50 オートパイロット・スピアーの完成。
今回も今井君視点。
「おい、お前のスキルで暴走させてたのじゃないのか?」
黒いフードを被った男がいう。
「確かに過剰反応はやったはずだが?」
黒いフードの男二人がなにかを会話している。
「しかし、全然暴走していなかったが?」
「暴走したからあの火の犬に襲われてたんだろ?」
「これでは俺たちの何もできてないと思うが?」
「ちょくちょく邪魔をしろというのが依頼だろ?」
「なら問題ないのか・・・。」
「今のところわだがな・・・。」
男たちはどこかへと消えていった。
「ねぇ!聞いてるの?どのクエスト行くのかはっきりしてよ。」
「あ、じゃあ、これで。」
「このクエストでいいの?依頼書みるにかなり簡単な仕事だけど・・・内容と成功報酬の額が違いすぎない?」
「だからこそ、行くべきなんだよ。」
王都生活3日目でわかったことは、運命の歯車が動き出したって感じじゃないのかなぁ?こういうことは先輩たちは気づいてないんだろうな・・・。
「詐欺かもしれないのに。」
「その時はその時だろ。」
そういう可能性もあるのか。そのときは勉強になりました。この野郎でいくか。
「トワイライト・スピア初の依頼だから、張り切っていくわよ。」
「お前とは2回目な気がするけど?」
「チームとしては初めてでしょ?」
「そういうことにしておこう。」
チームか・・・。そういえば、他の魔導士たちのチーム名はなかなか痛い名前が多かったな。例えば、正義の反逆者とか炎帝の怒りとか・・・。このギルドの名前もマスターのチーム名巨人の勝利から来ていて、巨人の涙とか、ここでは、そういうのは痛い目で見られるわけじゃないんだな。
「この依頼書通りだったら・・・。村の魔除けの結界の魔力が減ってきたから継ぎ足してほしいっていうことになるんだけど、普通は魔除けの結界なんて、ただの村人の魔力でも十分なんだけど・・・。」
「魔力を他に使えないもしくは、魔力そのものを使えなくなったとかじゃないの?」
こういう場合はこういうのが典型だなとか以前先輩言ってたから間違いないな。
「その可能性もあるのね。」
「この村って遠いのか?」
「それなりに遠いけど、魔動力式四輪なら1時間足らずで着くわ。」
「魔動力式四輪ってことはそれ以外のエネルギーで動く四輪もあるのか?」
王都にいたけど馬車をたまに見ただけだったから、てっきり文明遅れてる系の異世界という先輩論を信じていたが、車あるのかよ・・・。
「それ以外には馬車ぐらいしかないわよ。」
「あ、そうですか・・・で、その魔動力式四輪とはどこで借りれるの?」
「このギルドが持ってるからそれ借りればいいんだけど・・・。」
「じゃあ、さっさとクエストに行こう!」
「そっちじゃなくてこっちよ。」
ジンジャーはクエストの受付のお姉さんに何か話している。
「大丈夫だって。こっちよ。」
借りる許可とりに行ってたのか。
「これが魔動力式四輪ってやつか!!」
SF映画に出てくるようなデザインでもなく日本や外国の車のようでもなく、馬車のようでもなく、独特なフォルムをしているのか・・・。てっきり馬車の馬なしみたいなんかと思ってたぞ。
「そうよ、乗り心地はまぁまぁだけど・・・これ運転するだけの魔力を流し続けるのが疲れるのよ。」
車の中は広い馬車と同じぐらいなのか?日本の8人乗りより広いぞ・・・。
「ハンドルはハンドルのままじゃないんだ・・・。」
「ハンドルは知らないけど、これが魔動力式四輪の操作玉よ、これに魔力を流して操るのよ。これに乗れるのは基本は魔導士ばかりよ。」
まぁ普通の人もある程度なら魔法は使えるらしいけど・・・魔力操作が必要なわけじゃないからね・・・。
運転の仕方も魔力流して自分の動かしたい方へ行けって念じるだけって・・・日本の運転より楽なんじゃないの?
「じゃあ、出発するから。」
「オーケー!!」
車で寝ころべるぐらい広いってキャンピングカーみたいだな・・・。魔力操作と魔装を組み合わせて槍を手を使わずに操れるかの脳内演算の結果が今出たか・・・。もう少し早ければ、あのケロベロス戦に役に立ったと思うけど、まぁいいか。
「この技をオートパイロット・スピアーに決定。」
俺の思い通りってほどじゃないけど・・・かなり思い通りに動く。まだ、まっすぐに飛ばしたりすることしかできないのか・・・。これって槍武道術に入るのか?
「あんまり勝手なことしないでよ?借りものなんだから・・・。」
「その位分かってるって。」
ジンジャーは心配性だな。俺はとりあえず目的地までこれで遊んでおくか。
今回はこの技について書いときます。
『オートパイロット・スピアー』
・魔装槍投げの応用で魔力操作によりある程度の自由な操作を可能にした。
・槍武道術の一種でに属する。
・練習すれば自由自在に操れるようになる。




