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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
859/957

859 朝食の時間前に

今回ベラドンナ

「あなたのせいで、私はとても穢れました…」


「随分とノリノリだったと思うんだけども?」


「ご主人様の前で、あんなことをやらせるなんて…」


 エーアイは、朝一番から昨日の晩のことについて結構しつこく言ってきた。


「あなたと同じことを私もしたんだから、お互いさまでしょう? 同じぐらい穢れたのだから、どっこいどっこいでしょ?」


「あなたの場合、そういうことをしてもおかしくありませんが…私はあんなこと初めてでした。」


「あら、私も初めてあんなことをしましたよ?」


「あなたの場合、そういうことしても平気な感じがあるのです。」


「痴女とでも言いたいのかしら?」


「はい。」


「失礼ね…」


「ですが、事実です。」


「事実じゃないから…本当に失礼ね。」


「……私が悪いのでしょうか?」


「知らないわ…」


「……先程から、何をしているのですか?」


「見たらわかるって言いたかったのだけども……」


 私は、先程からしていた作業を一度止めた。


「……カンナお嬢様の誕生日のプレゼントといったところかしら?」


「……服ですか? それでしたら、買った方が早いのでは?」


「今は、刺繍を入れているところよ。あなたは、ご主人様のために朝食でも用意しなさい。」


「……わかりました。無駄に、女子力が高いのですね。」


「あら意外ね、あなたの口から女子力なんて言葉が出てくるなんて。」


「あなたに対してだからこそです。」


「私のことは親友として見ているのかしら?」


「いえ、全く。ですが、良き友人とは思ってはおります。」


「少し傷ついたわ…」


「?」 


 グサッと刺さるような、事も平然と言えるエーアイの根性がとても羨ましいわ…子供も結構羨ましい、何かと充実した生活を送ってるのよね…


「いいえ、なんでもないわ。」


「…私は、あなたの様な、大人な女性は憧れではありますけどね。朝食の準備は私がしますのであなたは大人しくそこにいてください。」


「意外と、尊敬されていたのですね。」


「違います。」


「あらあら~、照れちゃって可愛いー!」


「ぶっ殺しますよ。大人しくしててください。」


「あらあらあら~、ツンデレさんかしら~?」


「ッチ、もういいです。」


「舌打ち! 舌打ちしましたね!」


「別にしてませんが?」


「あらあら、またツンデレさんかしら~?」


「もういいです。」


 エーアイは、怒ったのかそっぽを向いてしばらく口もきいてくれなくなった…多少はいいすぎた感もあったが、エーアイがツンデレしてるのは事実…

 大人しく、エーアイが朝食を作り終えるのを、刺繍をしながら待ってましたが…料理が完成する前に珍しくご主人様がお目覚めになられた…


「おはよう、ベラドンナ。」


「おはようございます、ご主人様。」


「……?」


「これは、明日のカンナお嬢様の誕生日に向けての準備でございます。服は何着あっても困りませんからね。どこかの、ツンデレメイドは中々、私服を用意しませんでしたけどね。」


「ツンデレ? んー…知らない人かな。」


 ご主人様はどうやら、エーアイのことはツンデレメイドとは思われないのですね。


「そうでしたか。」


「それよりも、カンナって誕生日明日?」


「そうでござますが…」


「何か用意しないと…」


「ご主人様は、真面目でございますね。」


「……メイドなのに用意する必要はあるの?」


「……メイドでしたら、確かにおめでとうございますと一言言うだけでも構わないのですが…そういうわけにはいきませんので。」


「?」


「カンナ様とは、ただのメイドとお嬢様という関係ではなくなりますからね…」


「?」


 ご主人様はまだ、理解されないのか、不思議そうな顔をしていらっしゃる。


「ご主人様の、妻に…カンナお嬢様とは…義母に当たる存在になったといえばご主人様もご理解いただけるでしょうか?」


「あっそか…そうだよね。」


「はい。」


「……ご主人様、朝食の用意が出来ました。」


 エーアイが、いいところで話を切ってきた。


「どうして2人は、一緒に食べないの? 一緒の方がおいしいよ?」


「ご主人様と同じ食卓を囲むわけには…」


 エーアイは、本当は一緒に食べたいのだけどもと言った表情でご主人様に何故同じ食卓で食事をとらないのかを話し始めた。


「既に、メイド服に着替えてしまいました。私は…ベラドンナも恐らくは、既にメイド…ご主人様と同じ立場というわけにはいきません。」


「誰も見てないし、平気だよ。それに、ベラドンナはさっきから座ったまま話してるし。」


「…私はまだ、メイドの時間には早いですからね。」


「…でしたら、私もまだ時間がございますので、ご主人様とご一緒させていただきます。」


「私もお願いします。」


「うん。」


 ご主人様は活き活きと色々な事をお話になられながら、朝食を食べられ始めた。2人は意外と仲がいいんだねと聞かれた時に、エーアイが、親友ですと言った時には少々驚かされたが、それ以外は普通の会話だった。



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