93 王都生活14日目朝 エーアイに稽古つけてもらうことにした。
今回はジンジャー視点。
「リュージは、最近ずっと庭で何してるの?」
「うむ、ジンジャーよ。実はなエーアイに稽古つけてもらっているんだ。」
「エーアイって実は強かったの?」
「なんだ知らんのか?」
「知らないわよ・・・。」
「今度お前も稽古つけてもらえばどうなんだ?」
「私もっと強くならないといけないないから、そうするわ。」
「俺は朝だけしか稽古つけてもらってないから、そのほかの時間には空いてると思うぞ?」
「そうね、最近、ギルドでも依頼ほとんどないし・・・昼から稽古つけてもらおうかな・・・。」
「じゃあ、俺はそういうことで。」
「いいこと教えてくれてありがとう。」
「それほどでもない。」
もっと、強くならないと・・・リョウの横にいることすらできなくなりそうだから・・・。
でも、朝はシオリとご飯作ってり、ベットのシーツを変えたり・・・って忙しいと思うけど・・・時間作るのがうまいのかな?エーアイってかなり優秀だから、何しててもおかしくないか・・・。
「ジンジャー様、ジンジャー様。」
「え、あ、え、ああ、エーアイ?どうしたの?」
「いえ、少しボーっとしていたようなので、それよりも、私に稽古をつけてほしいって言っていたのは本当でしょうか?私でよければ、構いませんのですが。」
「リュージから聞いたのね・・・。お願い!!私を強くして!!」
「承知しました。私でよければ任せてください。」
「本当に?ありがとうエーアイ!!」
「お前ら・・・朝から何してんの?」
「わ、私はそういう趣味じゃないから・・・。」
無意識で抱き着いていた・・・。リョウは今ので勘違いしてないよね?
「知ってるけど・・・。あーそうだ、エーアイこれ、手直ししてた後は任せるから。」
「承知しました。」
「じゃあ、俺行くから。」
「また、あれの続きでしょうか?」
「まだまだ、完成してないだろ・・・。」
「ですが、こちらは完成なされたのですね。」
「べ、別にいいだろ・・・。」
リョウが少し顔を赤くしたけど・・・何か恥ずかしいことでもこの本に書いてあるのかな?
まさか、日記かな。
「もう、俺は行くからな。」
「かしこまりました。私はジンジャー様ともう少し用事がありますので。」
「また後でね。」
リョウは来た道を戻っていった。
「では、稽古は今日の昼からにしましょう。」
「わかったわ。」
「ご主人様が思ったよりも早くこれを完成していたおかげで随分とやりがいがありそうです。」
「その本ってなに?」
私は、エーアイのさっき受け取った本を指さして聞いてみた。
「この本は、ご主人様の夢であり、ジンジャー様のために書き上げられたものです。」
「私のため・・・?」
「はい。ご主人様は素晴らしいお方ですので・・・ですが、この本の内容はもしかしたら、ジンジャー様にはお気に召さないかもしれませんが・・・。」
私が、リョウが私のために書いてくれたものを、気に入らないわけないじゃない。
「そんなことないわよ。」
「では、私は、赤羽根様と食事の準備がありますので。」
「いつも、おいしい料理をありがと。」
「それが私の務めですので。」
エーアイってなんでもできるんだよね・・・。この屋敷って結構でかいけど・・・一人で掃除やら何やらまでやってるんでしょ?尊敬したくなるわね。
「じゃあね。」
「では、また後ほど。」
ジンジャー視点やってなかったな・・・。




