557 研究生活16日目深夜 夜戦 その4
今回リョウ
結構粘ってたら、決着は一瞬のうちに着いた。シエルが不意打ちを仕掛けたからだ・・・
「あ・・・」
マント女の10枚羽根も全部消えて落下し始めた。
「ああ、っとと。」
自分でも過去最高速度で、移動した気がするぞ・・・シエルめ。
「何してるんですか?敵の事わざわざ、助けてっていっても完全に急所射貫きましたからね・・・助かる見込みはないですけど。」
冷たい風と、月明かりでさらに冷酷さが出てるな・・・まじで冷たい女だな。
「にしても、これからって時に撤退されましたからね。一人仕留めれたんで良しとしましょうか♪」
全然よくないだろ・・・胸貫通してるじゃん。
「よくもこんなことできるな・・・」
「リョウ様こそ、生意気にお姫様抱っこしてるなんて・・・敵ですよ?それ。」
その時、マントが飛んでった・・・
「やっぱりか・・・シエルのせいだからな。」
「何がですか?」
え?こいつ、これが見えないのかな?髪の色は白くなってるし、質も全く違うけど、いつものメイド服じゃないから、よくわからないかもしれないけど、エーアイじゃん。それともそっくりさんかな?シエルの反応的に・・・エーアイだったら、まず、勝てる気しないけど。
「どっちかわからないから、治すしかないのかな・・・」
「正気ですか?敵ですよってば・・・それに、私でもそれは治せませんよ?ましてリョウ様じゃ無理ですね。」
「無理かどうかは、全部俺の決めることであって、シエルの決めることじゃない。」
そっと地面に置いて、痛いから、やりたくないけど、仕方がないからやり始めることにした。
「こっちも痛いけど、見てて痛そうなそれも直してやらないとね・・・まだ生きてるっぽいし。」
「治して、相手の情報聞きだす気ですか?リョウ様にしては頭回ってますねって言いたかったですが、その傷じゃ、治せません、変なこと言ってないでそれ、さっさと始末してくださいよ。」
「可愛い顔して、恐ろしいことしか言えないのか・・・冷酷女め。」
「冷酷とはひどいですね、私みたいな心優しい妖精はそういませんよ?気配りもできますしね。」
何処がだよ・・・そんなことよりも、早く治さないと。
「あんまり、見られたくないんだけど・・・この調子じゃ無理そうだから、諦めるよ。」
「何がですか?それ治すとか意味の分からないことを諦めるってことですね、わかります。」
「違うし、この人はちゃんと治すから・・・」
「無理なこといつまでも言ってないでさっさとしてくださいよ。それともあれですか?この人が美人だから、惚れちゃったんですか?私がいるじゃあないですか。」
「どの口が言うんだよ。」




