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交通事故で死んで女神に異世界に送られた3人は  作者: あかあめんぼ
未来編
814/957

814 拷問

今回ベラドンナ

 先程、お嬢様を危険な目に合わせるとは何事かと少々説教とはいかないが、注意をしていたら私がミズキお嬢様に叱られてしまった。

 そして、今さっきお嬢様方を追いかけていた籠の中で閉じ込められている女を籠ごと移動させていたらご主人様に見られ、拷問する気? 等と言われてしまった。遠回しに拷問するなと言われてしまった。流石の私でも、ご主人様の意思に反することは出来ない。


「取りあえず、拷問部屋に放り込んだはいいものの…」


 最初に見た時の真っ赤な眼は今は眼全体が真っ赤だったのが、白いところがあり、私やエーアイでは青い部分が彼女の場合は赤い。それよりも特徴的なのは耳。リリアナ様と同じエルフ耳。確かに先程の牙を出していた顔ではなく、今の様な落ち着いた表情では美人だと言える…


「拷問せずにどうやって情報を絞り出せというのですか。無理矢理やっては、ご主人様の…」


 身動きを取れないように拘束具を付けられている彼女を見て、私になにが出来るのか…


「お! やっと見つけましたよ! 変なところにおられるので探すのに時間が少しかかっちゃいましたよ!」


「シエル様?」


「…意外に綺麗ですね。」


 それは、私が拷問をしてズタズタにしているとでも思ったのか、彼女のことを綺麗だと思ったのか私には理解できなかった。


「ふ~む…こいつが、ミズキちゃんを怖がらしたんですね! 許せませんね! 仲間がいる筈ですよね?」


「いえ、まだ何もやっておりませんので情報は何も…」


「ッチ、またリョウ様ですか? あの人甘ちゃんですからね。まぁ、仕方ないですよね。リョウ様ですし、ベラドンナ様は出来ないと思うので私が代わりにしてあげますよ。その代り、ベラドンナ様は部屋の外で待っててくださいね。」


「よろしいのですか?」


「何がですか?」


「いえ…このような仕事を変わっていただくなど…」


「ベラドンナ様も他の人にこういう汚い仕事やらせないようにしてるじゃないですか。一緒ですよ、でも! 私のイメージダウンに繋がるので、絶対に見ないでくださいね? 絶対ですよ!?」


「わ、わかりました…」


 シエル様は私の手を引っ張って外へと追い出す。外でてすぐに中から物凄い音や、悲鳴が聞こえた始めた。この部屋自体に防音結界でも張っておくべきだったかも知れない。


「ベラドンナ様、ちょっと腹が立ってたのでやりすぎちゃいましたけど…壊してませんのでセーフですよね?」


 シエル様は拷問を始めてから10分ほどで出てこられた。拷問にしてはかなり早いが、中から聞こえた悲鳴や、鈍い音から察するに物凄い事をしたに違いない。シエル様は時間の妖精とかそんな感じの妖精だったはずなので、時間弄った拷問とかもされたのかもしれませんね。


「構いません。」


 本当は拷問などする必要もなく相手の記憶や情報を抜き取れるのだが、ご主人様曰くそれも拷問らしいので、私には出来ない。シエル様は記憶を奪う何てことちょろっとやりますからね。現に最低2人の記憶と肉体を奪ってますからね…シエル様はわざと、痛めつけるような拷問をされたのは、先程上でミズキお嬢様が襲われたというのを聞いたからに違いない。過保護すぎるとも思うが、我が子が襲われたと知れば私でもただでは済まさないと思う。


「しかし、驚きましたね。10年近く調べたのに…今になってやっと掴めましたからね。こいつがアホなのが助かりましたね。」


「それはどういう意味でしょうか?」


「古代エルフですよ、エーシェントエルフとも言いますね。おとぎ話になる位昔の存在ですよ。銀髪青目か、緑髪赤目のどっちかかその両方かと思ってたんですけど…どうやら両方いるみたいですね。それで、こいつの体を少々調べていると、ダークエルフの先祖に当たるようですね。どこで肌の色が黒っぽくなったのか気になりますけど、私生物学者じゃありませんので調べる気はありません。で、こいつやっぱり仲間がいるみたいですね。」


