81 王都生活10日目夜 建築士人工知能
今回は今井君視点。
ふむ・・・これが家ですか?
俺管理しないかならな?リリアナの屋敷じゃないんだからさ・・・対抗したかったの?
(私は常に最善を尽くしていただけですが・・・。)
お前、人工知能ってレベルじゃないだろ・・・。
(屋敷の間取りの説明はどうしましょうか?)
こいつ完全無視ししやがった・・・。
部屋の数とキッチンと風呂とトイレさえわかればいいけど・・・。
(部屋の数は3階建て部分で18部屋です。)
「メイドでも雇う気かよ・・・。」
確かにすごいな・・・一回り位小さいリリアナの屋敷みたいだな。洋風建築か・・・って俺のスキルでどうやって、カーテンとか絵画とか作ったんだよ・・・。一足早めに来てよかった。
(最適化の際に可能な限りのことをやりましたが・・・この先は主の許可が必要かと思いまして現在最適化は中断しています。)
なんの許可だよ。
(スキルの統合の許可です。)
お前そんなんまでできるのかよ・・・。
(物体を作る魔法を一つにまとめるべきかと思われます。)
お前の好きにしていいよ・・・まぁ、俺の考えはある程度理解できてるのだよな?
(了解しました。では、次の説明をします。キッチンの数は3階建て部分で3つ各階層に一つです。風呂の数3つ、1階層に2つ、2階層に大浴場が一つです。)
お前確実、空間魔法でいじってるだろ・・・。
外で見たときリリアナの屋敷より小さかったと思ったけど・・・こいつに頼むのは危険だな。しかも、3階建て部分ってことはそれ以外の場所も存在するってことか・・・。
「だれがこんなに無駄に広い屋敷に住むんだよ・・・5LDKでよかったんだよ。」
(主の部下たちの数を考えたらまだ足りなくなる予定ですが・・・。)
部下なんていないだろ・・・。お前そんなのまで作ったのかよ?
(リストを見ますか?)
いや、見たら死ぬからいい。
(では、開示します。)
話聞いてたか・・・?
(序列順に開示します。)
1 人工知能
2 ベラドンナ
3 鳥
4 バカ犬
序列外 樹木族、魔犬種
おい、なんかおかしくないか?
(以上が序列順です。)
何でお前までちゃっかり1番入ってるんだよ・・・俺の一番ペットは鳥だろ。ベラなんとかって誰だよ。それとバカ犬は死んでいるからな?序列外ってなんだよ・・・全員しらねぇえよ。心当たりあるのが3つだけだぞ?
(そろそろ、リリアナ様達がここに来る時間ですよ?)
「もうそんな時間か・・・。」
ってなるわけないだろ。俺、あいつらの相手する勇気なくなったわ。もしかしてと思って来てみた結果だよ。お前に任していたのが失敗だったな。
(完璧な計算によってこの家は設計されています。その辺にいるヘボ建築士よりは100倍ましな建築物だといえます。)
おまえ、急に口悪くなったな・・・。俺はちょっとおしゃれな家にでもなれば・・・程度だったんだが。
「おおーすごいのーでかいのー!!」
リリアナの声ここまで聞こえてるじゃん・・・。ギルドまでの徒歩での距離はそんなに変わってないはずだしな・・・。
「あははは・・・いやぁー実は俺も予想外に大きな家になってしまってね?」
「ね?じゃないわよ・・・どんなだけ金かかってるのよここの家は・・・。」
「えっと、30万マナヴぐらい?」
「そんな値段なわけないでしょ?」
あれ?3000万円ぐらいの価値の土地だったんだけど・・・実は土地代だけですなんて言えないしなぁ。
「ほんとにいいところねー。」
ちゃっかりジンジャーが紛れ込んでるんだが・・・それは。
(計算の範囲内です。)
それお前のだろ・・・。もういいわ、諦めるわ。ここに住むんだからまあいいけど・・・いいこと思いついた。
(・・・。)
時間すぎちゃった・・・。すいませんでした。




