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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
957/957

957 賑やかな一日

今回リョウ

 朝起きるとまずは手を洗い、顔を洗う。その後は、髭をそって、鏡で剃り残しはないかと確認した後、リビングに並べられた朝食を食べにリビングへと向かう。

 食卓には姉の姿があり、おはようと可愛らしく笑いかけてくる。姉は、最近、メイドでかつ嫁のエーアイと喧嘩を頻繁に起こすようになった。原因は大抵、どっちの方が好かれているかで喧嘩をしている。

 

 朝食を終えると、部屋でゆっくりする。大体、姉が妨害しにくるのだが、今日は珍しく来ない……というか、部屋の外で開けろ開けろと騒いでいて、周りのメイドに落ち着かされている。

 

「我が姉ながら情けないなぁ……」


「何が情けないよ!」


「どっから入って来たし!?」


「普通にあそこ!」


 そういって、姉ちゃんが指さしたのは部屋の扉……蹴破って来たのか、留め具が逝ってしまってるのか、扉が倒れてる。

 

「怪力ゴリラ。」


「ムゥ!」


「イタイイタイ! ごめんってば!」


「次言ったら許さないんだから!」


 姉ちゃんの攻撃は痛い……ツンデレの人がバシバシ叩いてくるような感覚で叩いてくるけど、威力が違う。姉ちゃん相変わらず、人間じゃない。

 この怪力でエーアイとかベラドンナとかをどついてもあの二人は何ともないんだろうな……リリアナとかはそんなに防御力が堅いわけじゃないし、叩かれたら痛がるんだろうなぁ……コチョウとかどうすんだろ、あいつもあいつでバシバシ叩いてくるけど……痛いし、姉ちゃん並みに痛いし、たまに冷たいし。


「あ、リョウ! 見てこれ! シエルちゃんからもらったの! エーアイちゃんの恥ずかしい写真集!」


「見つかったら破り捨てられるよ……」


 表紙から全裸って……シエルよく盗撮飽きないし、ばれないな。でも、エーアイのはちょっと見たいかも……美人だし、綺麗だし、普段何してるか全くわからないし。


「特にここ! 私、ここ好きなの!」


 エーアイがリンにおっぱいをあげてる写真を見せびらかしてくる。


「エーアイちゃんの笑顔が可愛らしいわ!」


「しょっちゅう喧嘩する癖に……殺されるぅ! とかも言うくせに……」


「ベラドンナちゃんが守るって言ったもの、ちゃんと契約書も書かせたわ! 私に何かあったら、全部ベラドンナちゃんのせいだから!」


 この姉は、コチョウやシエルと違って非常に狡猾。ずる賢い、悪知恵がすぐに思いつく。ただの脳筋ゴリラとはわけが違う。30人病院送りもきっとありとあらゆる卑怯な手を使いまくったに違いない。女の姉ちゃん相手に30人掛かりってのも情けないけど。


「ふーん……」


「まぁ、それ以外は、リョウとエッチしてる時のとかも混ざってるし、大半エロね。エロ画像集よ? 欲しい? それともお姉ちゃんとしたい?」


「何言ってんだ……このひと」


「どつくわよ?」


「……」


 口は禍の元というが、この姉ときたら、災害なんていうよりも、天災をもたらしそうなレベルでいらんことしかしないし……反論したら殺されそう。そう簡単には死ねない体だけど。


「ねぇ、私、才能がないってホワイトちゃんにも言われちゃったんだけど、どうすればいいの?」


「知らない。」


「アンタ魔法作れるんでしょ? 私のも作って。」


「機械じゃないんだから……」


「ケチ。」


 フンとそっぽを向く姉、ブラコンこじらせてるからって、なんで一々絡んでくるのかな……割と人のこと言えないくらいシスコンかもしれないけどさ。


「私決めたわ! 私も会社作る! お金なら、ベラドンナちゃんがいくらでも出してくれるし! 私の知識をお金にしましょ! そうしましょ! ベラドンナちゃーん!」


 姉ちゃんは、また、騒ぎながら外に出て言った。周囲にはもうメイドはいない。関わらない方がいいというのを覚えたらしい。

 シエルの下ネタ満載の挨拶から鈍い音とメイドの悲鳴が聞こえたが、気にしないでおこうかな。シエルが一番防御力は低いけど、姉ちゃんに殺されたりはしないだろうし。


 俺は、天災がどこかに行った後は、武器を作る。鍛冶屋という仕事に近いけど、鉄を精錬したりしない。全部魔法で作る、魔法超便利。作ったものは全部ベラドンナに任せる。どこかに売るか、使うかしてくれるだろうし。


 最近では、シルルに自慢された創世器とやらに興味がある。噂によると、カンナも持っているらしい。エル以外には絶対に貸してくれないらしい。ミレイもミレイでどこで手に入れたかもわからないような無茶苦茶ゴツイ大剣をブンブン振りまして廊下を最近歩いている。それと、ミレイの大きなポケットは四次元ポケットだったことが判明した。やたらと、あそこから大量に物が出てくる。コチョウは何を着せているんだか……大剣もそのポケットから取り出されるらしい。


 ミズキはサクラの傍に居るが、ガン飛ばしてるらしい……1年近く遅生まれだが、同じ学年。同じ学年というのが、意識させているのか、確実にサクラの事をライバル視している。

