98 王都生活15日目昼 リリアナvsリョウ その2
今回はリリアナ視点。
「どれが本物かわからないのじゃが・・・それはくらうわけにはいかないのじゃ。」
「『妖精魔法・妖精女王の紫電』」
「げ、超魔法と同等の威力あるとか・・・。」
「ヤバいわ・・・合技とかやってる場合じゃなくなった。」
リリアナの紫色の雷がリョウたちの合技とぶつかり互いに消滅した。
個人で合技を使える人なんてそんなにいないのじゃが・・・事実リリアナは使えないのじゃし。
「えーいこうなったら、とっておきを使うのじゃ。」
「なんかやばいの使う気だぞ・・・。」
「この際だから俺らも、あれ使おうぜ。」
「賛成。」
幻術で作ったはずなのに幻術ではないのじゃからリリアナの真実の目でも見破ることはできないのはなかなか痛いのじゃ。リョウは、どれが本物なのじゃ?なんか、皆、自我がを持っておるから・・・どれが誰だかわからないのじゃ。
「じゃが、リリアナのとっておきにビビることになるのじゃ。」
妖精化は今さっき進化したのじゃ・・・その実験といくのじゃ。
「なら、こっちもそうさせてもらうか。『堕天』」
「『高位妖精化』じゃ。」
「げ、一番だるいことになってるじゃん。」
リョウたちは次々と黒い靄みたいなのに包まれていくのじゃが。
リリアナの二枚羽根はさらに輝きを増し、リリアナの周りにもキラキラと輝くものが漂っている。
「こうなるのじゃな・・・かなり強大な力をも制御できるようになったようじゃ。」
「それは俺らも同じことだぜ。」
リョウは背中に生やしていた黒い羽根が大きくなっていた、気のせいか髪もさらに黒くなっておるようにも見える。
「『妖精魔法・氷精の弾丸』」
「氷のバレット系とは違う系統の弾丸か・・・。」
リョウたちは攻撃を躱しながら冷静に分析を続ける。
「く・・・今のも躱すとは・・・。」
「今度はこっちの番だぜ、お前、二人であれやるぞ。」
「あ?あれってなんだよ・・・。」
チームワークが乱れ始めておるようじゃな。
これは勝機がこっちの方が高いかもしれないのじゃ。
「隙ありじゃ。『妖精の弾丸』」
「よっと、危ない、危ない。」
「む、今のも躱せるのか・・・。」
思いっきり後ろ見てたのにどうやって躱しているのじゃ?
「『堕天魔法・反逆』」
「『神聖魔法・制裁』」
「「『反逆の制裁』」」
うわ、無茶苦茶生きピッタリじゃ・・・さっきなにするの?とか言ってたのじゃ。あれはうそじゃったということじゃったのか・・・。リリアナはよくわからないけど、ヤバそうな魔法をしっかりと躱した。
「大技しても、速度で負けてるから・・・当たらないな。」
「だな・・・もう一人ぐらいお前出せよ。」
「あ?しょうがないな。」
また一人リョウが増えて5人になった・・・。
「こんなにたくさんいるなら・・・ジンジャーとリリアナに2人ずつでも1人余ってしまうではないか。」
「そういう問題じゃないだろ・・・。」
「リョウはお前じゃな!!」
リリアナの超速の蹴りが腹にヒットした。
「う・・・まさかばれるとは・・・。」
いや、絶対におまえじゃないのじゃ・・・だって、まだ幻術続いてるようじゃし。
「いや、俺が本体だからな?」
「俺も本体だから。」
「俺は違うからな?」
「俺も違うけど。」
「ええーい、ややこしいのじゃ。」
「「火・水の混合魔法・超濃霧」」
2人がかりで、この辺り一帯を霧にして、1m先も見えなくなったのじゃ・・・。風魔法とかで何とかできるタイプの魔法のようだし、どうしたもんじゃろか・・・。
誰が誰だか・・・。




