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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
889/957

889 暇な時間

今回エーアイ

 サクラお嬢様との試合はすんなりと進み、私は勝利した。試合よりも気になることがある。既に始まっている周りの変化。カンナお嬢様が最も変化が激しく、先程も少々エル様と揉めているようにも見えました。ラミアもホワイトに連れられて既にどこかに行ってしまいましたし。ミレイお嬢様は、カンナお嬢様の傍につきっきりで、カンナお嬢様のされていることを覗かれている。ご主人様はおそらく何も気づかれてはいないのでしょう。気づかれないほうがご主人様のためになります。

 

 自分の席で試合が終わりショーの様なものをやっている裏では、エル様やシエル様、リリアナ様が明日の話し合いでもされているのでしょうか、コチョウ様はエル様に騙され、ショーの真ん中で踊らされておりますし…今この場にいるのは、大リリアナ様と私とご主人様だけ…


「……エーアイは何か悩みごとでもあるんじゃない? 旦那がしっかりしてないとか? それとも、預けている娘たちが心配?」


「ラミアは心配しておりませんが、リンが少々気になります。」


「帰ってもいいのよ? ね、リョウ。」


「ん? そうだね、赤ちゃんは大変だしね。俺も一緒に帰ろっかな…」


「コチョウがうるさいと思うわ。」


「……私が折角踊ってたのに帰るなんて! ってうるさそうだな…」


「でしょうね…カンナもミレイも、ミズキも、サクラも帰っちゃったしね。」


「…ちゃん付けしてなかったっけ?」


「サクラがやめてってうるさかったから、やめた。」


 大リリアナ様はやれやれと言った態度で話される。何方でも構わないと言ったような感じに見えますが…


「そういえば、ホワイトは凄いと思わない? 自分の旦那だった人が前に居てもまるで、他人のように振る舞って。」


「はい。彼女のそういったところは私にはない大人の女性といった印象を感じられます。」


「あなたよりも年上だものね…最年長はエルなんだけどね。」


「エル様がですか?」


「そうよ、エルは…ここじゃないところで何千年、何万年と過ごしてきた後に辿り着いたのよ。ここに…私は一回も死んではいないから何とも言えないけど、ララにくっ付いてたようなものだし。」


「大リリアナは、なんでリリアナと見た目とか喋り方とか違うの? ムッチャ気になるんだけど…」


「リョウは、リリアナちゃんみたいな、可愛らしい方が好みなのかしら?」


 特に意識はしていませんでしたが、私はご主人様の返事を気にして物凄い視線をご主人様に送っていた。ご主人様に気づかれないうちに気づけて良かったです。もしも、ご主人様に気づかれていたのであれば…きっと、私に気遣われたでしょう。


「リリアナ? リリアナまではセーフだけど…」


「それは、見た目の年齢の話?」


「そういう話じゃなかった?」


「そういうことにしておくわ。」


 ご主人様はたまにボケられる…天然といえばよろしいのでしょうか?


「ふぅ~ん…」


「ご主人様は先程から何やら上の空といったように見えますが…なにか悩みごとでも抱えていらっしゃるのでしょうか? でしたら、このエーアイになんでも、ご相談して下さい。私にできることであれば、何でもしますので…」


「ありがとう…じゃあ、聞くけど。大リリアナって実は魔法使えるよね? さっきカンナがどうして使わないのかみたいなので大リリアナと騒いでたけど…ラミアのやってた空気中から取り入れる云々っての出来るんじゃないの?」


「しようと思えば、出来る…でも、体の維持が出来なくなるからしない。」


「プロだね…」


「もっと褒めてもいいのよ?」


「そういう生意気なところはリリアナのままなんだな…」


「生意気とは失礼しちゃうわ~プンプン。」

 

 大リリアナ様は、ちょっとお手洗いといって、先を離れてしまった…今はご主人様と2人っきりになってしまった…


「……2人になると話すこと減っちゃうね。」


「はい…」


「そういえば、カンナって頭いいんだね。さっきそんな話してるの聞こえたし。」


「カンナお嬢様ですか? 私は、前々から歳相応とはとても思えない行動をされるかただとは思ってはおりましたが…」


 カンナお嬢様はラミアの勉強しているときにそれを覗きこんで何してるかさっぱりといった印象を感じてましたが…天才といえば、ミレイお嬢様も天才だとは思いますが、ラミアと学力は大差はないと思えるほどの天才で、魔法も使え、魔眼に関しての情報は私には入ってきておりませんが、恐らく所持されているのでしょう。


「どうなんだろうね。子供の用に喜んだり、怒ったりしてるし…」


「エル様の育て方がとてもよろしいのでしょうね」


「コチョウが子育ては絶対無理だとおもってたけど、まだミレイは幼いしなぁ…」


「コチョウ様はとても子育ては上手くされているように思いますが…カランお嬢様のような優れたお嬢様をお育てになられましたし…ただ、カランお嬢様はもう少し外出されたほうがよろしいかと私は思いますが。」


「あれは…カランが出来た娘なんでしょ…コチョウのことも結構気にしてるし。あれは、お互いに親バカみたいな感じじゃん。両方とも、本とかだしてるじゃん? お互いに持ってるし…」


 本と言っても、カランお嬢様の物は本かも知れませんが…コチョウ様の本は、写真集等の方が大半では…


「む? 何の話してるの?」


「おかえり、カランとコチョウの話。」


「リョウはカランの本は読んだことある? 結構面白いわよ? 大人の本ね…エロい意味じゃなく。」


「そういうことを一々言うかなぁ…」


「思春期の男にはそういうこと必要でしょ? ねぇ、エーアイ。」


「確かに必要かと思いますが…」


「このご主人様にも必要でしょ? しょっちゅう子供つくるような人だし。」


「それは、ご主人様の問題ではないかと…寧ろ、子供を作れる立派なお体だと、誇って頂きたいかと…」


「そういうこと外で言わないでよね……はずいじゃん。」


 ご主人様は恥ずかしそうに少し顔を赤くされた。確かに私も少し無礼な態度でした。謝っておきましょうか…


「申し訳ございません…」


 ご主人様は更に恥ずかしそうに、赤くなられ、それを隠すようにコチョウ様の方を見て手を振っている。コチョウ様は嬉しそうに更に踊りながら手を振られた。



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