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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
854/957

854 姉妹話

今回カンナ

「これは、ミレイちゃんの。こっちは、カンナちゃんに…ラミアちゃんどこかわからない?」


「ミレイ、お姉ちゃん大好き! 結婚してあげるヨ!」


「? 姉妹じゃ結婚できないよ?」


 ミズキお姉ちゃんは少々困った顔でミレイの相手をしている。


「ミレイちゃん、少し大きくなった?」


「ミレイ、とっても、賢いヨ!」


「そ、そっか…賢いんだね。」


 ミレイがラミアの分も欲しい! とか言ってぴょんぴょん跳ねてお姉ちゃんから奪おうとしているが、いくた小さいミズキお姉ちゃんでもミレイが跳んで届くわけがなかった。ミレイは、お姉ちゃんの前でそれも欲しいヨ! とか言いながら蛙のようにピョンピョン跳ねている。


「ミレイちゃん、ダメだよ! あげないよ!」


「ケチ! ミレイ、お嫁さんになってあげないヨ!」


「えぇ…」


「ミレイ、とってもかわいいヨ!」


「そんな、売込みされても……」


 先程から、チラチラと姿を見せるお姉ちゃんの首元のネックレス。サクラお姉ちゃんの真似事か、銀色の十字架に鎖が巻きついているデザインのものを付けている。旅行中に買ったのかな。


「ミレイ! とっても、悲しいヨ! お姉ちゃん、いなかった…ミレイ寂しかったヨ!」


「そ、そうだね。ミズキもとっても、寂しかったよ。だからね、ミレイちゃん、奪おうとするのはやめて!」


 ミレイは、跳んでも届かないから、今度はお姉ちゃんの体をよじ登ろうとしている。どんだけ、食い意地が張ってんだか…


「こら、ミレイ、なにしてんねん!」


 独特な喋り方で現れた人はサクラお姉ちゃん。ミレイをミズキお姉ちゃんから引き剥がすと、そんなに欲しいならこれやるわと、何かを渡した。ミレイは、それで満足したのか、ニコニコし始めて、お姉ちゃん大好き! とか言い出し、抱き着き始めた。


「おー、おー、可愛いやつや。」


「あのね、おねーちゃん! ミレイ、知ってるヨ! エーアイ子供産んだ!」


「ん? そうみたいやな。」


「うん!」


「ミレイ、お姉ちゃん!」


「うちの双子ちゃんもミレイの姉弟やで。」


「ミレイ、嬉しいヨ!」


「そうか、そうか。なら、今から見に行くか。寝てるから静かにしないと、こわーい、メイドさんが怒るで。」


「うん! ミレイ、お利口さんだから! 大丈夫ダヨ!」


 サクラお姉ちゃんはそういって、ミレイを抱きかかえたまま、自分の部屋の方に向かっていった。何しに来たんだ…ミレイを拉致ってっただけじゃん。まぁ、アイツうるさいから丁度良かったけど。


「…カンナちゃんは、それでよかった? 皆おんなじ物を買ったんだけど…ミズキ、3人の好きなものとかあんまりわからなかったから…」


「お姉ちゃん、大丈夫。私はこれでいい。ありがと、お姉ちゃん。」


「エヘヘ…良かった。」


 ミレイの母親である、コチョウ姉と同じような仕草をよくとるが、お姉ちゃんの方が、可愛らしい。お姉ちゃんとコチョウ姉はどことなく似てるけど、お姉ちゃんの方が、プリプリしてて可愛らしい。コチョウ姉は仕草とかも加えて、可愛らしいが…整った可愛さといった感じかな。


「お姉ちゃんの水着姿みたいな。」


「え?」


「ここ、近くに海も川もない。私が、お姉ちゃんの水着姿見ることないから…写真見せて。」


「え? うーん…お姉ちゃんと違って、ミズキ見せれるほど体系良くないよ?」


「いいよ、私、お姉ちゃんの事好きだから。」


「そ、そっか…」


 今変な意味でとらえられたみたいだけど…まぁいいや。私はお姉ちゃんの後を付いて行って、お姉ちゃんとシエルの部屋に着いた。


「あれ、ミズキちゃん意外と早い帰りでしたね。」


 部屋に入ると、シエルが迎えに出てきた。どこかに行くわけでも、外に出るわけでもないのか随分といつもとは違う服装だ…パジャマ姿?


「おや? ミズキちゃん、カンナちゃん連れてきたんですか? 構いませんが…仲良かったんですね。」


「…ミズキ、みんなと仲よくしてるよ。」


「そうですね。ミズキちゃんはお利口さんですからね。カンナちゃんもゆっくりして言って下さいね。私は自分の部屋で大人しくしてますからね。」


 シエルは、フンスカいってきたが、取りあえず愛想よくニコニコと笑っておいた。シエルはお節介だからなぁ…私たちからの評価はいいけれど、お母さん達の中では、良くないみたい。ミズキお姉ちゃんはそのことを結構気にし始めたみたいで、さっきも、ここに来る途中にメイドがシエルの話をしてたのを耳を立てていた位だし。


「ミズキの写真。アヤメがとってくれたの。」


「アヤメちゃんが撮ってくれたの?」


「うーん…お姉ちゃんのカメラなんだけど、珍しがって、撮りたいっていうから貸してあげたんだって。写真のプリントアウトはお姉ちゃんがしたんだけどね。」


「ふぅ~ん…」


 なら、どうやってこの4人を写したんだろう。4人水着姿で並んでいるけれど、ミズキお姉ちゃんは頭一つ分ぐらい他の3人より小さい。サクラお姉ちゃんは他の人よりも、頭一つか二つ分くらい大きい。胸も他の人よりはそこそこあって、コチョウ姉の写真集に写ってた人と同じポーズしてても問題なさそう。お母さんと同じぐらいのサイズかな。


「お姉ちゃんの水着姿も、サクラお姉ちゃんも可愛らしいね。」


「お姉ちゃんは、最初、恥ずかしがってたけどね。」


「サクラ姉らしい。」


「うん。」


「…ミズキお姉ちゃんは、彼氏とかいるの?」


「えぇ!? いきなり、なに!? えっと…居ないよ? うん。」


「へぇ~…可愛いからモテそうなのに。」


「カンナちゃんも十分可愛いよ。」


「私は年相応じゃないからあんまり、可愛くないんだって…」


 まぁ、自覚はしてるけれど…ひそひそとメイドや、使用人の人らに言われてるのを聞くと結構悲しい。




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