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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
844/957

844 危険

今回カンナ

 突然目の前が爆発したかと思ったら、今度はいろんなところで爆音がする。リリアナたちが外に行ったのを狙ってたようにしか思えない。お母さんや、リリアナが敵に気づけないわけがないのだが、なにかトリックでもあるのだろう。


「ミレイ、大人しくしてて。」


「おねーちゃん! ミレイがやっつけるヨ!」


 ミレイは、私のいうことなんか一切聞かず、ちょこちょこと煙の方に走っていった。煙の中でミレイが爆発魔法を使おうとていたが、廊下の幅位の規模の爆発を起こせたが、大したことはなかった。土埃や、煙が収まったと思ったら、そこには1人突っ立っていた。気味の悪い、不衛生な緑色で、メイド長とかとは大ちがいな立ち方、髪の色、見た目、服装。そして、赤い眼がこちらを睨みつける。


「ズドーン!」


 ミレイが顔に先程と同規模の爆発を加えたが、ダメージは一切入っていない。


「ミレイ! 危ないよ! こっちに帰って来い!」


「ミレイつおいから大丈夫ダヨ!」


「大丈夫じゃないから呼んでるんだよ!」


 ミレイはやはり私のいうことなんて一切聞かずに敵に突っ込んでいく・・・


「…こいつが、ターゲットか。バカな奴。」


 声からすると…30代ぐらいか、その位のおばさんだが、無茶苦茶強い…シエルぐらい強い人ってこの人のことか。


「おい、奥で震えてるガキはお前の姉か?」


「ミレイ、答えないヨ!」


 ミレイが下からポンポンと爆発させているが、小規模な爆発ではダメージを与えれていない。


「そうかい。」


 敵の足元にいた、ミレイが蹴り飛ばされて私の所にまで吹っ飛んできた。


「ッ!? ミレイ、怪我はなない? 大丈夫? お姉ちゃんが治してあげるからね。」


「おねえちゃん、魔法使えない。ミレイ、使える。」


「ミレイ、1つだ気しか使えないでしょ。」


「ミレイ、つおいヨ!」


「お前骨折れてる。しばらく動くな。」


「動けるヨ!」


「動くなって言ったの、バカなの?」


「バカじゃないヨ!」


 ミレイの肋骨が折れてる…お母さんに言えばすぐに治るからいいけど、お母さんに言えたら助かるってだけで…私じゃ何もできないのは事実。


「なんだい、睨みつけて。か弱い姉を守るために勇敢に突進してきた自分の妹が怪我をさせらて憎いのかい? もっとも、そっちのチビがしたことはただの蛮勇に過ぎないけどね。」


「……」


 ゆっくりと、敵が近づいてくる。


「お前、何人殺した。」


「? ここのやつらは誰も殺しちゃないよ、もっとも、これまでにという話なら、両手どころか、100より多いね。1000近く入ってるんじゃないかい?」


「敵は排除したということ…」


「そうさ、敵は排除した。よくわかってるじゃないか、だから私たちは卑怯な手とはいえ、敵を排除するために動いている。」


「……お前、ミレイ怪我させた。」


「ケガしてないヨ!」


「ミレイ、骨折れてる。気付かないとかバカ過ぎ、アホ過ぎ、マヌケ過ぎ。でも、こいつ、敵。敵排除していい。これはピンチ…だから……」


「?」


「?」


 ミレイも、敵も私がブツブツと何かを言っているのを不思議そうに眺めている。


「…だから……殺してあげる。」


「ハッ! 面白い冗談だね! さっきまでビビりまくって震えていたのはどこの誰だい!?」


「お前、気づいてない。お前震えてる。お前、見てはいけないものを見たから…お前はもう死んでるよ。苦しそうに、もがき苦しみながら倒れて、動かなくなったから。」


「…? 頭でもぶつけたのか?」


「そう思うのも無理ない。だって、あなたの命を吸い取るのが私の眼だから。普通に生きれるわけない・・・出来るわけないんだよ…お母さん。……また、やっちゃった…………ごめんなさい、サラ。」



「おねえちゃん! おねえちゃん! おねえちゃん! おねえちゃん!」


 ミレイが耳もとで大声で騒いでいる。


「ミレイ、うるさい。」


「おねえちゃん! ぼーっとしてたヨ! なにしたの!」


「…あれは?」


「あれ? あれってなーに? ミレイわからないヨ!」


「侵入者…」


「たおれちゃったヨ! ミレイがこわすぎてたおれちゃったんだヨ!」


「お前、肋骨折れてる。」


「おれてないヨ!」


「折れてる…」


 ミレイの体にツンツンと触ってみるとミレイは悲鳴を上げ始めた……本気で気付いてなかったのか。


「いたいヨ! おねちゃん、いたいヨ! いたいヨ!」


「……お母さん来るの待つ。」


「いたいヨ! エル! いたいヨ!」


 嫌でも耳に入るほどの大声でミレイが騒ぎ始めた。すると10秒と経たないうちに天井が崩れて、お母さんが矢のように一直線に降りてきた。


「大丈夫ですか!? アワワワワワワ…マスターに殺されちゃいますよぉ…」


「治したらばれない…」


「あ! そ、そうですね! そうですよね!」


 お母さんは温かい光をミレイにあて始めた。あて始めると、ミレイが騒いでたのが嘘のように静かになった。


「ミレイ、うるしゃくしたヨ! でも、泣いてないヨ! ほめてほめて!」


「ミレイちゃんお利口さんですね! 怪我したのはマスターに内緒ですよ?」


「流石に、報告しないのはマズいじゃろ……」


「ダ、ダイジョウブデスヨ!」


「大丈夫とは思えないのじゃ…」


「まぁ、ちゃんと謝りますけどね…」


 お母さんはもう治し終わったのか、私の方に来た。


「ミレイちゃんってスっごく強かったんですね。カンナちゃん守ってくださってありがとうございます!」


「ミレイ何もしてないヨ! 勝手に倒れただけだヨ!」


「勝手に倒れたか…息はしてないようじゃが?」


「わ、私知らない!」


「……そうですか? まぁいいですけど。」


 リリアナはこっちを見て何かを考えている。



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