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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
900/957

900 仲直り

今回コチョウ

「……」


 ひょっこりと、可愛らしい顔で壁から私を覗きみている…フフ、気づいてない振りしよ。

 可愛らしい顔の持ち主は、ずっと私を見つめている…かと思いきや、周りの様子を見ている…ハハーン、誰かに見られるのは恥ずかしいってわけね。可愛らしいやつ! 寝た振りしとこ。

 可愛らしいやつは、私が寝てるのを確認してからそろそろと起こさないようにゆっくりと歩いてくる。忍び足でゆっくりと…


「…あ、あの。」


「なーに?」


 可愛い顔のシエルは撮っても驚いた様子。私が寝たと思ってのね…私の演技は完璧だからしかたないわ!


「あ、あの……肩、ごめんなさい。私、マスター…」


「いいのよ、別に気にしてないもの。」


「家族なんて思ってないなんて言ったことも許してくれますか…?」


 シエルは心配そうに私を見る。後でそんなびくびくするならやらなかったらいいのに…本当にバカね。


「いいのよ、気にしてないから!」


「い、痛いですよ…」


 シエルのほっぺたを思いっきり引っ張るけど、やっぱりあんまり引っ張れない。もちもちのシエルのほっぺたの感触はあるのに…もう!


「マスター、どうかしたんですか?」


「別に! ミレイちゃんとカンナちゃんに貸してって言われたから貸したの。」


「な、なにをですか?」


「全部。」


「ぜ、全部ですか?」


「お金とかじゃないわよ?」


「か、勘違いなんてしてませんよ…でも、全部って何を全部何ですか?」


「えっと…わかんない。」


「わ、わかんないって……」


「それもいいけどさ、シエルそんなことしてていいの?」


「え? なんでですか?」


「……ミズキちゃん、彼氏いるかもよ。」


「え……」


 シエルは心底驚いて絶句! 私をからかった罰ね! これで許してあげるんだから、私凄く優しいよね?


「か、彼氏ってまだ早くないですか? まだ、まだ10歳ですよ! え……彼氏なんて作らないような感じの可愛らしい感じの…え?」


 今度は、頭がおかしくなってる……フフン、シエルの親バカー! 


「どうするの?」


「ど、どうしましょ…まずは、相手の家系を調べて、その次にそいつの人間性…あー! 次は! 次は!」


「ごめんね、シエル。嘘よ。」


「……取り乱しました。嘘ついちゃダメじゃないですか。嘘つくと大きくなれませんよ。」


 シエルは無かったことにした……


「大きくなれませんよって、私もう大きいよ? シエルよりも体も大きいし胸も大きい。何か負けてる要素あるのかな?」


「……憎い女ですね。」


「え!?」


「憎たらしいです、その胸とか!」


 シエルは私の胸を揉もうとしてその手を止めた……シエルは苦虫でも噛み潰したかのような顔をして引いていった。


「どうかしたの?」


「いえ、何でも…」


「……今朝の事トラウマになっちゃったよね。ごめんね……」


「い、いえいいんです! 私がやきもちなんてやいたから…」


「ううん! 私がシエルを怒らしたからだよ…」


 お互いにごめんねの言い合い…バカみたい。


「な、何笑ってるんですか!」


「ごめんね? でも、シエルがムスッとして可愛いんですもの。」


「もう! 直ぐにそうやってからかったりして! マスターのバーカ!」


「シエルこそ、お子さまみたいね。」


「は? 私マスターよりは年上ですよ!」


「ううん、私の方が年上よ!」


「じゃあマスターは30代ですか? おばさんですねw」


「は? 私、おばさんじゃないもん。」


「おばさんですよ、おばさん!」


「もう! シエルのバーカ! あーほ!」


「いいましたね、いいましたね!」


「いったわよ! ハゲ! 変態! ビッチ! 淫乱ピンク! ピンク妖精! 淫乱妖精! 性欲の妖精! 変態! 変態!」


「ちょっと、やたらと私のことを下ネタキャラ扱いしないでください!」


「ううん、するよ! 変態淫乱ピンク!」


「マスターこそ、淫乱ピンクじゃないですか。黒のひらひらのパンティなんて履いちゃって。」


「なによ! 大人なんだからいいでしょ!」


「つい、この前までミズキちゃんが履いてるような可愛らしいパンティだったくせによく言いますね。」


「今は大人なの!」


「あんなパンティでよく女優業してこれましたね。」


「もうやめるもん。私、専業主婦になるの。」


「え?」


「今更でも、いいの。ミレイちゃんとか、もしかしたら生まれるかもしれないミレイちゃんの妹とかと一緒に暮らすの! いいでしょ、好きにして。」


「構いませんけど……マスター子供産むんですか?」


「別に? 気が向いたらね…ベラドンナと同じぐらいに産むわ。来年とか再来年当たり?」


「ふーん…」


 シエルは特に気にする様子もなく帰っていった…え? あれで、終わりなの?



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