492 旅の10日目昼 マスターとお昼
今回はシエル
「マスターお昼にしましょうよ、あそこのお店とか美味しそうですよ。」
「蕎麦屋?そばはあんまり好きじゃないからなー、あ、私あそこがいい!」
「団子屋ですよ?私はお昼が食べたいんですけど。」
「シエルホントは食べなくてもいいんでしょ?だから、あそこでいいでしょ!」
「栄養バランスが偏り過ぎです、それならあそこにしましょう!」
「あそこ、食堂みたいじゃん、私嫌だよ!今日ぐらいお菓子いっぱい食べるの!和菓子私好きなんだから!」
そういえば、リョウ様も、和菓子好きでしたね・・・先ほど、こちらには気づいていない感じですが、羊羹頬張ってましたからね。マスターと同じもの買ってましたし・・・
「それでもだめです!そのたまにが一番ダメなタイプの人間が言うんです!」
「でも、エーアイは頼めばお菓子いくらでも作ってくれるよ?」
「途中から幻覚でも掛けられてるんじゃないんですか?エーアイ様だってずっと、マスターの相手をしてるほど暇じゃないんです。屋敷の広さに対して3人ですからね。リョウ様が全く何もしないので、エーアイ様とベラドンナ様が大半してるんですよ?」
「なんで、私が怒られないといけないのよ!私関係ないもん!」
「そうでしたね・・・リョウ様を貴族の人の前に出したら、ちょっとまずいですからね。」
「なんで?」
「なんでって、あんなに適当な人がちゃんとしてる人の前に出せると思いますか?」
「ベラドンナだって、たまに敬語とか使ってないじゃん!」
「ベラドンナ様達はリョウ様がフレンドリーに接しろとか言うから、言葉遣いを出来るだけ柔らかくしてるんですよ!」
「それでずっとあんな感じなのか・・・外じゃちゃんとしてるの?」
「そのはずですけど?」
「ベラドンナとかって外行くときもあのカッコ?メイドなの?」
「どちらか片方が、ですが。メイド姿は大体エーアイ様ですね、ベラドンナ様がドレスを着てますよ?」
「ベラドンナのドレス姿・・・うう、負けた。」
マスターはなにを想像されたんですかね???
「・・・マスターオーダー取りに来てますよ?」
「え?オーダー?って、うどん屋じゃん!私は言った記憶ないよ!?」
「話に夢中でしたからね、席に着いたことすら覚えてないんじゃないんですか?」
「うん・・・取りあえず、この卵乗ってるやつ。」
うどん屋の店員はオーダーを取って帰っていった。
「私、こんなはずじゃなかったのに・・・」
「ちゃんとした物をそれでも選ぶんですね。」
「当たり前でしょ!?だって、シエルのおごりだから、一番高そうなのを選んだんだから!」
「ッ!!」
私に払わせる気ですか・・・全く、腹黒ですね!
うどんと卵結構あいますよね!




