811 夕食
今回エーアイ
「やっはろー! コチョウだよ!」
「…どうされましたか?」
「え!? えーっと、ミレイちゃん来てるでしょ? 迎えに来たの。」
コチョウ様は夕食前に私の部屋に尋ねてこられた。
「ミレイ様ですか? お呼びします。」
「ミレイちゃん! おかーさんだよ! 一緒にご飯にしよっ! 今日はちゃんと早く帰って来たよ!」
呼びに行こうといたら、コチョウ様は姿が見えたのか大きな声でミレイ様を呼び始めた。ミレイ様は明らかに嫌そうな顔をしてラミアにくっ付いた。
「エーアイ、入っていい?」
「どうぞ…」
「ミレイちゃん! ラミアちゃんにまた迷惑かけて! ダメでしょ!」
コチョウ様は入ってもいいと言った途端部屋にお邪魔すと言ってはいるなり、ミレイ様に向かっていった。
「迷惑じゃないヨ!」
「迷惑だよ! ミレイちゃんラミアちゃん困ってるよ!」
「困ってないヨ!」
「ミレイちゃんが決めることじゃないでしょ!」
「決めることダヨ!」
「ミレイちゃん!」
ラミアは2人に挟まれて居心地悪そうにしている。
「……あのお夕食は私がおつくりしますので、どうぞ、召し上げって下さい。」
「え? エーアイに悪いよ…それに、メイドさんが待ってるだろうし…」
「無理とは言いませんが…」
「ブッブッブッブッブ!!」
「ミレイちゃんが迷惑かけてごめんなさい。」
コチョウ様は深々と頭を下げて謝ってきてくださった。
「コチョウ様、大丈夫ですよ。」
「エーアイは優しいね…メイドさんたち大丈夫かな。」
「ベラドンナのメイドですので、勝手にしてると思いますよ。」
「そっか…ミレイちゃん帰ったらわかってるよね?」
「ちらない! おかーさん嫌い!」
「おかーさんがミレイちゃんに何かした?」
「おねーちゃんからひきはがしょうとしたヨ!」
「それは、ミレイちゃんが悪いんでしょ!」
コツンとコチョウ様は軽くミレイ様の頭を叩いた。
「ウ、ウ、ウ…」
「あ…ミレイちゃん痛かった? ごめんね…」
ミレイ様が涙目になったので、コチョウ様は慌てて謝り始めた。
「おねーちゃん! おかーさんがいじめるヨ! おねーちゃん!」
ミレイ様は涙目で、ラミアにしがみつく。
「…コチョウお姉さんごめんなさい。」
ラミアはまるで、自分が何か悪い事でもしたかのような、しゅんとした態度でコチョウ様に謝った。
「ラミアちゃんは悪くないよ! ミレイちゃん! おねーちゃん凄い迷惑してるよ!」
コチョウ様は一度私を見るなり、直ぐにラミアに大丈夫だと言い、ミレイ様に注意を始めた。
「してないヨ! おねーちゃん、ミレイの事だいしゅきだから!」
「また、そんなこと言って!」
「お嬢様方、夕食の用意が出来ましたよ。」
ホワイトと、ラーシャ、リーシャが既に夕食の用意をテーブルに並べている。
「…本当にごめんね、エーアイ。騒がしくしたのと、ご飯…」
「構いません、ラミアも楽しそうですので。」
「良かった…怒ってないよね?」
「いえ、怒って等おりませんが…どうかされましたか?」
「え!? いや、怒ってないなら別にいいんだよ…」
「そうでございますか…」
コチョウ様達は席に座られた。最近なら、ホワイトも一緒に食事をするのですが、今日はラーシャ達と一緒に端で並んでいる。
「コチョウ様と話されないのですか?」
しばらく見ていると、そっと寄ってきてささやきにきた。
「コチョウ様と話すことがありませんので。」
「それはそうかもしれませんが、コチョウ様、お嬢様方と楽しそうに喋られてますよ?」
ラミアとミレイ様の間で何かを話されている。
「ラミアお嬢様もコチョウ様のことは好きだと言ってましたからね。コチョウ様のことを面白いといってましたけど…」
コチョウ様が来ているからか、ラミアの事をラミアちゃんとは呼ばず、ラミアお嬢様と呼んでいる。
「あなたも、こっち側の人だと思うんですけど…」
「何を言いますか、私は…ラミアちゃん私が育ててもいいんでしたら、そっち側に行きますが?」
「子供を取引条件に使うのはどうかと思います。」
「子育てできないあなたの代わりをすると言っただけです。」
「産めば、自分でできます。」
「それは、そうでしょうけど…1人では育てられないのでは?」
「私とこれがあれば全ての情報が集まります。」
「インターネット代わりにそれ使ってたのですね。」
「何か問題でも?」
「いえ、それ以上に便利な使い方があるのですが、自分で見つけますよね。」
「…まぁいいでしょう。」
そっと、隣の席を引いたが、ホワイトは椅子を元に戻してダメですよ? とにっこりと笑った後元居た場所に戻った。