 対するサクラの方は、全く意識してないし気づいてすらない。そんなサクラの悩みは、胸が大きくならない。リリアナよりも小さい事がショックらしく、シエルに育乳方法を聞きまくってるらしい。


 エーアイの娘のラミアは絶賛、テレビやラジオ、映画にドラマ、売れっ子女優をやっている。大人の役もエーアイの姿ってか、ラミア本人がエーアイに瓜二つなので、ラミアの大人の姿なのか、エーアイの姿なのかはわからないが、それを使って、子役と女優の二つをこなしている。母親に似て、本当に器用な奴だ。


 コチョウの娘のカランは、小説家をしているらしい。自分の体験談や、母親であるコチョウの体験談を書いているらしい。売れ行きは、多分シエルとか、シエルの眷属っぽい連中が買いまくってるだろうし、普通に売れてるらしい。

 その母親のコチョウは、最近身籠った。必死に、浮気じゃないよ! 浮気じゃないから! 本当よ! 信じて! お願い! と泣きついて来たが、実はシエルとの間にできた子供なのとか言い出した時は、せめて浮気って普通に言ってくれと思ってしまった。本当の所は、シエルとの間にできた子供らしい。女同士でどうやって子供を作ったんだろう。

 

 シエルの方は、相変わらず脳内ピンクで姉ちゃんやコチョウにやたらと積極的に襲っている。姉ちゃんには返り討ちにあってるし、コチョウには氷漬けにされている。こんなピンクな母親を持ったミズキが可哀想に思えてきた。

 エルの方は、割とてか、シエルグループの中で唯一のまとも、たまにエッチしましょ! とかニコニコしながら言ってくるが、結婚してるから問題はないのかな? エルはエルで結構性欲が強い。

 シルルは、万年恋人募集の処女。告白回数は100回を超えてたらしい。全部、立場上付き合えないと言われて振られてるらしい。なんで館内でしか活動しないのか謎である。


 エーアイは、リンを育てながらもメイドをしている。しなくていいといっても、これが仕事ですからの一点張り。あまり長時間エーアイと喋ってると、何処からか姉ちゃんが現れて喧嘩を始める。エーアイも人間っぽくはなってきている。

 ホワイトの方は、エーアイと姉ちゃんの喧嘩を見ても、ニコニコと見守っているだけで特に何も言わない。最近はベラドンナのように夜の誘いをたまにしてくる。

 ベラドンナは相変わらず、メイド以外の仕事をしてくれているが、仕事内容は殆ど教えてくれない。あ、その仕事でしたら後継者に任せました。私とご主人様の間にも後継者が出来るといいですね。なんて言って来る。大体俺の暇な日はベラドンナがデートに誘ってくる。毎回ホテルに連れ込まれるが、未だにベラドンナとの間には子供は出来ていない。ベラドンナは避妊しているわけじゃないのですが……ご主人様の精子が弱いのでは? と軽く罵倒してくる。怒ってるのかな…


 リリアナは、双子を連れて昼飯時に大体現れる。姉ちゃんが居ない日は自分は子育ても出来る大人の女性アピールしてくるが、正直見た目的には、子持ちの母親というよりも、姉弟を抱えたお姉ちゃんって感じ。リリアナはそれはそれで可愛いし、美人だからいいけど。たまに着てくるセクシーな服はやめた方がいいと思う。リリアナのスレンダーな体には少し似合ってないから。

 大リリアナの方は、リリアナの事をずっと、娘扱いし続けてる。リリアナは自分に娘扱いされるのはごめんじゃ! とか言って怒るが、かわいいー! とか言って無理矢理やり続けてる。とても同一人物とは思えない。顔も可愛らしさもあるリリアナと違って、美人方向に寄ってるし。


 先輩たち夫婦は鍛冶屋でそこそこの生活をしているらしい。今じゃ、メール位でしか連絡はとってない。今度遊びに来てくれたらいいのに。

 シオリの方は、実は姉ちゃんの後輩だったらしく、姉ちゃんの事を由紀奈さんとか言い出した時はまじかよ! って周りがなったが、姉ちゃんがシオリじゃーん! シオリのお葬式私ちゃんと行ったよ? お兄さんとおばさん、おじさんスっごく悲しんでたよ。なんて不謹慎なことを言い始めた時は死ぬかと思った。


 姉ちゃんはここに来た理由は未だに話さないし、拷問掛けますよ? なんてエーアイに言われたそうだが、全然今は気にしてないらしい。今も、どこかで騒ぎまくってるはず。あの姉、誰か押さえてくれないかな。リリアナも関わってほしくないのかお姉さんと呼んで少し距離を置いてるぐらいだし。


 それでも、まぁ……第2の人生はハーレムだし、色々と成功してるし、全て右肩上がりの幸せしかない人生だ。ベラドンナとかいう、鬼嫁メイドに逆らえないけど。いや、基本、この館内では女性優遇の世界なのかもしれない。男子率もかなり低いし、大体の人はリア充だけどね。

 

「ギャア! シエル! どうしたの!?」


 コチョウの騒がしい声が倒れて仕切りの意味のなくなった俺の書室にまで聞こえてきた。どうやら今日も、賑やかな一日になりそうだ。



これで終わりになります。読んでくれた人はありがとうございました。



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