478 旅の9日目夜 飲み会続行
今回はベラドンナだと思う
「なんや?まだうちが飲んでるっていうのになんでここで、泣くねんな。折角今からベラドンナと飲み比べするっていうのに。」
「だって・・・」
「確か、コチョウやったな?ほら、ここに、経験豊富そうな美人のお姉さんが2人もおるで?ほらいってみ?」
「経験豊富ってもしかして私も入ってるんですか?」
「当たり前やろ?そんな露出多くて、長生きしてるんやったら、100回ぐらいあるんちゃうん?子供とかおったりするんか?」
「いないです。」
「なんで敬語やねんな!うちらはもう友達やろ!今日の敵は明日の友とかあったやろ?」
「一日も経ってないです・・・それに鬼は怒らせたら怖いと聞きますから。」
「よーそんなんやつがうちらにあんなことしてくれたな!どついたろか!」
「そのことはすいませんでした・・・」
「おもんないなぁーはよ、ベラドンナこーへんかな。この子も泣きやまへんし・・・てか、この子もベラドンナに会いに来たんやろ?ベラドンナモテモテやなぁー、確かに何処行っても男たちは一回はチラ見しとったからなぁ・・・」
「残念ですが、私はモテモテではありません。」
「うぉ!なんやねん、いきなり出てくるなや!驚いたやんけ!」
「私の話をされてたので、お呼びかと思いましたが・・・」
コチョウ様に何があったかはわかりませんが。
「あーこいつ?こいつなら、ついさっき、顔真っ赤にしてな、走ってきてここで今泣き続けてるわけ、リョウにでもなんかされたんちゃう?アイツ以外にあっち側誰もおらんかったしな。」
「ご主人様に限ってコチョウ様と何か問題を起こすとは思えませんが・・・」
「ほら、アンタからも慰めの言葉の一つや二つ言ったらどーや?」
「え?私からですか?そのような図々しいことできません・・・」
私をチラ見しましたね、もし今、紅様の言う通りにしてたら危うく手が出てましたよ。
「なんやねんあ、ホンマ頭固いなー、ほら、お嬢ちゃん、お姉さんが聞いたるやん、言ってみ?」
「・・・ホント?」
「おお、マジマジ!優しい鬼のお姉さんが聞いたるで!ちょ、ベラドンナ、この可愛い生物貰って帰ってもええ?」
「ダメですよ、シエル様が怒りますよ?」
「そりゃ、だるいなぁ。」
「キスした・・・」
「なんやって?もう一回言ってくれるか?」
「・・・キスした。」
「ハッハッハ!そんなことか!なんも泣くことないやん!うちも10回ぐらいはしたことあるで!初めてやったんか?まさか、無理矢理されたんか?なら、うちから一言言ってきてやろうじゃないか!」
「ご主人様がそんな真似するはずがありません!」
「ベラドンナのいう通り・・・酔った勢いで、つい。きっと淫乱でビッチとか思われて嫌われちゃった・・・」
「ププ、もうアカン、この子やっぱり、今日はうちが貰う。」
「紅様、コチョウ様に失礼ですよ。」
確かに、小動物のような可愛さ・・・ご主人様はこういうのがタイプだったんでしょうか?あっちじゃシエル様が騒いでますし。
「そーやな・・・じゃあ、この子連れて部屋戻るかな、当然あんたもやで?今日は部屋でこの飲み会の続きや、この子もかなり飲めるようやったしな!うちとどっちが飲めるか勝負やで!」
結局紅様はまだ飲み足りないんですか・・・シエル様を飲みつぶしてもまだ飲めるんですね・・・
しかし、私は紅様や、ご主人様みたいに器が大きくはないんですね、いまだに根に持つとは、器の小さい人間だとはわかってはいましたが、ここまでとは・・・自分が情けないですね・・・
鬼はお酒好き・・・昔話から決まってますからね!