「仲間?」


「はい、ミズキちゃん達がいた場所にある祠で待ち合わせにしていたようですが、なぜかそこにいた4人が気になってみていると、うち一人はエルフだったのを気付いたので、話しかけようと近づこうと思ったら逃げ始めたので追いかけたそうです。」


 その話だと、この女は危害を加える気は無かったということになりますが…


「それで、自分が攫われたことを仲間が知れば報復しに来ると言ってましたね。」


「報復?」


「はい、何でも…私ぐらいの人が数人いるとか何とか…」


「シエル様クラスの戦闘力がということでしょうか?」


「みたいですね…自分で言うのもアレですけど、私そんなに強くないので大したことないとおもいますよ? 私の場合は感知型だからというのもありますけど…」


 確かにシエル様は非戦闘型の能力が豊富にあり、感知能力に関してはかなり優れておられる。シエル様には死角がないと言っても過言ではない。シエル様は結界を破る術等、様々な術をお持ちで感知型と言っていいかどうかは怪しいが…汎用型ではないが、シエル様はありとあらゆる場面に対応することができるでしょう。


「しかし、ベラドンナ様の様なゴリゴリの近接型でしたら、私なんて大したこと無いと思いますけど。」


「私は近接型というわけでは…」


「え…でも、此間」


「その話はおやめください。ご主人様に3日経ったのにもかかわらず未だにまともに挨拶すらさせていただけないのです。」


「えっと…ご、ごめんなさい…」


「いえ、それよりも彼女はどうしますか?」


「裁判ですか? まぁ、無罪か懲役2,3年程度ですよね…」


「無罪だと思いますがサクラ様が何といわれるか…」


「あー、凄く怯えてましたからね。普段強気な人が怯えているとなんかこう…来ますよね。」


「……リリアナ様が何といわれるかも関わってくるかと思います。」


「あ、じょ、冗談ですよ? リリアナ様は…何も言わないか、サクラ様に逃げるとは何事か! とか言ってるんじゃないですかね?」


「ですが、リリアナ様が最初にメイドに伝えたそうですよ。サクラが追われているから判断はお前たちに任せたぞ。と言われたので、助けに行ったとラァラが言ってましたし。」


「リリアナ様が? 自分で行かない辺りが相変わらずツンデレですね!」


「違うと思いますが…」


「まぁ、リリアナ様らしいじゃないですか! 取りあえず、こいつは裁判にかけてしまいましょう。こいつの仲間はどうやら話が通じるような連中じゃないみたいですので、返り討ちにしてしまいましょう。」


「わかりました。その方向で話を進めておきます。」


 シエル様クラスの戦闘力…お館内に何人ほどいるでしょうか、セバス、ラァラはシエル様よりは戦闘能力は高いのは確かですし…今のエーアイは恐らく使い物にならないでしょうし、ホワイトの方を使えば問題は無いか…私を含めてシエル様以上の戦闘能力を持つのは4人だけか…奥様方やお嬢様方を含めればもっといるのだが、勝手に戦力として数えるのは間違っているだろう。

 本当はリリアナ様一人いれば、大分と戦力としては申し分ないのですが…シエル様3人分の実力を素で盛ってらっしゃいますし。ご主人様のあの異常すぎる回復力も厄介ですし、コチョウ様の氷も厄介極まりないですからね


「じゃあ、私戻りますね。こいつはしばらくここで閉じ込めておけば問題ないですよね。まぁ、何かしら危害を加えようもんなら命そのものに苦痛を与えますからね。痛いじゃすみません。」


「わかりました。」


 シエル様は拷問部屋を出て行かれた。私は、エーシェントエルフの女を地下牢獄に移してから地上に戻った。



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