 詳しくは忘れちゃったけど、このままではどこかに隕石・・らしき物が落ちる事になってしまう。


 ……っていうか、もう手が届きそうなところまで来てるんですけど?!

 ああ、もうダメだ。僕の人生19年で終わりだなんて残念過ぎる。

 いやでも、隕石の着弾地点が僕の家なら、それはそれで良い気がしてきた。宇宙の神秘を全身で感じられるなんて最高じゃないか!


 ええい! もうどうにでもなれ!!!


 半ばやけくそで僕は目をつぶった。そもそもあれが隕石なのかは分からなかったが、それなりの覚悟はしていた。


 ……んだけど、僕の身体はまだ残っている。普通だったらもう吹っ飛んでるはずなのに。

 恐る恐る目を開けたものの、特に異変は無かった。他の人たちも慌ててると思ったらそんなことは無く、いつもの生活音が流れていた。

まとめ


主人公「隕石落ちてきたのに死んでない?! ってかご近所さんたちなんで気づいてないの?!」


続く!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