96 王都生活15日目朝 予知夢
今回は今井君視点。
王都が燃えている・・・。
言い方を変えようまるで地獄ではないか。見たところ、魔族と思われる連中が女子供関係なく虐殺してる。
「これは・・・夢?」
(主の魔法です。)
「俺が?こんなことをしたっていうのか?」
(そうではございません。無意識のうちに自分に魔法をかけていたのです。)
「俺のせいじゃないのか?なら、夢か?」
(この先に起こりうる未来・・・なのでしょうか?)
「どういうことだ?まさか・・・時間魔法か?あれは、過去や未来を見るころしかできないはず・・・今はだけど。」
(その通りです。主が昨日の夜自分にかけたまま寝てしまわれましたので・・・。)
「お前は夢の中にも出てこれたのか?」
(そのようです。)
「王都が燃えてる理由ってやっぱり・・・あれか?」
俺の指さした先にはちょうど子供を串刺しにした魔族がいた。
(おそらく、ですが・・・このような未来は訪れません。)
「なんでだ?」
(私が全力で阻止しますのでご安心して、今まで通りに過ごしていてください。)
俺はそこで目が覚めた。
「おはようございます。ご主人様。」
「おはよう。」
朝から俺が起きるのを待っていたのか、このメイドは・・・。
(それが私の務めです。)
いきなりなんだよ・・・。
「では、私は他にも仕事がありますので。」
「なら、仕事しろよ・・・。」
エーアイは仕事に戻っていった。
何かを忘れてるような気がするけど・・・何だったけな・・・とても大切なことのような・・・そうではないような・・・。
(主は気にする必要はありません・・・私が原因を排除しますので。)
何かはわからないけど・・・がんばれ。
(従者として当然のことです。)
まぁいいか・・・今日位にこの本も書き終わりそうだし、頑張るか・・・。
「リョウ、ちょっといいかの?」
ドアの外からおそらくリリアナが呼んでいいるのか?
「なんだ?入ってもいいけど?」
「では、はいるぞ。」
予想通りリリアナだった。
「何か大事な用事でもあるの?」
「いや・・・その・・・じゃな、皆、修行やら特訓やらしてるのじゃが・・・。」
「へぇー、俺も一応してるけど?」
「そうじゃないのじゃ・・・。リュージとシオンは昼から一緒に修行をしてるのじゃ・・・ジンジャーはエーアイとやっておるのじゃ。」
「つまり俺とやりたいってことか?」
「そうなのじゃ!どうじゃ?嫌じゃなければ・・・一緒に修行やりたいのじゃが・・・。」
(主、リリアナ様は主の起きるよりも前にここで待機してましたよ。)
そんなこと言わなくてもいつでも俺は断らないから・・・。
「いいよ。一緒に修行したいんでしょ?ならいいけど。」
「本当じゃな・・・昼にまた呼びにくるのじゃ。」
「わかった。」
リリアナは機嫌よさそうに出て行った。
(主は心の底から愛されているのですね。)
お前も、王都でいい男でも探して来いよ・・・お前美人にしてるから問題ないだろ・・・たぶん。
(私の心は常に主の物なので、それは出来ませんね。)
まぁいいけど・・・。
今日の昼はリリアナと戦うことになったりしないよな?
(その可能性は高いかと思われます。)
まじかよ・・・リリアナ桁外れに強いから・・・体もつかな・・・。
あまり人の死ぬシーンはないと思います。




