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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
904/957

904 事故後敵襲

今回ミズキ

 珍しくカンナちゃんがミズキにあそぼって誘ってきた。ミズキがカンナちゃんのやりたいことしてあげるって言ったら、お人形遊びをしたいって言ってきた。意外とカンナちゃんも子供っぽいところあるんだ…


「お姉ちゃんこの子やって。」


「うん。カンナちゃんのは?」


「こっち、来て。」


 カンナちゃんに連れられて行くと、小さい町みたいなところにつれていかれた。


「これ、ちょっと前に作ったお人形遊び用のところ。お姉ちゃんはそれ、動かしてね。私は、これやるから。」


 そういうと、カンナちゃんは町にいっぱい人形を置き始めて、何かを唱えた。すると、人形たちは生きているかのように動き始めた。


「これ、私の。お姉ちゃんも動かして。」


 カンナちゃんにどうやってるのか聞くと、魔力操作と同じらしい。


「ミズキ、そんなに器用に動かせないよ!」


「うーん…じゃあ、一緒に本読む…」


「でも…もう寝る時間…」


 明日も学園で勉強…


「わかった。お姉ちゃん、遊んでくれてありがとう。」


「いいんだよ! カンナちゃんも誘ってくれてありがと! ミズキもできるように頑張るね!」


「うん…」


 とても難しい操作だけど…体の外で器用に魔力を操作するのは少し時間かかりそうだけど、頑張ればできるかな? カンナちゃんって意外と賢い上に器用なんだね…昔は悪さいっぱいしてたのにね。今はミレイちゃんがいっぱい悪い事してるみたいだけど…

 部屋に帰ろうとてくてくと歩いてると後ろから誰かが歌いながらミズキの方に来た。


「ちりんちりーん♪ ミレイちゃんトーリマース♪ ちりんちりーん♪」


 後ろを見ると三輪車に乗ってミレイちゃんがこっちに来た。後ろに専属メイドさんが付いてるけど、ミレイちゃんは気にしてない様子。


「お姉ちゃん! ミレイ、これ乗ってる! 楽しいヨ!」


「よ、よかったね?」


「うん! キュッキュ-!」


 目を><といった感じに表現するのがピッタリな位目をつぶって、鳴き声を出している。小動物みたいで可愛い。


「お姉ちゃん、モット! もっと! 撫でて! 撫でて!」


「はいはい。」


 ミレイちゃんの頭は丁度私の肩位の高さで撫でやすい。


「ミレイちゃん、うれしいヨォ…ミレイちゃん、お母さんのところいくヨ!」


「おやすみ。」


「キュッキュ-! おやすみ! おやすみ!」


 ミレイちゃんはまた歌いながら三輪車を漕いで行った。


「ゴチュン!」


 壁にわざとミレイちゃんはぶつかった。その後、ミレイちゃんは自転車を降りて、ちょこちょこと走っていった。専属メイドさんたちは三輪車が置いてある場所でニコニコとミレイちゃんが走っていった場所を見ている。

 私も平和だなぁと、見ているとミレイちゃんがくの字になってメイドさんや三輪車を巻き込んで吹っ飛んできた。


「え?」


 急いで駆け寄ってみると、メイドさん達は伸びてるけど、ミレイちゃんだけ…驚いたような顔をしている。メイドさんや、三輪車が転がってる場所で不思議そうに首をかしげて…


「シエル、ミレイ蹴り飛ばしたヨ! フィッグ、エッグ……」


 ミレイちゃんがビャービャー大泣きし始めた。


「痛いヨォ! 痛いヨォ!」


 まるで意味もなく騒いで、誰かが来るのを待ってるみたいに騒いでいる。ミレイちゃんみたいな小さい子がそんなことするとは思わないけど…


「ミレイちゃん…ああぅ、どうしよ……どうしよ。」


 おろおろとしていると、後ろにお母さんが現れた。


「……。」


 何か不思議そうな顔で私たちを見ている…その顔からは、どうして泣いているんだ? とか、私を見て誰だこいつみたいな…


「お母さんがやったの?」


「お母さん? ……娘?」


「え?」


「なんでもない…です。それよりも、その子は?」


「その子とはひどいやつ……そいつ、あんたの主人の娘。」


 お母さんは声のした方を見た。そこにいたのはお姉ちゃん、サクラ姉は、じっと冷たくお母さんを見つめている。ミレイちゃんが泣いていて、騒がしい中、2人の視線だけがぶつかり合っている。


