71 王都生活8日目夕方 図書館倉庫の整理をしました。
今回は今井君視点。
「図書館の倉庫整理なんて地味な仕事がなんで依頼書にあるのよ・・・。」
「あ?お前この依頼の重要さわかってないだろ。」
「何よ。こんなのに意味があるわけ?」
「俺にはあるけどね。」
「だからって・・・こんな依頼受ける意味はあったの?」
「俺には十分役立ってるぞ。」
吸血鬼対策をしないといけないんだからな。1000年前だか知らないが、吸血鬼も魔族なら英雄と戦ってるだろ・・・っていう結論だったんだけど。
「吸血鬼に関してはほとんど書いてないな・・・。」
「当たり前でしょ。吸血鬼なんて魔族の中でも魔王と対立してるような種族よ。あーでも吸血鬼の王っていうのは今回の魔王よりは圧倒的に強いらしいけど・・・。1000年前の魔王ですら吸血鬼の王には勝てなかったらしいし・・・。」
「・・・。」
「さすがのリョウも今のにはビビったのかしら?」
「お前の目に俺はどういう風に見えているのか聞きたいな・・・。」
「聞きたい?」
「いや、聞く気ないけどな。」
やばい連中に目つけられてるじゃん・・・。これはあれか、異世界転生補正とかで何とかしてくれるってやつだよね?先輩はそういうのは基本ついてくるものなんだが・・・自分で考え行動するしかないようだなって言ってたしなぁ・・・。
「ふーん。」
ジンジャーはさすがに感づいているのか?
「なんだこの本、死神について・・・か。」
「死神なんて迷信よ。」
「迷信なんて言葉がこの世界にあったのか・・・。」
「死神は子供にいうこと聞かせるためのような存在でしょ?」
「へぇーそうなんだ・・・。」
文化の違いっていうのはこの世界に来てからやたらと感じるようになったな。死神はどうやったら子供にいうこと聞かせるんだ?魂取りに来るとかか?それって老人の方が怖いと思うんだけど・・・。
「いま、何の魔法使ってるの?」
「何ふざけたこと言ってるんだよ・・・こんな狭いとこで使えるわけないだろ?」
「え、でもそれ魔法でしょ?」
ん?ジンジャーが指さしてるのは・・・この本かよ。呪われてましたとかシャレにならないから・・・。
「俺がやってるわけじゃないけど・・・なんだこりゃ?」
「私に聞かないでよ。」
「だよなー。」
本から出てきた魔法陣から光が・・・まぶしいって至近距離で何すんだよ!!
「何処だここ?暗くて何もないな・・・。」
「何かあっては困るだろ?」
「何に?」
ん?誰としゃべってるんだ?
「誰だお前?」
「薄々気が付いているのではないのか?」
「死神か・・・、魂をとりに来たのか?悪いけど俺悪いことしてないけど?」
「なんだそりゃ。いや、あの魔法が発動したということは・・・。」
「お?これ実は勇者様でした、パターンか?」
「いや、あれは、俺の憑いてたやつが書いた本だったからな・・・もうすぐ死ぬかどうかを調べる魔法だったと思うが・・・あいつ魔法に失敗して俺を本に閉じ込めやがったんだよ。」
この死神なんか人間みたいな行動をばかりだな。
「まぁ、もうすぐ死ぬかどうかはこの魔法が発動すればわかることだったんだが、随分と久しぶりに人が来たが・・・お前を見るに俺はどこかにしまわれていたようだな。」
「おい、それって俺が死ぬってことか?」
「さぁな、もうすぐ死ぬってだけだしなぁ・・・見たところ病気とかじゃなさそうだしな。」
つまり、近いうちに殺されるってわけか・・・。
吸血鬼だろうなぁー。
「まぁ、死ぬとは限らないけどな。死ぬのわかってればそれを避けることも可能だろ?」
「そういう考え方もできるわけか・・・。」
「お?時間だな。せいぜい短い人生を健康に生きろよ。」
「死神に言われたら調子狂うな・・・。」
「光るだけ光って何も起きてないじゃない。」
「え?あ、そうだね・・・。」
こっちでは、何も起きてないのか・・・。死期が近づいているのを調べるために作ったとかどこの誰だよ。
「だいぶ片付いてきたわね。もう一息よ。」
「そうだな・・・。」
ジンジャーやる気満々じゃん。俺適当に普段読めない本読みながら片づけてるのに・・・。
今回も特に書いておくことはないと思います。




