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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
949/957

949 姉弟

今回ユキナ

「2人して、どうしたの?」


「ご主人様、何でもありません。」


「リョウ、なんでもないのよ。」


「そ、そう……」


 リョウは大人しくソファの方に行ってテレビを見始めた


「……もう用件は済んだでしょ?」


「用件は済みましたが、ご主人様の傍に居たいです。」


「そんな、可愛らしい顔したってダメよ! 今から一緒にテレビ見る約束してるんだから!」


「可愛い顔なんてしていませんが…ユキナ様の方が可愛らしい顔つきだと私は思います。」


「何よ、からかってるの?」


「そんなつもりでは…」


 私達が言い争いを始めるとリョウはチラチラと私たちの様子を伺い始めた。


「ふーん……さっきも今もこういう態度してるから怒ってるんでしょ?」


「怒って等おりません。」


「うそっばっかり。」


「本当です、何を根拠に私が怒っていると判断されているのか私には理解しかねます。」


「そういう態度が怒ってるって言うのよ、バカ。」


「……」


「な、なによ。」


「いえ、何でもありません。私はこれにて失礼させていただきます。」


「今度は私の機嫌のいい時にでも来た方がいいんじゃない?」


「そうします。」


 エーアイちゃんはそういって帰っていった。そういえば、私が外でミレイちゃんの相手してる間に部屋に入ってたけど、いつの間に入り込んだろ。


「姉ちゃんさ、エーアイと仲悪いの?」


 私がリョウの横に座るとリョウが話しかけてきた。


「どうして?」


「いや、だって……さっきのだって。」


「おねえちゃんはエーアイちゃんの事も好きよ?」


「でも言い争ってたじゃん。」


「言い争ってただけよ。私はリョウがベラドンナちゃんと結婚してくれたら嬉しいんだけどなぁ。」


「ちゃん? ちょっと前までさん呼びだったのに?」


「だって……私のお嫁さんなんだからそういう風に呼ばないでって言われたんですもの。」


「え?」


「あ、勘違いしちゃダメよ? 私、リョウが好きだからって言ってもおかしいか、女が好きなわけじゃないから!」


「そ、そうなんだ。」


「コチョウはそういう趣味あるらしいけど、私にはないからね? 本当よ?」


「わかってるけど……何でベラドンナと? ベラドンナって普通だったはずなんだけど…」


「ベラドンナちゃんと結婚したら、色々とお得らしいから結婚したの。」


「そうだったんだ。」


「私が傍に居るのは嫌?」


「一緒に居てくれる方が嬉しいぐらいだよ。姉ちゃんのことは好きだからね。」


「このシスコン。」


「そっちがブラコンなんでしょ。」


「お互いさまね。」


「勝手に、人の事シスコンにしないでよ!」


「あら違ったの?」


「違うよ!」


 リョウは恥ずかしそうにするけど、一緒に居てくれる優しい子。


「リョウは可愛いわね。」


「可愛くないよ!」


「可愛いわ。」


「可愛くないってば! 男なのに!」


「男でもかわいい子は可愛いのよ。」


「ミレイとかあの辺のちびっ子の方が百万倍可愛いでしょうに…」


「もう、そうやってすぐに話逸らす。」


「アハハ…」


「ねぇリョウ? そういえば、赤ちゃんが3人いるみたいだけど……」


「いるねぇ。」


「それと、サクラちゃんって言う子もいるんでしょ?」


「あったことないの?」


「赤ちゃんたちには会ったんだけどね…サクラちゃんには会った記憶がないの。」


「サクラは比較的に真面目だし、いい子だと思うよ。後ムッチャ訛ってるよ。」


「そうなの?」


「うん。」


「へぇー」


「ちなみに、リリアナの愛娘だよ。」


「そうなの?」


「うん、そうなの。」


「リリアナに似てるところ多いし、最近は美人になって来たらしい。」


「らしいって、アンタの子供でしょ。」


「そ、そうなんだけどなー……」


「人を産ませるだけ産ませて、知らないっぷり?」


「違う、違う! 俺、こんな見た目でしょ!? 10年近く昔からここに飛んできたの。入れ替わったというべきか、シエルに時間取られたといいますか、何でしょうか。」


「ふーん……」


 よく意味は分からないけど、大変なんだね。


「ねぇ、リョウって今誰が好きなの?」


「え? 誰が一番好きなんていうのはないけど…」


「そういうの、お姉ちゃん良くないと思うなー」


「でもさ、姉ちゃん、みーんな可愛いし綺麗し、美人だよ? 選べなんてちょーっと厳しいんじゃないかなー…」


「とか言いながら、全員とエッチしたくせに。」


「今の俺がしたわけじゃない!」


「どうだか。」


「ホント! ホントだから!」


「そういうことにしてあげる。」


「ありがとう、姉ちゃん。」


「リョウ的にはお姉ちゃんはあり? なし?」


「姉ちゃんとって? ていうか、家族は恋愛対象外だし。」


「お姉ちゃん中々、美人だと思うんだけどなー」


「美人だよ、姉ちゃんは。」


「ついでにスタイルもバッチリでしょ?」


「うん。」


「でも、コチョウとか、エーアイちゃんとかベラドンナちゃんがいるから霞んでるんじゃない?」


「コチョウよりは大きいんじゃなかったの?」


「どうだったかなー、覚えてないや。」


「姉ちゃんらしいけど…」


「じゃあ、私そろそろ寝ようかな。って、その前にお風呂ね。」


「お湯張ってるよ。メイドさんが。」


「リョウが一番風呂じゃなくてもいいの?」


「高校生の後は汗臭いよ?」


「なら、私が先に入ろうかな。ありがとね。お姉ちゃんの後はいい匂いよ。」


「いつでも、花の匂いがするよ。」


「せめて、フローラの香りとか言ってくれた方が嬉しかったなぁ。」


「アハハ……」


「じゃあ、リョウ、私の着替え持ってきてねー」


 私はリョウに無理矢理着替えを取りに行かせて部屋の風呂場に向かった。



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