「お姉ちゃん!」


 ミレイちゃんが突然泣き止み嬉しそうな声をあげた。


「ミレイ、うるさい。私、眠れない……」


 カンナちゃんがひょっこりと出てきた。ミレイちゃんは、待ってましたとちょこちょこと走っていった。


「お姉ちゃん、お姉ちゃん! ミレイ、シエルに蹴られたヨ!」


「サクラ姉に言えば? そこにいるじゃん。」


「サクラお姉ちゃん? んー……こわいからヤダ!」


「えぇ…いつも遊んでるやん!」


「んー怖い! 喋り方!」


「そ、それは…父さんも一緒やん?」


「お父さんも怖いヨ!」


「大好きいうとったやん!」


「大好きだけど、怖いヨ!」


「えぇ…」


 ミレイちゃんは、お姉ちゃんの事怖かったのかな? 喋り方はなんか高圧的で怖いけど……優しいのに。


「お姉ちゃん、いたかったヨ! ミレイちゃん、お腹蹴られた。」


「あっそ。それと、私が何か言っても聞かないとおもうけど?」


「どうして!」


「だって、アイツ。シエルじゃないもん。」


 え? お母さんじゃないの? 胸もそこそこ大きいし…見た目も雰囲気も一緒なのに……


「カンナ、何言ってんの? エルよりは胸デカいし、シエルやろ?」


「胸で判別してたんだ……」


「ったく、次から次へと………」


 お母さん?はカンナちゃんだけを見つめている。


「……私見てなに? 探してる人にでも似てた?」


「カンナも、そんな安い挑発すんな。」


 お姉ちゃんの後ろに私も含めて皆隠れている。お母さん?の後ろにはミレイちゃんの三輪車とメイドさんたちが転がったまま…


「他の雑魚はどうでもいいですけど、生意気なおちびちゃんだけは……ここでやっておきますかね。後々…っていってもあなた達からしたら何年後の話ですが、邪魔になるのは目に見えてますからね。他の雑魚も、ほっておいて痛い目を見るのはごめんですからね…」


「雑魚とは言ってくれんな。これでも、うち…割と強い自身あるで?」


「……劣化品って言われたことありません?」


「ないわ。」


「そうですか…私から見れば、劣化品にしか見えませんけどね……来るところ間違えたかと思ってひやりとしましたが、大丈夫そうですね。」


 お母さん?は何かをみつけたのか嬉しそうににやついた。


「お姉ちゃん、ミズキ怖いよ…」


「大丈夫や、そのうちベラドンナか、母さん当たりが来るんちゃう?」


「来るわけないじゃないですか、バカにしてるんですか? ちゃんとそういう不利にならないように気を付けてますからね。いくら強くたって、あの人らをさも当然のように蹴散らすのは無理でしょうし……何回もチャレンジしてきましたからね。結果は知ってます、でも今回は本番ですからね。しっかりしないと…」


「探してる人は、シエル? それとも、私のお母さんの方のシエル? 何かされた? ううん…なるほど、弱いのをバカにされたのか…器小さい。ミレイと大差ないじゃん。」


「ミレイ小さくないヨ!」


 カンナちゃんの挑発は止まらない…カンナちゃんもミレイちゃんも危ない事どうしてするの? 小さい子って本当にわからない…


「…おちびちゃん、最初に言っておきますけど…私、おちびちゃんが大嫌いです。特にあなたの様な糞生意気なおちびちゃんは。」


「あっそ。べつに、私はお前の趣味なんてどうでもいいし…それよりもあなたは……敵? 早く答えてくれないと、私何もできなくて困る。私、試したいこといっぱい思いついたのに…」


「……」


 お母さん?はカンナちゃんだけに標的を狙ったのか次の瞬間氷の刃がお姉ちゃんの脇の下を潜り抜け、カンナちゃんにめがけて一直線に飛んできた。



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